長島昭久の発言 (我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会)

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○長島(昭)委員 おはようございます。民主党の長島昭久です。
 本委員会の議論も三十時間を超えて、いよいよ法案審議の深掘りをしていこう、こういうところだったんですが、そのやさきに、六月四日の衆議院の憲法審査会で、三人の憲法学者から、この法案そのものが憲法違反である、こういう指摘を受けまして、議論は約一年前に逆戻り、フィルムが巻き戻されていく、そういう感じに、振り出しに戻りました。
 しかし、国権の最高機関であるこの国会で、違憲のそしりを受けるような法律を成立させるわけにはいきません。これからこの問題は絶対避けて通れませんので、私はできれば法案の中身についての議論をもっともっと深めていきたいと思っておりましたが、きょうは、この憲法問題についてまずお尋ねをしたいというふうに思います。
 私は、正直に申し上げますと、政府の憲法解釈というのはもう少し柔軟なものだというふうに思っていました。時の与野党の勢力バランスとかあるいは国際的な諸情勢、こういったものを勘案して、憲法の規範のぎりぎり許される範囲で、政策判断としてその時々で出されてきたのが政府解釈だというふうに私は実は理解していたんです。
 もともと吉田総理が制憲議会で御発言になっていた、自衛戦争も許されない、こういった議論はその後覆されましたし、自衛隊が創設される前までは、九条二項によって禁止されている戦力とは近代戦争を遂行する実力だ、こう言われていた。しかし、さすがに自衛隊をつくって、それが近代戦争も戦えないようじゃしようがないから、苦肉の策で、必要最小限度に満たないものは許されると。こうやっていろいろ、時代の変遷、国際環境の変化の中で可変的なものではないのか、私はこういうふうに実は思っていたんです。
 しかし、今回政府は最高裁の権威まで持ち出して、法制局長官を中心に詳細な法理を駆使してそういう説明を試みておられますので、私も当然のことながらそれをフォローせざるを得ません。政府には国民の皆さんが十分納得できるような説得力ある説明をぜひしていただきたい、このように考えております。
 まず第一点、最高裁の砂川判決の位置づけについて。きょうでぜひ砂川判決に関する議論はもう終わりにしたいと私は思っているんです。
 砂川判決の概要は、皆さんのお手元の一ページ目、二ページ目。これは国会図書館の資料をそのままコピーしてまいりました。
 実は、砂川というのは私の地元なんです。立川市、昔は砂川町と言われていましたけれども、私の地元でありまして、ここで米軍が立川基地というのを戦後保有しておりました。昭和三十年に、この立川基地を他の基地とともに横田も含めて拡張するということが米側から要求されたんですね。そのことによって、この砂川地域の皆さんが、それは困る、それは許せないということで立ち上がったのをいわゆる砂川闘争というんです。
 これは有名な言葉があって、土地にくいは打たれても心にくいは打たれない。こういうスローガン、全国的にも有名になりました。とにかく測量とかでくいを打たれていくわけですけれども、いや、我々の心にまでくいは打たれないんだということで非暴力でずっと抵抗していたんですけれども、この十四年間の砂川闘争の最中には時折流血の惨事もありました。しかし、この闘争の結果、昭和四十四年、土地収用認定の取り消しが行われて、この闘争は終息をいたします。
 今では、三分の一を昭和記念公園、三分の一を陸上自衛隊の立川駐屯地、そしてあとの三分の一を官公庁のスペース、こういうことでみんなで共有しているわけですけれども、私は砂川を地元とする国会議員としてもこの砂川判決をこれ以上もてあそばれるのは忍びないわけでありまして、きょうぜひこの問題は決着をつけたい、こういうことであります。
 砂川判決は、今さら私が申し上げるまでもなく、裁判で問われたのは、駐留米軍が憲法九条二項で言う戦力に当たるかどうかですね。最高裁の判決は、この九条二項で禁じられた戦力とは我が国の指揮権や管理権を行使するものであって、外国軍隊はそれに該当しないと判示したんです。しかし、その駐留米軍の合憲性については統治行為論で判断回避をした、こういうことであります。
 したがいまして、この最高裁判決は、自衛隊の合憲性も自衛権の内容も、ましてや集団的自衛権についても判断していないんですね。これが、専門家はもとより、私たち法学を少しでも勉強した者のまさに一般常識に近い理解だろうというふうに私は思うんですが、法制局長官、いかがですか。

発言情報

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発言者: 長島昭久

speaker_id: 29241

日付: 2015-06-15

院: 衆議院

会議名: 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会