武正公一の発言 (憲法審査会)
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○武正委員 民主党の武正公一でございます。
本憲法審査会は、十五年の歴史を有し、与野党の丁寧な議論を積み重ねてまいりました。ただ、第一次安倍内閣のときに、総理が憲法改正を声高に唱える中で国民投票法が強行的採決という形をとり、いわゆる三つの宿題についても、昨年、ようやく憲法改正国民投票法の施行ということを迎えております。また、その間、第二次安倍政権でも、同じく総理が九十六条改正などをまた持ち出し、この審査会もそうした影響を審議の中で受けたということがございます。
今般、立憲主義、制定の経緯あるいは改正の限界、そしてまた違憲立法審査というテーマを決めて、参考人質疑、そしてきょう自由討議に至っております。これは、立憲主義といったことを国会としてしっかりと受けとめていきたい、そういった思いからであります。
ただ、やはり、同時並行で安保法制が審議に付され、しかもそれが、昨年七月一日、憲法解釈を一内閣が恣意的に変更したことにより、法案が十一本提出をされるという、同時並行に行われている中で、憲法審査会がどうしてもこの安保法制の議論の影響を受けないわけにはいかないわけでございます。
そうした中、私は、まず立憲主義については、先週の参考人からも出されるように、国家権力から国民の権利を守る根本原理であり、当然そこは硬性憲法であってしかるべきということを、長谷部参考人、小林参考人が述べたことをまず指摘させていただきたいと思います。
加えてまた、経緯については、押しつけというような指摘も当然あるけれども、七十年間の、日本国憲法がこの国において果たした役割といったものをしっかりと踏まえるといったことも同時に出されたところでございます。
改正の限界といったことで申し述べれば、やはり国民主権といったことが指摘をされるというふうに思っております。国民主権については、先ほど、この安保法制について高村委員からもございました。最終的な有権解釈権は最高裁にある、しかしながら、そうした統治行為論などもある中で、こうした憲法解釈について担うべき政府そして国会の役割ということに付言がありました。
そうであれば、昨年七月一日の憲法解釈変更の閣議決定に至る過程がいかに国会で議論に付されたのか、あるいはその後も付されたかというと、国会ではほとんど議論がなかったわけであります。こうした点は、やはりいかがなものかと言わざるを得ないのでございます。
そうした意味では、やはり今回の四十七年政府見解をもとにした立論というのは無理があると言わざるを得ませんし、そうしたことが先週憲法学者から指摘があった中で、安倍総理はサミット後の記者会見で、今度は砂川判決をその根拠に持ち出してまいりました。砂川判決については、昨年、与党内の協議では、砂川判決は集団的自衛権を視野に入れていないなどとした慎重な姿勢が崩されなかったという指摘がある中で、四十七年見解が持ち出された中で、また今度は砂川事件判決にその根拠を戻すといったものもいかがなものかと言わざるを得ません。
また、昨年来政府が示してきた十五類型、そして特に最近使われるホルムズ海峡での機雷掃海、そしてまた日本近海での米艦による日本人を送ること、これについては、小林参考人が個別的自衛権での解釈が可能であると言ったことも傾聴に値するというふうに思いますが、先ほど来、日本近海での米艦防護という話が出てまいりましたが、それについては、周辺事態法などでの対応も可能であろうかと思います。
こうした点も踏まえまして、この議論についてはやはり丁寧な議論を行っていくというのが基本であり、国会での議論というのは丁寧に行っていくべきであろうかというふうに思っております。
安全保障環境の変化ということであれば、今国会への法案に、機雷除去に関する法改正は出されていないといったことも付言をさせていただきたいと思います。
以上です。