田村憲久の発言 (本会議)

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○国務大臣(田村憲久君) 森本議員から全部で十三問御質問をいただきました。ありがとうございます。
 まず、医療・介護総合確保推進法案の趣旨説明の誤り等についてのお尋ねをいただきました。
 本法案は、地域における医療や介護の総合的な確保を推進するために必要な改革でありますが、五月二十一日の本法案の趣旨説明に際し、参議院事務局を通じ議員の皆様へ事前に配付した資料に誤りがあり、これにより参議院の議事運営に重大な混乱を招いたことについて、誠に遺憾であり、深くおわびを申し上げます。
 二度とこのような不適切な業務処理が生じないようにすることが最も重要であり、今後、私も責任を持って、省を挙げて再発防止に努め、業務遂行上の誤りをしない組織づくりに全力で取り組みたいと考えております。
 次に、財政検証についてのお尋ねがありました。
 財政検証については、本年三月の社会保障審議会年金部会の議論を踏まえ、現在鋭意作業を進めているところであり、結果がまとまり次第公表することといたしております。今後の制度改正については、財政検証の結果も材料としながら、プログラム法で規定された課題も踏まえ、社会保障審議会年金部会等において御議論をいただきたいと考えております。
 次に、年金積立金の運用についてのお尋ねがありました。
 デフレ経済下から脱却し、名目で経済成長をしていく状況にある中で、運用環境も変わりつつあります。この中で、年金財政上必要な利回りをしっかりと確保しながらリスクを抑えていく運用が必要であり、GPIFにおいて、運用対象の多様化等、できるものから取り組んでいきます。こうした運用は、御指摘の厚生年金保険法等の規定に沿ったものであり、今後も安全かつ効率的な年金運用に努めてまいります。
 国民年金保険料の納付率についてのお尋ねがありました。
 国民年金保険料の納付率については、今年三月末で六〇・二%となり、当面の目標とする六〇%を超えたものの、依然として低い水準にあると考えております。
 納付率の低下については、無職者やパート労働者などの増加といった就業構造の変化や、所得水準の低下、年金制度に対する信頼や納付意識の低下などの要因が複合的に影響をしていると考えており、納付率の更なる向上に向けて、今後とも、納めやすい環境の整備や強制徴収の強化など、総合的な対策に取り組んでまいります。
 中高年の非正規雇用労働者の増加と年金制度への影響についてのお尋ねがありました。
 今回の法案では、中高年齢層における無職者や非正規雇用労働者が占める割合の増加を踏まえ、中高年齢層においても所得が低く国民年金保険料の納付が困難である方がいるという認識の下、納付猶予制度の対象年齢の拡大を図ることといたしております。これにより、中高年の低所得者にも、障害や死亡の場合に一定の保障が受けられるなど、年金受給権の確保が図られるものと考えております。
 なお、雇用ルールについては、経済社会構造の変化に応じて見直しを行っているところであり、こうした見直しは、雇用の安定を図りつつ、働く方々の多様なニーズに応じた働き方の実現を目指すものであり、非正規雇用を増やすための施策ではありません。
 次に、納付猶予の拡大と免除制度の見直しについてのお尋ねがありました。
 今回の法案による納付猶予制度の対象拡大や免除制度の改善は、障害や死亡といった万が一の場合の年金受給権の確保につながるものであり、納付率の向上だけではなく、セーフティーネットの充実の観点から必要な施策であると考えております。
 また、免除や納付猶予の制度を利用していただければ、免除等を受けた月分の保険料は、その後十年間は追納することが可能となり、保険料納付機会の確保につながるものであり、低年金・無年金対策という観点でも意義があるものと考えております。
 無年金・低年金問題についてのお尋ねがございました。
