岡田克也の発言 (本会議)

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○岡田克也君 民主党代表に新たに就任した岡田克也です。
 私は、民主党・無所属クラブを代表し、安倍総理の施政方針演説に対して質問いたします。(拍手)
 まず冒頭、先日のシリアにおける日本人殺害事件によって犠牲となったお二人に衷心より哀悼の誠をささげるとともに、御家族の皆様に対し心からお悔やみを申し上げます。
 質問に先立ち、民主党についてまず一言申し上げます。
 第一に、民主党の立ち位置です。民主党は、生活者、納税者、消費者、そして働く者の立場に立つ政党です。
 第二に、民主党が目指す社会です。多様な価値観や生き方をお互い認めつつ、互いに支え合う共生社会、これが民主党の目指す社会です。
 第三に、これらを実現するために、民主党は既得権と闘う未来志向の改革政党である、そう考えています。
 私は、政治家として、二十数年来変わらず、政権交代ある政治の実現を目指してまいりました。自民党以外にいま一つの政権を担い得る政党が必要である、民主党のためではなく、日本のために民主党を再生しなければならない、それが私の信念です。その信念に基づき、代表として民主党再生の先頭に立ち、全力を尽くす決意です。
 総理の先日の施政方針演説についても、一言感想を申し上げておきます。
 戦後以来の大改革、総理は何度も繰り返されました。しかし、私は、演説を聞いていて、違和感を禁じ得ませんでした。
 改革には痛みが伴います。その痛みについて国民に説明し、説得する、それこそがトップリーダーの役割です。私は、改革の痛みについても、国民に対して、正直に、丁寧に説明してまいりたい。この演説でもそのことを貫きたいと思います。
 さて、まず内政について質問いたします。
 私が最も重要だと考える課題は、経済成長と格差是正の両立です。また、中長期的には、財政健全化と、人口の急激な減少に歯どめをかけることができなければ、日本の将来はありません。いずれも、そのうち何とかなるとの先送りの政治の結果生まれたもので、私たち政治家には大きな反省が必要です。
 しかし、今からでも遅くはありません。私は、政治家の決断によって、これらの難題を必ず乗り越えることができると確信しています。
 こういった問題意識に基づいて、以下、質問をいたします。
 私は、持続的な経済成長のためには、思い切った成長戦略、規制改革によって生産性を高めることが不可欠だと考えています。したがって、いわゆるアベノミクスの三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略は、私の基本的考え方と同じです。
 問題なのは、安倍政権では、法人税減税や、GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人による株式投資など、短期的に株価を上げる政策に重点が置かれ、本質的な成長戦略には見るべき実績がないことです。
 そこで、質問します。
 安倍総理は、施政方針演説で、六十年ぶりの農協改革を誇示しました。しかし、農家は、今、米価の大幅下落に苦しんでいます。一体どのようにして、さきの総選挙で自民党が公約した、農業、農村の所得倍増を実現するんでしょうか。重要なのは、農家のための農政改革です。その道筋が全く見えません。総理に具体的な説明を求めます。
 安倍政権の経済政策の最大の問題は、成長の果実をいかに分配するかという視点が全く欠落していることです。
 経済のグローバル化が進む中で、世界の先進国が格差拡大という困難な問題に直面しています。日本も、今や先進国の中で最も格差の大きい国の一つとなっています。
 給与所得者のうち年収二百万円以下の人は一千百二十万人で、全体の四分の一を占めています。相対的貧困率は近年急上昇し、今や過去最悪の一六%にも達しています。特に深刻なのは子供の貧困であり、一人親家庭の子供の貧困率は実に五〇%を超え、OECDの中で最低です。国家として恥ずべきことです。不安定雇用が多い非正規労働者はふえ続け、二千十六万人となり、雇用者全体に占める割合は三八%になっています。いずれも深刻な事態です。
 これをしっかり変えていく。経済成長と格差是正を両立させることで、先進国の中でも格差の小さい、希望の持てる国にする。そのモデルに日本がなる。そのための新しい経済政策を民主党が打ち出していく決意です。
 総理に伺います。
