金子原二郎の発言 (本会議)
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○金子原二郎君 ただいま議題となりました平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
その内容につきましては、昨年五月二十四日及び本年三月二十八日の本会議において財務大臣から概要の報告を聴取いたしておりますので、これを省略させていただきます。
委員会におきましては、決算審査の遅れを解消するための異例の措置として、平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件を一括して審査することとし、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかどうかを精査するとともに、政府施策の全般について国民的視野から実績評価を行い、その結果を将来の予算編成及びその執行に反映させるとの観点に立って審査を行ってまいりました。
全体で十回に及んだ委員会の質疑では、財政赤字の常態化や国債残高の増加を受けた財政健全化への取組、東日本大震災復旧・復興関係経費の迅速かつ円滑な執行の確保、子育て支援、医療、介護などの社会保障関係予算の適切な執行、老朽化した社会資本の維持管理及び防災・減災対策、独立行政法人における入札談合問題や物品管理の適正化など、行財政全般について熱心な議論が交わされましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
六月九日、質疑を終局し、委員長より、両年度決算の審査を踏まえ、本会議で議決すべき議決案及び十一項目から成る内閣に対し措置を要求する決議案を提出いたしました。
以下、議決案の内容を申し上げます。
一、平成二十三年度決算は、これを是認する。
二、平成二十四年度決算は、これを是認する。
三、内閣に対し、次のとおり警告する。
内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。
1 平成二十三年度決算検査報告において、不当事項等の指摘件数が四百九十一件に上るとともに、指摘金額が五千二百九十六億円と二十一年度に次いで過去二番目となり、二十四年度の指摘金額も四千九百七億円と多額に上っていることは、遺憾である。
政府は、我が国の財政が極めて深刻な状況にある中、本院の再三にわたる警告等にもかかわらず、多額に上る不適正な公費支出が後を絶たない事態を重く受け止め、予算執行の適正化に向けて一層尽力するとともに、本院における決算審査の内容を十分反映させた予算編成を行うべきである。
2 政府開発援助(ODA)事業の不正をめぐって、平成二十年の贈収賄事件を契機に外務省が不正腐敗の再発防止策を講じたとしたにもかかわらず、ベトナム、インドネシア、ウズベキスタンにおけるODA事業を受注した企業による外国公務員への不正な資金提供事案が発生したことは、極めて遺憾である。
政府は、改めて、ODA事業が国民負担で実施されていることを強く認識し、真相究明を徹底的に行い、説明責任を果たすべきである。ODA事業が今後適正に執行されるよう、これまでの不正腐敗再発防止策の抜本的見直しを行った上で、新規案件の審査の厳格化、執行監視体制の強化、贈賄企業への罰則強化等の不正防止策を講ずべきである。
3 国等が補助金等を支出している大学等研究機関の公的研究費の不適正な会計経理に関し、本院は平成二十二年度決算警告決議のほか、数次にわたり是正を促してきたが、平成二十四年度決算検査報告においても、預け金やプール金等の不適正な会計経理が指摘されたことは、極めて遺憾である。
政府は、これらの不適正な会計経理が行われる背景と指摘されている公的研究費の使い切り等の無駄を排除しつつ、公的研究費制度の一層の改善を図るとともに、二十六年二月に改正された研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインが着実に実施され、不適正な会計経理が発生しないよう、万全の体制を構築すべきである。
4 厚生労働省の短期集中特別訓練事業に関し、その業務委託に係る二十億円の企画競争において、同省が独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に対し、当該事業の仕様書案を公示前に提示し、説明していたこと、また、適切な修正手続を経ずにウェブサイトにおける公示内容を変更していたことなど、国民に多大な不信を抱かせたことは、極めて遺憾である。
政府は、企画競争の特性に鑑みて、契約の透明性及び公平性がより一層確保されるよう再発防止に取り組むとともに、とりわけ契約の相手方が所管の法人となる可能性が高い場合には、国民の疑念を生じさせないよう、会計法令に従った厳正な契約事務を行うべきである。
5 高速道路と立体交差する全ての跨道橋四千四百八十四橋のうち、六百三十五橋でこれまで点検が全く実施されていないこと、五百四十八橋で点検の実施状況が不明となっていることなどが会計検査院に指摘されたほか、供用期間の長い路線においてコンクリートの剥離や鉄筋の腐食が発生するなど、高速道路施設の維持管理等に関する問題が顕在化したことは、遺憾である。
政府は、全ての跨道橋等の緊急点検結果を速やかに公表し、必要な補修等を行うとともに、点検体制の抜本的な見直しを行うべきである。また、跨道橋を管理する地方公共団体に対する技術支援及び情報提供、高速道路を始めとする社会資本の老朽化対策の実施に係る優先順位の設定等を併せて行い、国民生活の安全を確保すべきである。
6 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が平成二十三年十月以降に発注した北陸新幹線の融雪・消雪設備工事において、同機構幹部が入札前に業者側に未公表の予定価格を漏えいしていたことが、公正取引委員会から入札談合等関与行為と認定され、関係者が検察庁に起訴されるに至ったことは、遺憾である。
政府は、整備新幹線の建設に対して二十三、二十四両年度に千四百十二億円の国費が投入されていることを踏まえ、本件の事実関係の検証や具体的な再発防止策を講ずるとともに、同機構に業務の見直し及びコンプライアンスの向上を図らせ、国民の信頼回復に努めるべきである。
7 北海道旅客鉄道株式会社(JR北海道)において、脱線事故や車両事故が相次いで発生しており、レール幅が基準値を大幅に超えても補修せず放置したこと、検査データを改ざんして国土交通省に報告したことなど、安全に対する意識が全社的に欠如していたことは、極めて遺憾である。
政府は、JR北海道に対して、安全基本計画の実効性の確保、業務実施体制の改善、コンプライアンスの向上を図るよう指導するとともに、再発防止に向けた監査業務の見直し、積極的な技術支援策の検討を行い、安全かつ安定した鉄道輸送体系を確保すべきである。
以上が議決案の内容であります。
討論の後、採決の結果、平成二十三年度決算及び平成二十四年度決算はいずれも多数をもって是認すべきものと、内閣に対する警告案は全会一致をもって委員長提案のとおり警告すべきものと議決され、また、措置要求決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
次に、平成二十三年度国有財産関係二件及び平成二十四年度国有財産関係二件は、いずれも多数をもって是認すべきものと議決されました。
なお、六月九日には、国会法第百五条の規定に基づく会計検査院に対する検査要請を行っております。要請した検査項目は、年金記録問題に関する日本年金機構等の取組についてであります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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