石破茂の発言 (本会議)

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○国務大臣(石破茂君) 黄川田議員からは、合計六問頂戴をいたしました。
 まず、地方の多様性を生かした地方創生の目指す姿についてのお尋ねであります。
 地方創生の取り組みは、経済の好循環を全国津々浦々まで届けるとともに、その好循環を支える町に活力を取り戻し、人々が安心して生活を営み、子供を産み育てられる社会環境をつくり出すことを目指すものであります。
 東京圏の人口集中、過密の是正は、地方の人口減少問題だけではなく、東京圏自身が現在抱える、住宅価格が高い、待機児童が多いなどといった課題に加え、二〇二五年以降、大都市圏、特に東京圏において、高齢化に伴う医療、介護、住まいなどの問題が極めて深刻な事態となることがほぼ確実とされており、こうした問題に対処する上でも必要なことであります。
 こうした認識のもと、昨年末の長期ビジョンにおきまして、地方創生を進めるに当たりましては、地方と東京圏がパイを奪い合うゼロサムではなく、地方と東京圏がそれぞれの強みを生かし、日本全体を牽引していくプラスサムでなければならないとし、東京圏については、今後は、日本のみならず世界をリードする国際都市として、ますます発展していくことを強く期待するとしたところであります。
 他方、東京圏においても、その実情は一様ではなく、地域によっては人口減少や高齢化が進行しているところもあると考えられます。
 そのような地域も含め、地方創生の実現のためには、国が地方を変えるのではなく、地方みずからが、地方の実態に応じた処方箋を示し、実行することで、地方がみずから変わっていくことが重要です。
 現在、地方公共団体において地方版総合戦略を作成していただいております。国としても、意欲と熱意のある地方公共団体に、情報支援、人的支援、財政支援を実施しておるところであります。各地方公共団体においては、住民や産官学金労言等の参画を得つつ、地方議会において十分に御議論をいただきながら、地域における創意工夫を結集していただきたいと考えております。
 地方創生は息の長い取り組みですが、この流れが不可逆的かつ自律的に動き始めることが重要であります。このため、国は引き続き、意欲と熱意のある地方公共団体の取り組みを、今回の三法案に基づく施策を含め、あらゆる手段によって支援いたしてまいります。
 地方分権についてであります。
 地方分権改革は、地域がみずからの発想と創意工夫により課題解決を図るための基盤となるものであり、地方創生における極めて重要なテーマであります。
 地方の発意と多様性を重視した改革を推進するために、平成二十六年から新たな提案募集方式を導入したところ、地方創生、人口減少対策に資する提案が地方から多く寄せられました。
 第五次地方分権一括法案は、こうした提案を踏まえ、このうち法律事項について所要の改正を行うものであります。
 その内容として、例えば、農地転用許可の権限移譲により、地域の実情に応じた主体的な土地利用に資する、保育所型認定こども園の認定の有効期間の廃止により、認定こども園制度の積極的な活用を通じた保育体制の充実に資するといったものがあり、地方創生に大きく寄与するものと考えております。
 次に、地域再生法改正法が目指す中山間地域における地域づくりとその支援策についてのお尋ねでありますが、御指摘のように、中山間地域等は、人口減少、高齢化の大変厳しい状況にあります。しかし、そうであっても、地域の多くの住民がそこに住み続けたい、先祖伝来の田畑を守っていきたいといった意向を有しており、人々が長年住んでいるふるさとをどのように支えていくかを考えることが重要であります。
 このため、地域再生法改正法案では、日常生活に必要なサービスを提供する施設を集約し、周辺集落と交通ネットワークで結ぶコンパクトビレッジ、いわゆる小さな拠点を形成するために必要な措置を盛り込んでおります。
 具体的には、地域住民の合意のもとで、例えば、歩ける範囲で必要なものが手に入り、地域の人との交流もできるよう、診療所、集会施設、保育所、商店、ガソリンスタンドといった生活サービス施設を集約するための措置、周辺集落から農産物の出荷代行等が行えるよう、拠点と周辺集落をつなぐコミュニティーバス、ディマンドバス等が、人だけではなく貨物も運べるようにするなど、交通ネットワークを確保するための措置、地域のブランド野菜の栽培や農産物を生かした特産品の生産といった、地域ぐるみの産業振興を可能にするための措置を盛り込んでおります。
 このような施策により、各地域がそれぞれの実情等を踏まえ自主的かつ主体的に行う、住民の安心な暮らしを守るための取り組みを支援してまいります。
 次に、企業の地方拠点強化に関するお尋ねであります。
 御指摘のとおり、東京一極集中を是正し、地方での安定した良質な雇用を確保するためには、東京二十三区に集中している企業の本社機能の地方への移転や地方における新増設を促進することが重要であると考えており、今回提出させていただいた地域再生法の改正案においては、各地域の計画的、戦略的な企業誘致の取り組みとあわせて、企業を支援する枠組みを整備することといたしております。
 その一環として、自治体が作成する企業の地方拠点強化に係る計画に基づき、事務所、研修施設等の本社機能の移転、新増設を行う事業者に対して、オフィス設備に関する設備投資減税や雇用促進税制の特例等の措置を講ずることといたしております。
 また、本社機能の移転や新増設に必要となる資金について、民間金融機関からの借り入れまたは社債による事業資金の調達を行う際に、独立行政法人中小企業基盤整備機構が債務保証を行う制度や、事業者に対して事業税、不動産取得税または固定資産税の軽減措置を行った自治体に対して、その減収額の一部を地方交付税で補填する制度もあわせて講ずることとしております。
 本法案に基づく支援措置によって、事業者の東京からの移転を促す契機とすることで、東京一極集中を是正し、東京から地方への新しい人の流れを生み出すことを目指してまいります。
 次に、今回の国家戦略特別区域法の改正案の意義についてでありますが、国家戦略特区は、いわゆる岩盤規制改革全般について突破口を開き、民間投資を喚起することで経済成長につなげていくものです。
 本改正案は、全国各地の熱意ある自治体等から提案された地方創生に資する規制改革事項等を盛り込んでおります。
 また、法案に盛り込んだ規制改革事項は、自治体や民間事業者から、過去何年も、類似の規制改革提案がなされてははね返されてきたものがほとんどであり、改革の分野として、医療、福祉、教育などの幅広い分野が含まれております。
 これらの措置により、岩盤規制分野にもさらなる突破口を開き、新たな産業や雇用が創出されるものと考えております。
 以上でございます。(拍手)
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発言情報

speech_id: 118905254X02020150424_014

発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2015-04-24

院: 衆議院

会議名: 本会議