 今、私は、幾つかの格差拡大をあらわす数字を指摘しました。総理は、日本社会の格差が近年拡大しているという事実はお認めになりますか。
 また、総理は、予算委員会で、格差が人々にとって許容の範囲を超えているものなのかどうかということが重要だと答弁されました。総理自身、今の格差が人々の許容範囲を超えていると判断しているのですか。それとも、そうではないのですか。
 全ての議論の前提ですから、それぞれについて、イエスかノーか、はっきりとお答えください。
 格差是正のための具体策として、所得課税、資産課税のさらなる見直しが考えられます。
 現在の所得税の最高税率は、民主党政権時代の三党合意に基づき、本年一月から五%引き上げられ、四五%となりました。しかし、この最高税率は、課税所得四千万円以上のわずか五万人が対象です。あわせて相続税も増税し、適用範囲は死亡者全体の四%から六%台に拡大しましたが、まだ十分とは言えません。所得税のかつての最高税率七五%は極端だとしても、税による再配分機能がかなり低下していることは明らかです。
 所得課税、資産課税のさらなる課税範囲の拡大や税率の引き上げを検討すべきです。総理の答弁を求めます。
 正規雇用が減り、非正規雇用が増加したことが、格差拡大の大きな要因です。
 非正規雇用が急速に拡大した理由は幾つか考えられますが、正規雇用にかかり、非正規雇用には原則発生しない企業の社会保険料負担は、その大きな要因です。九〇年代以降、健康保険料などの社会保険料を中心とする法定福利費は増加の一途をたどり、企業が正規社員に支払う現金給与総額に対する割合は、今や一五%に上っています。
 正規、非正規という働き方によって企業の負担に大きな差が生じる現在の仕組みを改めるとともに、税と社会保険の役割分担をその根本から見直すことが必要です。総理の答弁を求めます。
 今国会提出予定の労働者派遣法改正案や労働基準法改正案を初めとする雇用規制の緩和は、誤った第三の矢の典型です。
 私が総理の答弁を聞いていて疑問に思うのは、総理には、そもそも、労使関係は対等ではなく、だからこそ労働法制が存在するとの基本認識があるのかということです。そして、とりわけ未組織の非正規労働者は、厳しい環境下で不安定な働き方を余儀なくされる人が多いということを、総理は認識しているのでしょうか。
 結婚、出産を諦めなければいけない若者がたくさんいるという現実を無視し、繰り返します、結婚、出産を諦めなければいけない多くの若者がいるという現実を無視し、多様な働き方という美辞麗句にすりかえることは許されません。総理の答弁を求めます。
 日本の企業経営者は、かつては人を育てることを重視してきました。しかし、バブル崩壊後、人件費削減が重視され、その結果、非正規雇用が拡大しました。今までの自民党政権下での規制緩和も、その後押しをしたことは間違いありません。犠牲になったのは若者たちです。
 人を大切にする経営こそが、日本全体はもちろん、個々の企業の成長にとっても必要であるとの認識を、政府も経営者も共有すべきではないでしょうか。総理の答弁を求めます。
 次に、年金制度について、格差是正の観点から伺います。
 今国会に提出が予定されている年金制度改革法案には、マクロ経済スライドの強化が含まれています。
 マクロ経済スライドは、人口構成の変化の中で年金制度を持続可能とするためのものであり、その必要性については私も十分に認識しています。しかし、それはあくまでも国民の最低生活を保障するという公的年金の機能が維持されることが大前提です。
 厚生労働省が昨年公表した、かなり楽観的な前提に立った年金の将来試算の標準的ケースでも、国民年金、基礎年金の実質的な金額は、現在より三割も低下します。これで老後の生活保障はなされるんでしょうか。
 国民年金、基礎年金に対しても、マクロ経済スライドを将来にわたり機械的に適用することが、年金制度の趣旨からいって、本当に妥当とお考えでしょうか。総理の答弁を求めます。
 民主党政権では、厚生年金で比較的高額な年金を受給している方々に投じられている基礎年金の税金部分を減額する、あるいは、所得税の公的年金等控除を縮減することで財源を確保し、これを低年金者の年金額のかさ上げに充てることを検討していました。
 働く世代の負担能力にも限界がある中、比較的余裕のある高齢者による高齢者間の負担の分かち合いが必要であり、そのことについて率直に説明し、理解を得るための努力が求められると私は考えます。
 比較的余裕があるとはいえ、従来一律に保護すべき弱者とされてきた高齢者の一部の方々に対する年金の削減や負担増について、総理はどうお考えでしょうか。国民に率直に理解を求める覚悟はありますか。答弁を求めます。
