中谷元の発言 (安全保障委員会)

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○中谷国務大臣 防衛大臣及び安全保障法制担当大臣を拝命しました中谷元でございます。
 我が国の防衛という、国家存立の基本にかかわる崇高な任務を担うことになり、まことに光栄に感じるとともに、みずからの職責の重さに身の引き締まる思いがいたしております。
 まず、先般のシリアにおける邦人人質殺害事件につきまして、御親族の御心痛を思うと言葉もございません。この許しがたい暴挙を断固非難いたします。
 また、先月、ヘリの事故が相次いで発生したことにつきましては、まことに残念に思っております。亡くなった搭乗員三名の御冥福をお祈りし、御遺族に対して心からお悔やみを申し上げます。防衛省・自衛隊としては、事故の原因究明に努めるとともに、今後の訓練等における安全確保及び再発防止に万全を期してまいります。
 イデオロギーによる東西冷戦構造が終えんし、四半世紀が経過しました。我が国を取り巻く安全保障環境は、グローバルなパワーバランスの変化、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発、拡散、海洋、宇宙、サイバー空間へのアクセスを妨げるリスクの深刻化に加え、シリアでの邦人人質殺害事件や、欧州など世界に広がる国際テロの脅威など、昨今大きく変化しております。
 我が国を含むアジア太平洋地域では、領土や主権、海洋における経済権益等をめぐるグレーゾーン事態が長期化する傾向が生じており、これらがより重大な事態に転じる可能性が懸念されております。
 特に、我が国周辺では、中国が、東シナ海において、公船による領海侵入等を繰り返しているほか、火器管制レーダーの照射、独自の主張に基づく東シナ海防空識別区の設定、戦闘機による自衛隊機への異常な接近といった、不測の事態を招きかねない危険な行為を繰り返しております。
 また、北朝鮮は、弾道ミサイルの発射等の軍事活動を続けており、核兵器開発を継続する姿勢を崩していません。
 このように、安全保障環境が一層厳しさを増し、もはやどの国も一国のみでは平和を守ることができないという現在の状況を踏まえ、以下の施策を積極的に推進してまいります。
 まず、防衛省・自衛隊が、国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守り抜くことができるよう、平成二十五年十二月に策定された防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づき、統合機動防衛力の構築に努めてまいります。
 具体的には、防衛力の質と量を必要かつ十分に確保し、各種事態における抑止力と対処力を高めるため、統合機能のさらなる充実を進め、警戒監視能力、情報機能、輸送能力、指揮統制・情報通信能力の向上を重視するほか、島嶼部に対する攻撃、弾道ミサイル攻撃、ゲリラ、特殊部隊からの攻撃、宇宙空間及びサイバー空間における脅威、大規模災害等並びに国際平和協力活動等への対応のための機能、能力を重視して、引き続き着実な防衛力整備を進めてまいります。
 次に、安全保障法制の整備について申し上げます。
 昨年七月に、安全保障法制の整備に関する閣議決定がなされました。ここに示された基本方針のもと、我が国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守り抜くとともに、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献するため、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする国内法制の整備に向け、引き続き、十分な検討を行い、与党と御相談しながら精力的に準備を進めてまいります。
 次に、日米同盟の強化について申し上げます。
 日米同盟は、我が国の安全保障の基軸であるとともに、アジア太平洋地域、さらには世界全体の平和と安定のために極めて重要な役割を担っております。
 現在、日米両国は、共同訓練、弾道ミサイル防衛、宇宙、サイバー等の幅広い分野で防衛協力を進めております。特に日米防衛協力のための指針の見直しについては、安全保障法制の整備との整合性を図りながら、本年前半の見直し完了に向け、引き続き精力的に作業を進めてまいります。
 また、米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄を初めとする地元の負担を軽減するため、普天間飛行場の移設や在沖米海兵隊のグアム移転等の在日米軍再編計画を着実に進め、沖縄の負担軽減のため、オスプレイの沖縄県外における訓練等の実施や牧港補給地区の早期返還などに取り組んでまいります。
 次に、安全保障協力の推進について申し上げます。
 我が国を取り巻く安全保障環境の改善のため、日米同盟の強化に加え、豪州、ASEAN諸国、インド、欧州諸国など、関係各国との共同訓練や装備・技術協力を含む防衛協力、交流を推進していきます。
 中国とは、防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用開始に向けて本年一月に事務レベルでの協議を行ったところであり、引き続き調整を進める考えです。また、同月には、初の日英外務・防衛閣僚会合を行い、安全保障及び防衛分野の協力を強化していくことで一致したほか、フィリピン国防相との会談に際し、日比防衛協力、交流の覚書に署名をいたしました。
 防衛省・自衛隊としては、引き続き幅広く防衛協力や安全保障対話に取り組んでまいります。
 続いて、国際協調主義に基づく積極的平和主義のもとにおける防衛省・自衛隊の活用の必要性について申し上げます。
 今や、脅威は容易に国境を越えてやってくる時代です。我が国の平和と安全を守るためには、アジア太平洋地域の平和と安定を確保し、さらには、世界の平和と安定を確保しなければなりません。そのために、我が国は、国際協調主義に基づく積極的平和主義の理念に基づき、地域と世界の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献していかなければなりません。
 また、今日、国際社会における軍事力の役割は多様化し、紛争の抑止、対処にとどまらず、紛争予防から復興支援、さらには人道支援、災害救援、海賊対処などの分野において重要な役割を果たすようになってきており、防衛省・自衛隊においても、持てる能力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことが期待されております。
 本年一月、私は、ジブチ及び南スーダンを訪問し、厳しい環境下でソマリア沖・アデン湾における海賊対処や南スーダンでのPKOにそれぞれ従事する隊員を激励し、現地政府から、自衛隊の活動について高い評価をいただきました。また、西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行に対し、昨年十二月、国連の要請を受け、個人防護具二万セットを自衛隊機により輸送いたしました。さらに、昨年末のエアアジア航空機消息不明事案を受け、国際緊急援助活動として護衛艦二隻を派遣いたしました。
 防衛省・自衛隊としては、今後とも、国際協調主義に基づく積極的平和主義の観点から、世界の平和と安定に貢献をしてまいります。
 国会提出法案について申し上げます。
 今国会におきましては、まず、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案を提出しております。これは、装備品等の調達において、より長期の契約を締結できるようにすることで、調達コストの縮減と調達の安定化を可能とするものでございます。
 次に、防衛省設置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。これは、統合運用機能の強化や防衛装備庁の新設を主な内容とする防衛省改革、航空自衛隊の航空総隊への第九航空団の新編等を実施しようとするものであります。
 また、安全保障法制の関連法案につきましては、できるだけ速やかに法律案を提出できるよう、精力的に作業を進めてまいります。
 委員各位におかれましては、御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
 最後になりましたが、北村委員長初め理事及び委員の皆様方の一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 中谷元

speaker_id: 2715

日付: 2015-03-13

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会