清水貴之の発言 (憲法審査会)

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○清水貴之君 維新の党の清水貴之です。
 憲法と参議院について、我々維新の党の考え方をお伝えしたいと思います。特に、維新の党が考える統治機構改革の全体像の中に参議院あるいは国会の在り方をどのように位置付けていくかという観点から意見を述べたいと思います。
 今、日本は、経済のグローバル化と大競争時代の荒波の中で、新陳代謝が遅れ、国力が停滞、弱体化し、国民は多くの不安を抱えている、そのように考えています。我が国がこの閉塞感から脱却し、国民の安全、生活の豊かさ、伝統的な価値や文化などの国益を守り、かつ国の将来を切り開いていくためには、より効率的で自律分散型の統治機構を確立することが急務です。
 維新の党は、以上の認識の下で、憲法改正による統治機構改革を基本政策として掲げています。その柱は、第一に、国の役割を外交、安全保障、マクロ経済政策などに集中した上で道州制を導入することであり、第二に、憲法六十七条改正による首相公選制の導入です。参議院あるいは国会の在り方もまた、これらの政策との整合性の観点から考えていく必要があります。
 では、道州制や首相公選制と最も整合性の高い国会の在り方とは何か。最終的には一院制というところに行き着かざるを得ないものと考えます。すなわち、国の役割を限定し、広域地方政府である道州に権限や消費税を含めた財源を移譲するとなれば、統治の在り方に民意をくみ上げていく機能も、直接公選の下で大統領的位置付けを持つ道州の首長ですとか道州議会に期待する部分が大きくなり、国レベルでの国会の役割は相対的に限定されることになります。
 この観点から、維新の党は国会議員の定数を大幅削減することを提案していますが、この議論を国会の在り方そのものにまで進めれば一院制に行き着くことになるのではないかと考えます。加えて、首相公選制を導入すれば、国民から直接選出される政治部門が首相、参議院、衆議院の三つとなります。このことから生ずる複雑性を考慮すれば、新たな一院制の国会を創設することも十分選択肢に入ってくるはずです。
 他方で、国の統治におけるチェック・アンド・バランスの機能を重視すれば、いきなり一院制まで行くのはどうかというそういった議論もあり得るかと思います。その場合、チェック機能を有効に働かせるためには、両院がそれぞれ異なる観点から異なる役割を果たすことが望ましいと考えます。
 したがって、現在のように、参議院と衆議院の位置付けや権限、議員の選出方法が似通っており、そのため、ねじれによる国政の停滞がしばしば生ずる状況をいかに改めるのかという議論を避けることはできないものと思われます。
 その場合、道州制との整合性を高めるという視点からは、参議院議員の公選制を維持しつつ、議員の選出方法の原則を憲法に明記し、参議院では道州代表的な要素を打ち出していくこともあり得るでしょう。道州の首長と参議院議員の兼職を認めるということも一つ選択肢としてあるかもしれません。
 道州代表的な側面をもっと強調していけば、国民代表としての二院制ではなく、松沢委員からもありましたが、ドイツの連邦参議院のような道州代表としての性質に純化し、全ての参議院議員が道州の首長や大臣から構成されるという形もあるかもしれません。しかし、この場合には、連邦制と道州制の違いなど、国の成り立ちに関わる根本的な議論を踏まえる必要があると思います。
 また、特に首相公選制との関係でいえば、参議院の役割について、首相に対するチェック機関としての性質を強調していくことが考えられます。この点で維新の党は、米国会計検査院型の強力な会計検査機関を国会に設置することを提案しています。これと参議院の決算審査とのリンクを強化していくこともあり得ると考えております。
 ただ、政治部門に対するチェックという文脈では、維新の党は、政治、行政に恣意的憲法解釈をさせないために憲法裁判所を設置することも提言しているところです。道州制により国の役割が限定されていく中で、政治部門の外からの憲法裁判所による法的なチェックと国会内部でのチェックを重ねていくことによる煩雑さ、国政の停滞という弊害も考えなければいけないと思います。
 以上、憲法と参議院に関して、我々維新の党の基本政策を基に意見を述べてまいりましたが、これらの項目はいずれも憲法改正抜きには実現することは困難です。大幅な統治機構の改革を実現するためには、何より主権者である国民に憲法改正の案を提示し、その手で意思決定してもらうことが必要です。国民的な憲法論議を喚起するためにも憲法九十六条の憲法改正発議要件の改正が急務であることを申し上げ、意見表明といたしたいと思います。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 清水貴之

speaker_id: 28400

日付: 2014-11-12

院: 参議院

会議名: 憲法審査会