 所得の少ない子育て世代の増加が世代を超えた格差の固定化につながる、これが格差問題の中で最も深刻な問題です。あわせて、急激な人口減少を避けるための少子化対策としても、子ども・子育て支援策は極めて重要です。
 従来、年金、医療、介護を社会保障の三事業としてきましたが、民主党政権では、これに子育て支援を加えて四事業とし、消費税を引き上げて確保した財源から七千億円を子育て支援の充実に充てることにしました。しかし、これでも全く不十分です。
 出生率の改善が顕著なフランスやスウェーデンでは、子育て支援を中心とする家族関係社会支出の対GDP比が三%、多くの先進国が二%を超える中、日本では、現状一・三二%にとどまっています。
 厳しい財政事情を乗り越えて、思い切った予算の組み替えが必要不可欠です。総理にその覚悟はあるのか、答弁を求めます。
 民主党政権では、所得税及び住民税の年少扶養控除を廃止し、得られた財源約一・一兆円を子ども手当、現在の児童手当に充てました。所得控除は、所得の多い人にとっては減税のメリットが大きいですが、所得の少ない人にとっては関係ありません。
 格差是正という観点からは、控除から手当へ、さらには、本年十月から始まるマイナンバー制度を活用した給付つき税額控除へというのは、有力な選択肢です。
 この点について、総理は同意されますか。答弁を求めます。
 これに関連し、現在、配偶者控除の廃止について、政府内でも議論が行われていますが、生き方、働き方に中立な税制という観点に加えて、子ども・子育て支援策の財源確保の重要性、緊急性を考えれば、早急に結論を出すべきです。
 総理は、施政方針演説の中で、配偶者控除について言及しませんでした。どうお考えでしょうか。答弁を求めます。
 続いて、中長期的に見た場合、我が国の最大の課題であり、世代間格差是正の観点からも、政治が責任ある対応をすべきと私が考える財政健全化について伺います。
 総理は、今まで、二〇二〇年度プライマリーバランス黒字化に向けた具体的な計画を夏までにまとめると説明してきました。しかし、施政方針演説では、二〇二〇年度の財政健全化目標について堅持すると述べただけで、プライマリーバランス黒字化とは明言しませんでした。
 二〇二〇年度にプライマリーバランスを黒字化するとの目標は、総理において維持されているのか、諦めたのか。総理、明確にお答えください。
 二月十二日の経済財政諮問会議に提出された内閣府の試算では、二〇二〇年度の国、地方のプライマリーバランスは、楽観的な前提を置いた経済再生ケースでも、九・四兆円の赤字となっています。これをどうやって黒字化するのか。
 歳入増、歳出減、いずれも具体化は容易ではありません。残された時間はわずか五年しかありません。今すぐに取りかからなければ間に合いません。補正予算や来年度予算案の歳出の膨張を見ると、総理が本当にプライマリーバランスを黒字化することを考えているのか、大いに疑問です。
 現時点で総理が考えている安定的な歳入増の具体的内容、歳出減の主要項目ごとの見通しについて、基本的な方向性を今国民に説明すべきです。経済財政諮問会議に丸投げは許されません。答弁を求めます。
 総理は、財政健全化の目標達成に向けた具体的な計画を夏までに策定するとしています。しかし、これでは国会で十分な議論の機会がありません。国会開会中のなるべく早い時期に、政府の考える財政健全化計画の考え方、具体的な中身が明らかとなり、それをもとに、与野党を超えて、この困難な財政健全化のための建設的な議論を行う必要があると私は考えます。
 総理にその用意があるのか、答弁を求めます。
 次に、外交、安全保障について伺います。
 まず、外交に関する私の基本的な考え方を二点申し上げます。
 第一に、国民の理解と信頼に支えられた外交です。国民の理解と信頼があって初めて力強い外交が展開できる、これは、民主党政権で私が外務大臣の職にある間、常に考えていたことです。そのためには、情報公開を積極的に行うことや説明責任を尽くすことが、総理や外務大臣には求められます。
 第二に、開かれた国益の実現です。短期的な国益ではなく、平和で豊かな世界、平和で豊かなアジアを実現することで、平和で豊かな日本を実現していく。
 この二つの基本的な考え方のもとで、日本外交は、日米同盟を基軸としつつ、アジアの特に近隣諸国との関係を深め、そして国際社会の平和と繁栄に貢献すべきと私は考えます。
 以下、具体的に質問いたします。
