田村憲久の発言 (本会議)
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○国務大臣(田村憲久君) 薬師寺議員からは八問ほど御質問いただきました。ありがとうございます。
まず、厚生労働省の事務処理誤りの再発防止に向けての決意についてのお尋ねをいただきました。
厚生労働省において不適切な業務処理が続き、参議院の議事運営にも重大な混乱を招いたことは、誠に遺憾であり、重ねて深くおわび申し上げます。
二度とこのような不適切な業務処理が生じないようにすることが最も重要であり、今後、省を挙げて再発防止に努め、業務遂行上の誤りをしない組織づくりに全力で取り組みたいと考えております。
次に、国民年金保険料の免除等の不適正事案の教訓についてのお尋ねがありました。
平成十八年に問題となった免除等の不適正事案は、本人の申請意思を確認しないまま承認手続を行うなど、被保険者本人の意思に反するおそれや、法令で定めた手続にのっとっていないという点で問題があったと認識いたしております。
本法案においては、厚生労働大臣が指定する民間事業者が被保険者からの全額免除等の申請を受託できる制度を設けることとしておりますが、過去の事例の反省を踏まえ、本人の意思確認の徹底など、適切な運用を確保するための仕組みを構築していきたいと考えております。
次に、低年金・無年金問題と生活保護についてのお尋ねがありました。
生活保護は、事後的な救貧施策として、自分が受け取る年金を含めた収入や資産だけでは生活の維持ができない者を対象に、最低生活費から収入を差し引いた差額分を支給するものであり、資産等の調査を要します。一方、年金は、保険料の納付実績に応じて給付がなされるものであり、生活保護の方が年金より得と言えるものではありません。また、高齢者の貧困率の推移を見ても、近年低下傾向にあり、年金は防貧機能を一定程度果たしていると考えております。
低年金・無年金対策としては、一体改革において、受給資格期間の短縮などの措置を講ずる一方、無年金、低年金の発生を防止する観点から、保険料の収納対策の強化に取り組んでいるところであります。こうした取組を通じて、年金が稼得能力の喪失に対する備えとしての機能をきちんと果たしていけるように努めてまいります。
次に、年金の不正受給対策についてのお尋ねがありました。
年金受給者が死亡した後の家族による不正受給については、平成二十二年から二十四年にかけて、後期高齢者医療の受給状況を調査し、年金受給者の死亡や行方不明が確認できた場合には支払の差止めを行ったところであります。また、本年二月からは、七十五歳以上で住民票コードが不明な年金受給者に対し調査を行っております。
今後も、受給者の実態把握に努め、不正受給の防止に向けて取り組んでまいります。
次に、国民年金保険料の納付率についてのお尋ねがありました。
納付率の低下については、無職者やパート労働者などの増加といった就業構造の変化や、所得水準の低下のほか、年金制度に対する信頼や納付意識の低下などの要因が複合的に影響していると考えております。納付率の向上に向けて、保険料納付のメリットを実感していただけるよう、年金教育や年金制度の周知、広報を行うほか、納めやすい環境の整備や強制徴収の強化など総合的な対策に取り組んでまいります。
年金財政についてのお尋ねがありました。
平成二十一年財政検証では、年金財政の持続可能性が確保されていることが確認されております。また、本年の財政検証では、経済前提について、経済、金融の専門家の議論を基に幅広い経済前提を設定し、人口の前提も複数のケースを設定しております。これにより、経済や人口の変化を想定した年金財政の姿を幅広くお示しし、様々な議論を行う材料にしていただくこととしており、国民に対する説明責任を果たしていきたいと考えております。
GPIFのガバナンス体制についてのお尋ねがありました。
GPIFは、公募により選定された内外の優れた運用機関への委託運用を中心に運用を行っており、また、職員数七十五名ながら、民間金融機関における運用経験等のある職員が全職員の四割であるなど、専門性を確保した運用を行っております。GPIFのガバナンスについては必要な体制の強化を進めていく必要があると考えており、昨年末の閣議決定を踏まえ、三月に、中期目標等について、職員数、給与水準、経費等の面での制約を弾力化する変更等を行い、現在は報酬体系等の見直しを行っているところであります。
厚生労働省としては、今後も、閣議決定の内容に沿って、早急にできることからGPIFのガバナンス体制の改革を着実に実施していきたいと考えております。
最後に、歳入庁創設についてのお尋ねがありました。
この問題につきましては、内閣官房副長官を座長とする年金保険料の徴収体制強化等のための検討チームが昨年八月に公表した論点整理において、組織を統合して歳入庁を創設すれば納付率向上等の課題が解決するものではないと指摘されております。
厚生労働省としては、現在の体制の下で、今回の法案による制度の見直しや強制徴収の強化等に取り組むとともに、国税庁からの情報提供により、厚生年金適用対策の促進、電子申請の推進による国民の利便性向上などに努めてまいります。
以上でございます。(拍手)