山谷えり子の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○山谷国務大臣 拉致問題担当大臣及び国家公安委員会委員長の山谷えり子でございます。
拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。
北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、国の責任において解決すべき最重要課題であります。
安倍総理は、拉致問題はこの安倍内閣において解決させる、被害者と御家族が抱き合う日が来るまで私の使命は終わらないとの覚悟を明確に述べており、私も、一日も早く全員を救出するとの決意のもと、日々この問題の解決に取り組んでおります。
政府としては、昨年一月に設置した拉致問題対策本部を中心に、全省庁が一丸となり、政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会及び拉致問題に関する有識者との懇談会とも有機的な連携を図りながら、文字どおりオール・ジャパンの態勢により拉致問題に取り組んでおります。
安倍内閣の拉致問題への基本姿勢は、一貫して、対話と圧力であり、政府認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保と即時帰国、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引き渡しの実現のため、あらゆる努力を傾注してまいります。
具体的には、北朝鮮の核・ミサイル問題が継続している情勢のもとで、北朝鮮と意味のある対話を実現するためにも、我が国は、国連安保理決議に基づく措置のほか、独自の対北朝鮮措置を実施しており、引き続き、北朝鮮の責任ある対応を促すべく必要な圧力をかけてまいります。
一方で、拉致問題の解決のためには、我が国自身が北朝鮮との間で実効的な対話を行う必要があり、そのために、あらゆる手段を尽くし、国際社会とも連携しつつ、みずから主体的に行動していく所存です。
北朝鮮の特別調査委員会による調査への対応については、今般、特別調査委員会から調査の現状について直接説明を受けるため、政府担当者を平壌に派遣することといたしました。政府としては、特別調査委員会の責任ある立場の者に対して、我が国として拉致問題が最優先であることを直接強調し、その上で疑問点や質問をぶつけ、調査の現状についてできる限り詳細に聞きただす所存です。
安倍内閣にとって拉致問題は最優先課題であり、引き続き、拉致被害者の御家族を初めとする関係各方面の御意見にしっかり耳を傾けながら、全ての拉致被害者の即時帰国に向け、全力を尽くしていく所存です。
国際社会との連携については、先月、ジュネーブにおいて、政府主催でシンポジウムを開催しました。このシンポジウムへは私も出席し、基調講演において、拉致問題の悲惨さ、重大さを訴えるとともに、日本としても引き続き国際的に連携をしながら、この拉致問題を含む北朝鮮の人権問題の解決に向けた主体的な役割を果たしていく決意を述べてまいりました。
また、本年三月の国連人権理事会において我が国及びEUが共同提出し賛成多数で採択された北朝鮮人権状況決議は、北朝鮮における人権に関する国連調査委員会が公表した報告書の内容を反映し、これまで以上に強い内容のものとなっています。具体的には、北朝鮮の広範で深刻な人権侵害を最大限の表現で非難し、北朝鮮において人道に対する罪が行われているとの同報告書の指摘を認めた上で、北朝鮮に対して、拉致問題を含む全ての人権侵害を終わらせる手段を早急にとることを促しております。
我が国としては、国連総会においても強い内容の北朝鮮人権状況決議の採択を目指しており、国際社会とも協力して、北朝鮮に対し、誠実な行動をとるよう引き続き強く求めていく考えです。
国内においては、拉致問題の早期解決のために、既に帰国されている拉致被害者の方への支援措置に加え、今後、新たな拉致被害者の方が帰国された場合にも備えて、帰国者の方が日本で安心して生活できる環境を柔軟かつきめ細かく整備することが重要です。
そうしたことから、本年八月、各党の意見も踏まえ、政府拉致問題対策本部で「拉致被害者等への今後の支援策の在り方について」の中間報告を承認いたしました。今後、この中間報告に基づき、総合的な支援策を改定するとともに、法律改正が必要な部分については、先般の政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会で合意されたように、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律の改正案について、議員立法により本国会での提出をお願いしたいと考えております。
また、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでいます。国民の方々に広く拉致問題についてより理解を深めていただくために、拉致問題啓発のための演劇公演を政府主催で実施したほか、拉致問題を知るひろばを内閣府一階に設置、そのパネルの文化祭等への貸し出しや、DVD「拉致問題の解決に向けて」の制作、配信をしております。必ず取り戻すとの決意で、国内外における広報啓発活動に取り組んでまいります。
さらに、現在、警察においては、日本人が被害者である拉致容疑事案及び朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案、計十三件、十九人を拉致容疑事案と判断しており、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員やよど号のハイジャック犯人等、計十一人について、逮捕状の発付を得て国際手配をしているところです。さらには、これらの事案以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識のもと、鋭意所要の捜査や調査を進めております。
これらの捜査や調査については、昨年三月に警察庁警備局外事情報部外事課に設置した特別指導班による都道府県警察に対する指導、調整や、御家族等からのDNA型鑑定資料の採取、広く国民からの情報提供を求めるための警察庁及び都道府県警察ウエブサイトへの掲載等の取り組みを行っているところです。また、海難事案として処理されているものについても、海上保安庁との連携を強化して、捜査や調査を行っております。
北朝鮮に残されている拉致被害者の方々の心情や健康状態、そして、肉親との再会を切なる思いでお待ちの御高齢の御家族の心痛を察すると、もはや一刻の猶予も許されません。そのために、拉致問題対策本部の決定にもあるとおり、拉致問題の解決に資するあらゆる方策を検討し、全力で取り組んでまいります。
平沢委員長を初め理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。