阿部知子の発言 (厚生労働委員会)

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○阿部委員 私は、大臣が前段おっしゃった、ベッドが医療費を引き上げているというのは常識のうそだと思います。
 どういうことかというと、例えば青森県を見ていただきます。これは、たまたま私の仲のいい友人が青森で医者をしております関係で、どうして佐井村の医療費が一番高いのか、大間は低いんですけれども、この差が何なのかと思って、ちょっと尋ねてみました。そうしましたら、佐井村は二〇〇八年から無医村、お医者さんがいません。病膏肓に入るではありませんが、いよいよ重くなって、どこか近隣に出かけて治療を受けている。それから、さっき前段、大臣が御答弁の中でおっしゃったように、愛媛も恐らくそうです、県境にある町はなかなか医療アクセスが悪い。そして、おっしゃったように、宇和島等々はいろいろなものがまだ残っている。
 となると、今までの指標で、ひたすら病院の入院なんだ、入院が長いんだ、高齢者が大変なんだ、負担なんだという視点から、もう一度これを丹念に見直して、丁寧な分析と、何が医療費を上げているのか。方向が逆になると思うんです。身近な診療所で、例えばイギリスなどもそうですし、各地域のお医者さんが受け持ち医を決めて、予防医学に力を入れる、キューバもそうでございます。そういう方式が、もしかしてこれからの格差時代に一番人の幸せをつくるのかもしれません。
 これを全部数値に落とし込んでポジティブなデータに病床数とかを入れていくと、ある一面、うがった見方はできるかもしれないけれども、これは生身の従事者に聞いてみると、よくプロフィールがわかると思います。
 もう一つ付言させていただければ、佐井村には小学校はありますが、給食がありません。結果、何が起こるかというと、今子供の貧困問題でも問題になっておりますが、食事がインスタントラーメンとか非常に、給食たった一回でもその子にとって栄養を与えているということがあるのは大臣も御承知だと思います。
 そうすると、幼少期の給食もない、御高齢期になって医療機関もない、だけれども医療費は高いんだ、医療費が高いからもっと保険料を上げましょうとやっていくのは、私は診断と処方が真っ逆さになってしまうと思います。本当に幼少時からのよりよい、フェアスタートといいますけれども、子供のケアと、それが保健ということですが、そういうことに大きくシフトしていく時代になっています。
 このデータ、毎年毎年のを見ていると非常に参考になりますので、厚生労働省としてもそういう地に足のついた分析をしていただきたい。数値に入れ込んでしまうと消えるものがそこにはあります。ぜひ、今私が御紹介した青森県の事例、高橋さんがおられれば、今度聞いてみるとこの件についてよくわかると思います、高橋さんは青森ですので。
 そうやって地方から見て、何が医療費を上げているかということは非常に、大臣はちょうど地方部も抱えたところの御出身でありますし、私はそういう目で見ていただきたい、都会だけの目で見ないで。もちろん、東京とか千葉、神奈川は高齢率がぐっとふえて、その方たちの入院ベッドをどうしようというのが一番のテーマになってはおります。でも、多様な日本の中で本当に誰にも生存権を保障するというのが役割でありますので、分析についてぜひお考えをいただきたいと思います。それが一点目です。
 ダウンサイズする時代の、そして地域格差が広がり人口が消滅するかもしれない地域もなおかつあるわけで、そこに生存権の基本をどう担保していくかという問題であります。
 二点目は、私は、貧困化が著しいスピードで進んでいることに対して、今回の改正は根本的な処方箋の視点を欠いていると思います。
 お手元の資料の四ページ目をおめくりいただきたいと思います。
 私がきょう取り上げますのは、全部国民健康保険、国保であります。というのは、国保はもう最終ランナーで、ここで受けとめて医療を保障していかなきゃいけないということで国保を引き合いに出させていただきますが、ここには、保険料負担の格差といって、もちろん、協会けんぽや組合健保との格差を比較したものであります。
 大臣にぜひ着目していただきたいのは、収入なしという世帯でも国保の場合は保険料がかかってくる。その地域の非課税世帯でも保険料がかかってくる。生活保護受給額の保障するところの金額よりも低い収入でも保険料がかかってくる。ゆえに、保険料を払えなくなって、御病気を得て、そこから生保に行かれる方が非常に多いです。
 私は、救急医療も含めた医療現場におりましたから、無保険で来られる患者さんも含めてしょっちゅう診ておりましたが、そうすると、なぜ国保は生保以下の人に保険料を払えと言うのかなと、素朴に疑問でありました。
 収入なしの世帯にも、収入なしというのは非課税世帯ですね、保険料がかかってくる構造を大臣はどうお思いでしょう。

発言情報

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発言者: 阿部知子

speaker_id: 26143

日付: 2015-04-17

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会