風間直樹の発言 (国の統治機構に関する調査会)
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○風間直樹君 去年に引き続きまして、調査会に所属をさせていただきます。今年は「国と地方の関係」ということで、今の皆さんの御意見を伺っておりますと、思い切った我が国の統治機構、地方制度の改革が必要なんじゃないかということがやはり時代の変化に伴った皆さんの意識なのかなというふうに感じました。
私も、今日出ています道州制について述べたいと思います。
二十代の頃、当時の経済人の下で、日本に道州制を導入した場合、具体的にどういうプランが可能かということを考えたことがありますけれども、その後、私、県会議員を新潟で務めまして、やはり今の都道府県の制度というのは、日本の自治とか、その自治の基礎になるそれぞれ都道府県の産業力、経済力を成長させていく上ではどうも不適切じゃないかなと強く感じるようになりました。
例えば、新潟県の場合ですと、当時、まあ今から約十五年ほど前ですが、大体年間の予算が一兆円程度、産業経済に関する部門の予算が年間三千から四千億円程度だったと思っています。その県の予算書を見ますと、まあ官僚出身の先生方は御承知のとおりですが、戦術的な予算が非常に多くて、例えば制度融資に関する予算とか、一方で、戦略的な産業基盤への投資とか産業基盤の強化ができる予算というのが枠としてほとんどつくれない状態でした。
国はそもそも都道府県に対して余り産業投資とか産業基盤の育成というものを期待していないんだと思いますが、一方で、今のように、都道府県が機関委任事務の受皿としてほぼ機能するだけでいいのかなという意識は今日までずっと持っています。
ドイツや中国を見ていますと、例えば人口が二千五百万人ぐらいまでの単位で、非常に活発な産業投資をやりながら、かつ自治も地方のその独自性や主体性を尊重してうまくやっているなという地域が多数あるような気がします。
日本で仮に道州制を導入した場合、二十代の頃、私がその当時の上司の下でいろいろ計画作りに参画したときには、日本で十から十一に地域を分けて道州をつくった場合、GDPで世界の上位二十位ぐらいの国々の中に入ってくるという経済力をそれぞれの道州が日本では持つということだったと思います。ですので、今、アベノミクスの下、日本経済の成長を促す政策を政府は取っていますが、より根本的には、地域の産業基盤を強化することによって日本経済の成長を促すというのが私は一つの王道だろうと思っています。
ただ、非常に大きな阻害をする要因が日本にはありまして、これは御案内のように、中央省庁による一種の妨害、抵抗だと私は思います。
今から十年ほど前に、当時の政府・与党だった自民党が北海道をこの道州制のモデルとして、北海道で道州制、特区のような形でやろうという法案を提出されたことがあったと思うんですが、このときの様子を見ていまして、見事に中央省庁の抵抗によってそれが骨抜きにされました。骨抜きにされる理由はいろいろあると思うんですが、一つの大きな理由が、中央省庁から各都道府県に行くいわゆる天下り、人材が行く、そのルート、ポストがなくなるからというのが私は大きな原因だろうと思っています。
よく最近、岩盤規制という言葉が言われますけれども、日本の地方自治の仕組みをより良いものにしていこうという、この考え方の中にも岩盤規制が実は出てきまして、それは私は中央省庁によるポストの維持だろうと思っています。これをやはり排除していくには、やはり官僚制度の改革、キャリアシステムの改革というものが避けて通れないだろうと私は考えています。
アベノミクスが経済成長、成長戦略を掲げながらなかなかそれが実現に移っていかないのも、中央省庁の抵抗、言ってみればキャリアシステムがあるからこそだと思っておりますので、経済成長とそれから道州制移行に際してのこの地方自治システムの改革を考える上では、この官僚制度の改革というものも併せて考える必要があると思っています。
以上です。