松田学の発言 (本会議)

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○松田学君 次世代に胸を張れる日本へ。次世代の党の松田学です。(拍手)
 私たち次世代の党は、まち・ひと・しごと創生法案を審議する特別委員会の設置に反対しました。それは、精神訓示を羅列しただけの本法案に、あえて特別委員会を設置するだけの内容がないからであります。
 内容がすかすかなのは、本臨時国会冒頭での安倍総理の所信表明演説もそうでありました。国家の宰相として持つべき危機意識の欠如した、緊張感を欠いた作文だったと平沼党首が代表質問で申し上げたとおりであります。
 今国会は地方創生と女性活躍が二大テーマだそうですが、我が国には、国会として真摯に取り組むべき大テーマがもっと山積しているはずです。この国難の折に、安倍政権は、国論を二分する重大問題を避けて、安全運転、つまり守りの停滞局面に入ってしまったようです。
 そもそも、特別委員会を設置すべきは、多くの国民が不安を抱いている消費税問題、我が国の名誉と国益にかかわる歴史問題の方ではないでしょうか。
 今重点的に審議すべき課題の優先順位が間違っているのではないか。安倍総理の認識を伺います。
 このところ、アベノミクスの化けの皮が剥がれてきています。これは、安倍政権の失速を象徴するものでもあります。
 そもそも、アベノミクスには政策設計の誤りがありました。円安によるコストプッシュ型インフレは、インフレ目標の設定が想定する物価上昇ではなく、スタグフレーションへの道です。むしろ、円安で交易条件が悪化し、社会保障給付に回る消費増税よりも、経済により重い負荷がかかっていく可能性があります。
 異次元の金融緩和も、肝心の市中のマネーの拡大ではなく、長期金利上昇を力ずくで抑えるためにやめられなくなった大量の国債購入で日銀のバランスシートをやみくもに拡大させ、経済財政の破局のリスクを高め、日本経済に時限爆弾を埋め込んでいます。これを糊塗しようと成長戦略を掲げても、中身の薄い言葉とスローガンだけのレトリック政策にとどまっています。その究極が、このローカルアベノミクスではないでしょうか。
 安倍総理は、消費税率一〇%への引き上げのデフレリスクを心配していますが、他方で、消費増税の先送りが長期金利急上昇のきっかけになるというリスクには対応のしようがないと黒田日銀総裁は述べています。これは、増税してもしなくてもアベノミクスが行き詰まりであることを示しているものではないでしょうか。消費増税先送りで懸念されるリスクへの対応策をどうするかも含め、安倍総理の認識を伺います。
 さて、日本経済は、九〇年代以降、二つの経済圏に分断されたと言われています。グローバル経済圏と、一人当たり実質所得が低下をし続けているローカル経済圏であります。
 第三の矢は、大企業や資産保有者、外資や成功者などグローバル経済圏を向いた従来型の新自由主義的な政策でありますが、人口の大半を占めるローカル経済圏には、これとは異なるパラダイムの政策が必要であります。ローカルアベノミクスは、この点を踏まえた新しい枠組みの政策設計を提供しようとするものなのか、石破大臣に伺います。
 そもそも、成長戦略は、官僚や既得権益が許す範囲を見きわめながら個別の規制改革措置を出していくような手法では、経済に大きくききません。今の日本経済に必要なのは、成長の仕組みづくりに向けて、その大枠を定めることではないでしょうか。
 私たち次世代の党は、地方それぞれが独自の成長ストーリーを追求できる枠組みとして、グローバル大競争にたえ得る広域経済圏単位での経済循環の構築を考えております。
 四十七都道府県単位で東京に依存するモデルは通用しなくなりました。自立なきところに成長はありません。そして、地方の自立の単位は、より広域なものにする必要があります。
 日本の各地方ブロックは、欧州中規模独立国家並みの規模を誇っています。そこに機能分化と統合を設計する単位として、次世代の党は、道州制を日本型州制度として組み立てることを考えています。
 成長戦略には、統治機構改革まで踏み込んだ将来展望が不可欠であります。日本の将来の姿形を想定し、そこに向けた大きな自立のストーリーを各地方に生み出していくべきであります。
 自民党も道州制を公約で掲げましたが、それをどこまで現実の課題として本気で実現しようとしているのか、道州制と経済成長とを結びつける発想がローカルアベノミクスにあるのかどうか、安倍総理の認識を伺います。
 今回の地方創生法案を見て、私は、昨年内閣委員会で審議した国家戦略特区法案を思い出しました。それは、アベノミクス成長戦略の柱とされたにもかかわらず、規制改革の重要なメニューについては、まさにすかすかの内容でありました。そこにかいま見えたのは、個別の事業を国が主導して育成する、中央集権型のパターナリズム的な発想でありました。
 自立の名のもとに官や中央への依存を強めさせるのが官僚の手口であります。今回の地域再生法の一部を改正する法律案も、地方の国への依存を強め、地方分権に逆行するものであります。政策体系が曖昧なまま、抽象的な理念のもとに個別の支援措置を並べる手法は、国の介入の余地を拡大することになります。
 今や、意味ある政治の対立軸は、自立かパターナリズムかであります。
 自民党が自立の立場に立つのであれば、今回の両法案から自立への設計がどのようにして組み立てられるのか、石破大臣の見解を伺います。
 来年度予算に向けて、早速、各省庁から、ローカルアベノミクスに名をかりた総花的なメニューの概算要求が出ています。
 与党がこの地方創生を来年春の統一地方選挙対策としていることは見え見えであります。選挙対策のために国民の血税を費やし、次世代へのツケ回しをふやす政治は、次世代の党として、これ以上許すわけにはいきません。
 かつて日本維新の会が、複式会計、発生主義による公会計改革に基づいて、政府予算案を大きく圧縮した、引き締まった予算案を提案しましたが、その予算編成システムは次世代の党に引き継がれております。
 私たちは、来年度予算についても厳しくチェックし、財政規律強化の姿を提示してまいります。
 地方創生について、総理は、ばらまきはさせないとしていますが、それを担保する具体的な仕組みをどう講じようとしているのか、私たちが提案している公会計改革や財政健全化責任法案に対する所見とあわせて、総理に伺います。
 地方の再生に必要なのは、みずからの未来をみずから選択できる地方を生み出す新しい国づくりであります。日本の未来を描く営みに向けて、我が党の平沼党首は、これも安倍総理の所信表明演説から抜けていた憲法改正を、安倍総理にかわって代表質問で呼びかけました。
 停滞し始めたかに見える安倍政権の前を行き、そこに新たな道を開いて日本を前進させる機動力として、次世代の党は、今国会に全力を挙げて取り組むことを宣言して、私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

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発言者: 松田学

speaker_id: 24110

日付: 2014-10-14

院: 衆議院

会議名: 本会議