岸田文雄の発言 (外務委員会)

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○岸田国務大臣 外務委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げます。
 この一年九カ月、さまざまなネットワークを構築し、日本の存在感を高めるべく、外交を進めてきました。日米同盟の強化、経済外交の推進、さらには積極的平和主義の立場からさまざまな取り組みを進め、成果を上げることができました。
 しかしながら、我が国の外交課題は依然として山積しています。引き続き、日本外交の三本柱である日米同盟の強化、近隣諸国との関係強化、経済外交の推進を軸とした外交を推進し、国益の増進に全力を尽くします。同時に、積極的平和主義の立場から、さまざまな取り組みを推進し、世界全体の利益の増進にも一層積極的に取り組みます。在日米軍再編については、現行の日米合意に従い、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減のため全力で取り組みます。
 その上で、今後、次の三点に特に力を入れていきたいと考えます。
 第一に、近隣諸国との関係の強化です。
 日中関係は、最も重要な二国間関係の一つです。中国の平和的な発展は、我が国にとっても大きなチャンスです。隣国であるがゆえにさまざまな課題が生じるのは当然です。さまざまな分野、レベルで対話を行い、戦略的互恵関係の実現を目指していきたいと考えます。一方で、尖閣諸島をめぐる情勢については、日本の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、毅然かつ冷静に対応していく考えです。
 最も重要な隣国である韓国とは、困難な問題はありますが、今後ともさまざまなレベルで積極的に意思疎通を積み重ね、大局的観点から、未来志向で重層的な関係を構築します。我が国固有の領土である竹島については、我が国の主張をしっかりと伝え、粘り強く対応します。
 北朝鮮に関しては、引き続き、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決を目指します。核・ミサイル開発の継続は重大な脅威であり、非核化等に向けた具体的行動を引き続き強く求めます。拉致問題については、北朝鮮による調査が全ての拉致被害者の帰国という具体的な成果につながるよう、全力を尽くしてまいります。
 また、ASEAN諸国、インド及びオーストラリアなどの国々とも協力を推進してまいります。
 日ロ関係については、対話を重ねつつ、我が国の国益に資するよう進めていきます。また、北方四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結するとの方針に基づき、粘り強く交渉を進めていきます。さらに、ウクライナ情勢の平和的解決に向け、ロシアに働きかけてまいります。
 第二に、グローバルな課題への積極的貢献です。
 来年は、国連創設七十周年、戦後七十周年、さらには原爆投下七十周年に当たります。核軍縮・不拡散、防災、気候変動、開発、国連安保理改革といったグローバルな課題においても節目となる重要な年です。
 唯一の戦争被爆国として、来年のNPT運用検討会議の成功に向けて、国際的な議論を主導してまいります。
 また、人間の安全保障の理念に基づき、ODAも戦略的に活用し、国際開発課題、気候変動問題等に積極的に取り組みます。さらに、積極的平和主義の考えに基づき、ISIL対策を初めとする中東地域の安定化、イラン核問題、ウクライナ情勢、エボラ出血熱対策などの課題の解決にも貢献します。
 来年の安保理非常任理事国選挙に万全を期すとともに、我が国の常任理事国入りを含む安保理改革の早期実現を目指します。
 第三に、戦略的な対外発信を抜本的に強化します。また、外交実施体制を含む総合的な外交力を引き続き強化していきます。
 土屋委員長を初め、委員、理事各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2014-10-10

院: 衆議院

会議名: 外務委員会