鈴木克昌の発言 (憲法審査会)
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○鈴木(克)委員 今国会といいますか、この憲法審査会のとりわけ今後は、安全保障をめぐって、そして憲法をどういうふうに考えていくかという非常に重要な節目の時期を迎えておるというふうに思いますが、私は、きょうは、あえてTPPと外交ということで少し付言をさせていただきたいというふうに思います。民主党の鈴木克昌であります。
憲法に規定をされております外交権限と民主的統制ということで、TPPの問題をお話ししたいと思います。
四日に、実は、訪米中の西村康稔内閣府副大臣が、TPPの交渉文書を国会が一定の条件のもとで閲覧できるようにするという考え方を示しました。私は、これは非常に遅きに失した決定だというふうに思っています。
というのは、ここまで来る間に、どういう状況になっておるのか、誰が交渉しているのか、何を決められたのかということを、多くの国民は本当に知りたがっていたわけですね。しかし、守秘義務という言葉で、結果、それが公開をされてこなかったわけであります。遅きに失したということは、そういう意味合いで、私は、この四日の西村副大臣の発言を是とはするものの、今さらと言うと語弊があるかもしれませんけれども、そんな思いでおるところでございます。
そして、憲法との問題を少しお話ししたいんです。
結局、外交関係の処理ということでは、政府の専権事項というふうに言われるわけであります。この政府の専権事項という根拠ですけれども、憲法七十三条二号に、外交関係を処理することが内閣の権限として規定されている。こういうことが記載をされていまして、それがある意味では根拠になっているわけであります。
外交関係の処理は、もちろん、不断の情報収集と分析、それからまた、それに基づく外交政策の定立と実行が必要とされておりまして、かつ、外交関係と国内問題とが密接に連携し合う状況下にあるということでありますから、これは行政権者が担っていく性質であるということはもちろんわかっております。
しかし、その一方で、憲法七十三条の三号のただし書きで、外交の基本をなす条約締結について、国会に承認権を与えているというのも事実であります。
今日の拡大し緊密化した国際関係のもとでは、外交関係により国民の権利義務に大きな影響が及びます。したがって、内政と外交を別々の次元で捉えるということは、私は不可能だというふうに思っておるわけです。
そもそも、憲法の定める国民主権や内閣の国会に対する連帯責任の原則からすれば、外交関係の処理を内閣の専権として、国会の関与を排除するということは許されないというふうに私は考えております。憲法の趣旨に照らせば、外交関係についても国会が関与し、民主的統制を及ぼす必要があるのではないかというふうに思います。
以上のことから、外交に対して国会の十分な関与が認められることが必要であるというふうに思っております。もちろん、政府の裁量が働く余地や、政府の責任で機動的に行わざるを得ない部分があることは承知をしておりますけれども、議会の関与を考えずに外交を進めるということは言語道断だというふうに思っています。
特に、TPPというような、農林水産業のみならず、他の産業にも非常に大きな影響を及ぼす、こういう状況でございますので、私は、今後一層、国会として外交関係に関する民主的コントロールの強化を図る必要がある、このようなことを申し上げておきたいと思います。
そして、くどくなりますけれども、今日まで開示をしてこなかったということを厳しく申し上げて、私の意見とさせていただきます。
以上です。