 総理は、積極的平和主義を強調しています。世界やアジアの平和のために日本が積極的に貢献することは非常に大切なことです。
 今までも、日本は、人道支援や途上国の国づくりへの協力、PKO活動などを積極的に展開してきました。他方で、武力行使や武力行使と一体となるような活動とは一線を画してきました。これらのことに対する国際的な評価は非常に高いというのが、私の外務大臣としての実感です。
 しかし、総理が今あえて積極的平和主義を強調するのは、自衛隊を海外でより活用し、従来より一歩踏み込んだ後方支援活動や集団的自衛権行使を念頭に置いているからです。果たして、それは正しい選択なのでしょうか。日本に対する国際的な評価を一変させかねないリスクもあります。
 今まで以上に自衛隊を海外で活用することの必要性について、総理の明快な答弁を求めます。
 そもそも、昨年七月に閣議決定された新三要件は、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に武力行使できるとしています。
 総理が意味するところは、日本の自衛のためにのみ武力行使を認めたものという主張なのかもしれません。他方で、積極的平和主義は、世界やアジアの平和のために日本が貢献するというものです。日本の自衛と世界の平和、目指すものが違うこの二つを一つにしているところに、積極的平和主義の危うさがあるのです。
 この点について、総理の明確な答弁を求めます。
 自衛隊をより海外で積極的に活用すれば、当然、活動する自衛隊員に対するリスクは高まります。国民がテロなどに巻き込まれるリスクも大きくなります。そういったことに対する国としての備え、そして、国民の覚悟を求めることなく、総理の思いが先走りしていることを強く懸念しています。
 これらのリスクに対する総理の国民に対する説明を求めます。
 次に、集団的自衛権を初めとする安保法制について伺います。
 集団的自衛権を限定容認するなどとした昨年七月の閣議決定は、国民の理解も国会での議論もほとんどないままに強行されたものです。一内閣の判断で憲法の重要な解釈を変えたことは、立憲主義に反し、憲政史上の大きな汚点となりました。
 総理には、こういった認識や反省はみじんもないのでしょうか。答弁を求めます。
 内閣法制局長官が国会で答弁したように、我が国自身が武力攻撃を受けていなくても、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状態ということがもし本当にあるのであれば、集団的自衛権か個別的自衛権かはともかくとして、国民の身体、生命、財産を守るために、政府として何もしないわけにはいかないと私も考えます。
 しかし、それが具体的にどのような状況なのか、全く説明がなされていません。
 この国会をごらんになっている国民の皆さんにもわかるように、幾つかの具体例をお示しください。総理の答弁を求めます。
 集団安全保障についても伺います。
 総理は、昨年九月三十日の衆議院本会議の答弁の中で、憲法上、武力行使が許されるのは、あくまで新三要件を満たす場合に限定される、これは集団的自衛権となる場合でも集団安全保障となる場合でも変わらないと述べています。
 これは、新三要件を満たせば、国連安保理決議に基づく集団安全保障措置に我が国が参加し、武力を行使することが憲法上は可能であると答弁したものと理解していいんでしょうか。また、今国会でそのことを可能とする立法措置を考えているのでしょうか。総理の答弁を求めます。
 東日本大震災からの復興について、総理は、高台移転は九割、災害公営住宅は八割の事業がスタートしていると施政方針演説で強調されました。
 しかし、現実には、九万人の皆さんが五度目の冬を仮設住宅で迎え、いつになったら安定した生活ができるのか、不安のままに日々暮らしています。とりわけ福島では、故郷に帰るめどすら立たない多くの人々が今も苦しんでいます。
 耳ざわりのいい数字を強調するだけでなく、本当に被災者に寄り添う気持ちが大切です。総理の答弁を求めます。
 総理は、戦後七十年に当たっての談話を出す意向を示しています。
 戦後五十年の際には、当時の村山総理の談話が閣議決定され、植民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えたことを認めた上で、痛切な反省と心からのおわびを表明しました。これらの文言は、戦後六十年に閣議決定された小泉総理談話にも引き継がれ、単なるキーワードの域を超えて、日本政府の歴史認識、外交方針として、国内のみならず、国際社会にも広く認知されてきました。
