稲津久の発言 (本会議)

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○稲津久君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)
 このたびの台風、先般の広島での大規模な土砂災害及び御嶽山噴火によりお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表します。また、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 さて、議題となりました本二法案は、我が国の人口減少に歯どめをかけ、東京圏への人口の過度な一極集中を是正し、それぞれの地域が将来にわたって活力を維持することを目的に、新たな支援策を講じようとするもので、まさに日本の国づくりを示すものと言えます。
 公明党は、地方創生は、人口減少、東京への過度な一極集中を是正するとともに、人が生きがいや誇りを持って、それぞれの地域で安心して生活ができることを最大の目的とする、すなわち人が生きる地方創生の実現を目指します。
 地方創生は人がかなめです。人が中心にならなければ、地方創生は主人公のいない劇になってしまう。それぞれの地域で人々が何を望み、どのような課題を抱え、何を願っているのか、そのことに応えることこそが、地方創生の本来の目的であると考えます。
 そこで、以下、伺います。
 まず、人口減少対策の基本的な考え方についてです。
 政府が掲げる、五十年後も人口一億人程度の人口構造を保つ、そのための大胆な戦略とともに、その効果があらわれるまでの数十年間における人口減少社会にどう対応するかという視点、つまり、人口減少の動きを食いとめ、人口の増加、維持を目指すための地方の持続可能な人口構造構築に向けた積極的な取り組みと、人口減少に伴う雇用規模の縮小、社会保障負担の増大、生活サービスや行政サービスの維持、インフラ整備のあり方など、方向性の違う課題を同時並行で進めるという視点に立った対策を行うべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 政府はこれまで、一貫して少子化対策に取り組んできましたが、残念ながら十分な効果が得られておりません。創生本部において、少子化対策、産業振興など、国がこれまで実施してきた地方向け施策の効果を検証する作業に着手をしたと聞いております。この検証作業の意義は何か、地方創生担当大臣にお伺いします。
 本法案では、総合戦略の案を作成するに当たり、人口の現状及び将来の見通しを踏まえ、かつ、実施状況の総合的な検証を定期的に行うための客観的な指標を設定することとしています。本法案における検証規定の意義は何か、また客観的な指標とは具体的にどのような指標となるのか、地方創生担当大臣の答弁を求めます。
 あらゆる分野において女性の力を生かしていくことは、国民生活全体の質の向上につながり、地方の創生を大きく前進させることにつながります。公明党は、女性が輝く社会を構築するために、女性の元気応援プランを取りまとめ、提言をしました。この提言を踏まえ、伺います。
 まずは、地方自治体における女性職員の登用を促進するため、自治体の取り組みを把握し、好事例を集め、全国に情報を発信すべきではないでしょうか。
 さらに、企業等における女性の指導的立場の割合を三割にすべきことを総理は明言していますが、何を期待されるのか、総理の見解を伺います。
 また、子育てや介護、仕事との両立は、女性の就業を促進する上で大きな課題です。在宅テレワークは女性の雇用拡大に大きな効果が期待されますが、在宅テレワークの環境整備を進めるために、テレワークを導入した企業に対する助成制度や、労働規制の見直しを実現すべきと考えます。厚生労働大臣の答弁を求めます。
 次に、地方団体からの要請について伺います。
 全国知事会は、より自由度の高い交付金の創設を要請しています。財政面での支援を実施する際には、ばらまき型の投資は行わないこと、各府省庁の縦割りを排除したワンストップ型の政策支援もあわせて重要になりますが、このような視点についてのお考えを総理に伺います。
 また、地方六団体からは、農地制度のあり方について、農地の総量確保を図るとともに、農地転用の許可に当たっては、一定の要件を満たす場合においては除外要件を緩和し、転用許可を迅速かつ円滑に行うことを提言しています。
 農業を成長産業とするための支援とともに、地方創生の取り組みを推進するためには、農地制度のあり方に関し、国は地方の意見を十分に踏まえるべきと考えますが、農林水産大臣の所見を伺います。
 次に、予算編成に当たって、政府の方針をお聞きします。
 各府省庁の概算要求のうち、新しい日本のための優先課題推進枠、特に人口減少の克服、地方創生に係る予算をどのように整理するのでしょうか。各府省庁が縦割りで事業を行うのではなく、創生本部が横串を刺すような一体的な取り組みが必要ではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
 あわせて、今年度においても補正予算で措置する必要があるのではないか、総理の見解を伺います。
 次に、地方の独自政策の必要性について伺います。
 東京圏への過度な一極集中は、長時間通勤や保育所等の待機児童増加などの原因により、少子化をますます促進させるだけではなく、介護などの社会福祉分野の人材確保問題、さらには災害リスクの増加など、さまざまな問題が懸念をされています。今後、国だけではなく地方自治体も、過度な一極集中の解消に向けた取り組みを行っていくことになりますが、例えば医療費助成制度など、地方が独自で行う事業に対し、国の制度が阻害をしていないかどうか等、総点検を行うべきではないかと考えますが、総理の答弁を求めます。
 次に、新たな広域連携について伺います。
 さきの通常国会で成立した改正地方自治法により、地方中枢拠点都市を中心とした新たな広域連携と、地方公共団体間の連携協約締結の仕組みが制度化されました。活力ある経済圏を形成し、地方が踏みとどまるための拠点としての新たな広域連携の重要性について、総理にお尋ねをいたします。
 ある民間の調査によれば、東京在住者の四割が今後地方への移住を検討しているとありました。
 特に、移住促進には、就労の場と住居の確保の面で大きな課題がありますが、有楽町のふるさと回帰支援センター内の各県ブースにおいて、山梨県が移住相談員と就職支援ナビゲーターを配置して、ワンストップでの移住相談を実施したところ、都道府県移住希望地ランキングで第二位にまで上昇したとの例もあります。
 このような事例を研究し、政策展開に生かすことで、東京への過度な一極集中を是正する足がかりになるのではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
 我が国の経済には、グローバル経済圏と、農林水産業及び地域での商品販売やサービス産業が多い地方のローカル経済圏という考え方があります。ローカル経済圏は、GDPや雇用の七割を占めている一方、慢性的な人手不足が深刻化しています。ローカル経済圏の活性化のためには、生産性の高い企業等に事業と雇用を集約化させ、そこが安定した雇用を生むような構造にしなくてはなりません。
 その意味において、地域経済循環創造事業交付金等を活用した事業には大きく期待をしたいと考えます。そこで先行して行われているモデル事業の実施状況、特に地域の金融機関が果たす役割は何か、また、より一層の制度の拡充が望まれると思いますが、総理の見解を伺います。
 最後に、我が国は、人口減少と東京への過度な一極集中という極めて難しい課題に直面をしています。しかし、今だからこそ、国家百年の計に立った、大胆かつ集中的な施策と投資を行い、国民の期待に応える政策の実現に邁進すべきと訴え、私の質問とさせていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 118705254X00520141014_019

発言者: 稲津久

speaker_id: 11884

日付: 2014-10-14

院: 衆議院

会議名: 本会議