 社会保障・税一体改革の過程における三党協議の中で、年金、医療、介護は社会保険制度を基本とすることについて合意がなされております。その上で、無年金・低年金問題に対しては、負担に応じた給付という社会保険制度の枠組みの中で取り得る対策として、一体改革関連法により、受給資格期間の短縮、短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大、低所得かつ低年金の高齢者に対する福祉的な給付金制度の創設などの措置を講じているところであります。
 引き続き、年金制度の持続可能性を強固にしつつ、社会経済状況の変化に対応したセーフティーネット機能の強化に努めてまいります。
 被用者年金の適用拡大についてのお尋ねがありました。
 社会保障・税一体改革の一環として、平成二十八年十月に実施される短時間労働者に対する厚生年金保険の適用拡大について、着実に実施してまいります。
 被用者保険の適用拡大は、国民年金被保険者の中に被用者性を有する被保険者が増加している中で、こうした方々に被用者としてふさわしい保障をするために必要であり、昨年成立したプログラム法でも検討課題とされております。
 本年実施する財政検証において、更なる適用拡大を仮定したオプション試算を行うこととしており、この結果も検討材料として、適用対象を更に拡大するための検討を進めます。
 年金保険料の強制徴収の強化についてのお尋ねがありました。
 年金保険料滞納者への取組については、これまで、免除制度の周知、勧奨や、未納者への納付督励などの業務を民間に委託する市場化テスト事業の強化、一定期間納付しない未納者に強く納付を促すための特別催告状の送付、高所得者に対する強制徴収の強化、悪質かつ徴収が困難な滞納者に対する国税庁への滞納処分権限の委任制度の活用などに取り組んできたところであります。
 今後とも、強制徴収の取組の強化を進めるとともに、国税庁への委任制度についても積極的に活用を図ってまいります。
 次に、国民年金保険料の強制徴収に掛かるコストの削減についてのお尋ねがありました。
 国民年金については、滞納者一人当たりの債権額が少額でかつ大量に発生するため、事務処理コストが高くならざるを得ない事情があります。一方で、強制徴収の効率化に取り組むことは重要と考えており、職員の配置の見直し、外部委託の活用、徴収事務のシステム化等について検討をしてまいります。
 次に、年金記録の訂正手続についてのお尋ねがありました。
 新たな年金記録の訂正手続は、総務省の第三者委員会の取組を参考に、事実関係をできるだけ明らかにするために、関係機関に資料提供等を求め、丁寧な調査を実施の上、民間有識者から成る合議体の審議結果に基づき訂正の決定を行うことといたしております。この訂正決定の審議、判断基準等については社会保障審議会に諮問をして定めることとなりますが、基本的には、当面、総務省の第三者委員会における考え方と同様の判断基準が適当と考えております。記録訂正の決定までの期間については、現行の総務省の仕組みよりも遅くならないよう、しっかりと取り組んでまいります。
 年金記録問題や年金制度の運用状況についてのお尋ねがありました。
 これまで、年金記録問題への対応については、年金記録問題に関する特別委員会において御審議いただき、また、年金の業務運営を担っている日本年金機構の業務実績等については、日本年金機構評価部会において御審議いただき、それぞれ評価を行ってきました。
 今般、社会保障審議会に、これらの後継組織として、年金記録問題への対応も含め、年金事業の運営の在り方について御審議いただく年金事業管理部会を設置したところであり、本部会を活用しつつ、国民からの理解を得られるよう業務運営の実施に努めてまいります。
 最後に、年金記録問題への取組についてのお尋ねがありました。
 安倍総理は、本年二月の予算委員会においても、「さらに一人でも多くの方の記録の回復につなげていきたい、この思いに、決意に変わりはございません。」と答弁されていますが、担当大臣といたしましても当然同じ考えであります。
 今後とも、国民の皆様に説明し、協力をいただきながら、更に一人でも多くの方の記録の回復につながるよう、あらゆる機会を捉えて効果的な取組を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 田村憲久

speaker_id: 10832

日付: 2014-05-28

院: 参議院

会議名: 本会議