井上義行の発言 (本会議)

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○井上義行君 みんなの党の井上義行です。
 ただいま議題となりました国家安全保障戦略、平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に関する総理の報告について、みんなの党を代表して質問をいたします。
 まず、複合事態への対応について伺います。
 前回の防衛計画の大綱及び前回の中期防衛力整備計画では、複合事態への対応という項目に言及していますが、今回の新防衛計画の大綱、新中期防衛力整備計画では、新防衛大綱に、複数の事態が連続的又は並行的に発生する場合においても、事態に応じ、実効的な対応を行うなどの記載はありますが、項目自体は落とされております。
 複合事態への対応の項目を削除したことにより、諸外国から、複合事態への対応について日本が主体的に対応できないのではないかと受け止められてしまうのではないでしょうか。なぜ項目を削除したのか、その理由を防衛大臣、お聞かせください。
 次に、敵基地攻撃能力の保有について伺います。
 弾道ミサイル防衛システムの装備水準について、将来のミサイル迎撃体制についての調査研究費として〇・四億円を計上しており、新規装備品も含め、最も効果的で効率的な将来のBMD体制をシミュレーション等により探求するとしております。
 一方、敵基地攻撃能力について、新防衛大綱では、「日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力の強化のため、我が国自身の抑止・対処能力の強化を図るよう、弾道ミサイル発射手段等に対する対応能力の在り方についても検討の上、必要な措置を講ずる。」との表現で、検討を続ける姿勢のみに言及しています。
 ミサイル防衛強化よりも敵基地攻撃能力保有政策の方が財政的にも現実的だと考えております。
 これまで我が国は、敗戦を意識し過ぎて、外交に配慮する余り相手に隙を与えてしまったのではないでしょうか。ボクシングでいえば、何もパンチを打ってこない選手ほどやりやすい相手はいません。パンチを打ったらカウンターパンチが返ってくると思えばちゅうちょするのです。そこに間ができます。それこそが抑止力なのです。日本は何もできない、米国さえ抑えておけば何とかなると見下されているのではありませんか。
 敵基地攻撃能力の保有は、我が国の最低限の防衛能力だと考えます。これまでの我が国は、国民の生命、財産を守ると言いながら、しかし、現実には、国民に被害が出てもなお相手の基地をたたく兵器もないのが現実です。
 歴代の内閣総理大臣が憲法上持てると答弁し、また、内閣法制局もその答弁を政府は継承していると認め、我が国として保有することができるにもかかわらず、これまで持つこともしてこなかったのであります。国民の生命、財産を全て米国に委ねてきたのです。その米国が攻撃されても、我が国は、米国を助けることも憲法を理由に逃げてきたのではないでしょうか。それでもなお、政治家に国民の生命、財産を守るという言葉を使う資格があるのでしょうか。
 総理に伺います。集団的自衛権を認めるお考えと、敵基地攻撃能力を保有するお考えをお聞かせください。
 また、敵基地攻撃能力を完全に使用できるまでには、日米の協議のすり合わせや実施訓練等に数年掛かることが予想されます。そこで、来年度調査費を計上するお考えはありませんか。総理の御認識を伺います。
 次に、グレーゾーン事態への対応について伺います。
 新防衛大綱では、純然たる平時でも有事でもない事態としてグレーゾーン事態が増加する傾向にあるとの記述が見られます。新防衛大綱においてのグレーゾーン事態とは何か、具体的にどのような事態を指しているのか、また、現在グレーゾーン事態が発生しているのか、防衛大臣に伺います。
 次に、将来の防衛省組織について伺います。
 防衛省改革の方向性が発表され、部隊運用業務を統合幕僚監部へ一元化し、内局は運用に関する法令の企画立案機能等を所掌することにより、実際の部隊運用に関する業務について、国会対応を含む対外説明に起因した、内部部局と統合幕僚監部間の実態としての業務の重複を改めるとされておりますが、具体的にどのような組織を目指しているのか、防衛大臣、お聞かせください。
 次に、領海侵犯罪創設について伺います。
 外国船舶が領海に侵入し、無害でない通航を行った場合の取締りについては、行為の態様ごとに様々な法律の関連条文を適用し、規制しておりますが、完全な取締りとは言えません。そこで、無害でない航行を包括的に取り締まることのできる領海侵犯罪を創設すべきだと考えますが、総理の御認識をお伺いいたします。
 次に、武力攻撃に至らない侵略行為への対応について伺います。
 現在、自衛権行使としての武力行使が可能となるのは、我が国に対する外部からの組織的、計画的な武力の行使が発生し、防衛出動が発令される場合であります。例えば、正規の外国軍が尖閣諸島に侵攻するのではなく、武装した漁民等に変装して尖閣諸島に上陸、占拠した場合、治安出動ではなく防衛出動を発令できるのか、総理にお尋ねいたします。
 次に、集団的自衛権と個別的自衛権のグレーゾーンについてお伺いします。
 例えば、尖閣諸島の警備に関し、外国公船が警備に当たる海上保安庁警備艇をくぐり、領海内に侵入し、領海内と公海をジグザグに航行しながら自衛隊と共同で警備するアメリカ艦船に攻撃を加える事態が発生した場合に、自衛隊艦船が外国公船に発砲する行為は個別的自衛権か、それとも集団的自衛権かをお聞かせください。また、その都度、内閣法制局に三百メートルなら可能かどうか判断を仰ぐのですか。総理にお伺いいたします。
 次に、朝鮮半島有事について伺います。
 朝鮮半島有事又は北朝鮮内乱の際、南北軍事境界線付近が無政府状態にあるか、又は第三の勢力が実効的に支配している場合や、国連決議に基づく暫定施政当局が一定の施政権限を認められている下において入国が承認されたとき、その地点まで自衛隊が輸送任務として派遣されている状態において、邦人を輸送している米軍あるいは警備員の集団が敵軍に攻撃されている状況の中で、邦人を救出するためにやむを得ず自衛隊員が任務以外としてそれを援護、攻撃した場合、法律違反として罰せられてしまうのですか。総理にお伺いいたします。
 現場の混乱を防ぐのも政治の仕事であります。現場に責任を負わせるのではなく、国家が責任を背負う法整備を求めます。総理のお考えをお聞かせください。
 いまだ多くの拉致被害者、特定失踪者の方々が北朝鮮に残されております。このような事態になる前に、一日も早く救出していただきたいと思います。
 最後に、机上の空論をそろそろ日本は卒業しませんか。
 国民の生命、財産を守ると言うなら、責任を持って政治家が集団的自衛権の行使容認、敵基地攻撃能力を保有できる国にしていくことこそが政治の役割だと考えます。
 憲法改正が必要なら、議論を尽くし改正を実現するべきだと主張し、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 井上義行

speaker_id: 18192

日付: 2014-04-04

院: 参議院

会議名: 本会議