 総理は、今までの言葉を使わなかった、新しい言葉を入れたという細々とした議論にならないよう、七十年は七十年の談話として新たに出したいと発言しましたが、こういった極めて重要な意味を持つ言葉が入るか入らないかということが細々とした議論というのは、到底納得できません。
 先日亡くなったワイツゼッカー元ドイツ大統領は、一九八五年、戦後四十年の連邦議会の演説で、過去に目を閉ざす者は現在に対しても盲目になるという言葉を残しました。
 植民地支配や侵略などの言葉は、七十年談話にも必ず含まれるべきです。その上での未来志向でなければなりません。総理の答弁を求めます。
 戦後七十年に関連して、憲法についても伺います。
 総理は、二〇一三年四月、新聞のインタビューの中で、日本国憲法について、連合国軍総司令部、GHQの、憲法も国際法も全くの素人の人たちがたった八日間でつくり上げた代物だと述べています。
 日本国憲法ができて間もなく七十年、この間、日本国民自身が、あるいは私たちの先輩たちが国会の議論の中で、この日本国憲法を育んできました。
 総理の発言は、日本国総理大臣が、国家の最高法規である日本国憲法をさげすんでいるという誤解を与えかねない重大なものです。私は看過できません。
 総理は、この暴言を撤回すべきです。答弁を求めます。
 選挙制度改革について伺います。
 現在、衆議院の選挙制度改革は、町村議長のもとにある衆議院選挙制度に関する調査会において議論が行われています。政治に対する国民の信頼を取り戻すために、是が非でも次の衆議院総選挙は、定数削減と一票の格差是正を実現した新たな選挙区割りのもとで実現する必要があります。そして、小選挙区の区割りの設定や周知期間を考えると、今国会会期中に調査会の結論をいただき、年内には国会として法改正することが必要です。
 圧倒的多数を持つ与党自民党の総裁でもある安倍総理、この場で、年内の法改正に向けたリーダーシップを国民にお約束いただきたい。総理の責任ある答弁を求めます。
 参議院の選挙制度改革も待ったなしです。
 しかし、来年夏の選挙が目前に迫っているにもかかわらず、各党各会派から成る選挙制度協議会における議論は見通しが立っていません。自民党は、昨年九月、突如議論を白紙に戻してしまいました。そして、いまだにみずからの案を一つにまとめられないありさまです。民主党は、一票の格差を二倍以内とし、定数削減も行う具体案を既に提案済みです。
 来年夏の参議院選挙に間に合わせるためには、今国会中に必要な法改正を行わなければなりません。今以上に国民の政治不信を招きかねない危機的状況です。衆議院、参議院の問題ではありません。国会全体の問題です。
 安倍総理は、施政方針演説で、全ては国民のため、党派の違いを超えて、選挙制度改革、定数削減を実現させようではありませんかと呼びかけました。総理は、呼びかける相手を間違っているんです。総理が呼びかけるべき相手は自民党です。与党自民党の総裁として、安倍総理がリーダーシップを発揮し、自民党内を取りまとめることが先です。
 その覚悟はあるのか、総理の答弁を求めます。
 安倍総理に一つお約束いただきたい。
 党首討論を少なくとも月一回行うことは、昨年五月の与野党七党の国会改革の重要な合意事項です。この約束を守り、党首討論を定例化しようではありませんか。総理の答弁を求めます。
 最後に、私から提案したいと思います。
 予算委員会を初めとする委員会審議では、質疑、すなわち質問に対する答弁をすることが基本であって、総理が反論することは基本的に認められていません。しかし、私は野党第一党の党首ですから、常識の範囲内で総理が反論されることを否定するつもりはありません。ただし、聞かれてもいないことを長々と答弁したりすることはぜひやめていただきたい。
 国会審議は大切です。国民が政治に期待を持てるように、わかりやすく、内容のある、建設的な議論、質疑を行ってまいりましょう。
 本日は基本的なことを伺いました。安倍総理の答弁をもとに、予算委員会、党首討論でさらに具体的な議論を行いたいと考えていることを最後に申し上げ、私の代表質問といたします。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 118905254X00620150216_009

発言者: 岡田克也

speaker_id: 12424

日付: 2015-02-16

院: 衆議院

会議名: 本会議