石破茂の発言 (本会議)

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○国務大臣(石破茂君) 小熊議員から、十四問御質問いただきました。
 より多様な教育の形を認めるような大幅な規制改革の必要性についてであります。
 特区制度は、全国規模の規制改革が困難な場合などに、地域を限定して規制改革を行うものです。国家戦略特区につきましては、特区ごとに事業の進捗状況等を評価し、その際、規制の特例措置の全国展開についても判断することになっております。
 今回の国家戦略特別区域法の一部改正案では、地域の特性に応じた多様な教育を行う観点から、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に寄与する人材を育成するため、公立学校の管理について、民間の知見を活用する特例を盛り込んだところであります。
 今後も、地方公共団体や民間事業者からの具体的な提案をもとに、国家戦略特区等の仕組みを用いて、引き続き必要な規制改革に取り組んでまいります。
 農業生産法人への出資要件の緩和についてでありますが、農業生産法人の出資要件の緩和につきましては、本年三月十九日に開催をした国家戦略特別区域諮問会議において、国家戦略特別区域基本方針、平成二十六年二月二十五日閣議決定をしたものであります、及び「日本再興戦略」改訂二〇一四に基づき、国家戦略特区に係る区域会議からの提案を踏まえ、検討を加えることといたしました。
 このような取りまとめができましたことは、農業生産法人への出資要件の緩和について大きな一歩を踏み出せたもの、このように考えておりまして、集中取り組み期間内に国家戦略特区での検討を進めてまいりたいと考えております。
 国家戦略特区内で一部地域が独自に優遇措置を講じた場合の減免効果についてであります。
 本件につきましては、特区に指定されていない地方自治体が自主的に地方税減免を行う場合との関係の整理などさまざまな論点があるため、慎重な検討が必要な事柄であります。
 国家戦略特区におきましては、設備投資減税や研究開発税制の特例など企業負担を軽減する大胆な措置を講じておるところであり、まずはこれらを積極的に活用いただきたい、かように考えておる次第でございます。
 農地転用許可の権限移譲についてでありますが、今般の農地転用許可に係る権限移譲につきましては、二ヘクタール超四ヘクタール以下の農地転用に係る国との協議を廃止するとともに、四ヘクタール超の農地転用に係る許可権限について、国との協議を付した上で、都道府県及び農林水産大臣が指定する市町村に移譲することとなっております。
 四ヘクタール超の農地転用許可に係る国との協議につきましては、大規模な農地の転用は、食料の安定供給等に必要な農地の総量確保への影響が大きいことから、国の一定の関与は残したものであります。
 今般の見直しについて、地方六団体からは、これまでの地方分権改革の取り組みの中で特筆すべき決断であるとの高い評価をいただいておるところであり、地方側の長年の懸案でありました農地転用許可の権限移譲について大きな前進を見たものと考えておる次第でございます。
 次に、ハローワークの権限移譲についてであります。
 ハローワークの無料職業紹介等につきましては、これまで、地方公共団体との連携を強化するため、ハローワークの業務と地方公共団体の福祉相談所の窓口業務を同一の施設の中で一体的に実施する取り組み、知事が国の出先機関である労働局長に指示できる仕組みであるハローワーク特区を進めてまいりました。
 さらに、最近の取り組みとして、地方公共団体との連携強化を図る観点から、ハローワークの求人情報を地方公共団体にオンライン提供する取り組みを昨年九月に開始したところであります。
 したがいまして、ハローワークの事務、権限の移譲等につきましては、このような、ハローワークと地方公共団体の連携強化の取り組みの成果と課題を検証することが重要であり、その結果等を踏まえて、ILO第八十八号条約との整合性にも留意しつつ、結論を得てまいりたいと考えております。
 政策目標のお尋ねについてであります。
 地方創生のためには、地方において急速に進みつつある人口減少に歯どめをかけるため、地方での安定した良質な雇用を創出することが重要であり、昨年末に取りまとめた総合戦略におきましても基本目標として掲げられております。
 そこで、今回提出させていただきました地域再生法の改正案におきましては、東京二十三区に集中している企業の本社機能の地方への移転や地方における新増設を促進するための枠組みを整備することとしており、こうした取り組みを含め、その目標として、五年間で企業の地方拠点強化の件数として七千五百件を設定するだけではなくて、地方において四万人の雇用を創出することを掲げております。
 この新しい枠組みのもとで、量的面のみならず、質的側面にも配意しつつ、地方において仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込むという好循環を生み出してまいりたいと考えております。
 国の企業誘致策についてのお尋ねでありますが、これまで、国による政策としては、工場を中心とした地方での企業拠点の整備を促進してきており、これらの施策の結果として、工場が地方において相当程度整備をされてきております。
 一例を挙げますと、平成十九年に策定された企業立地促進法では、平成二十五年度末時点までに、約二千五百件の企業が作成する工場等の立地計画を承認して支援してきたところであります。
 他方、オフィスにつきましては、これまで地方への展開が十分行われていなかったことを踏まえ、東京二十三区に集中している企業の本社機能の地方への移転や地方における新増設を促進するために、今回提出しております地域再生法の改正案におきましては、各地域の計画的、戦略的な企業誘致の取り組みとあわせて、企業を支援する枠組みを整備することといたしております。
 その一環として、事務所、研修施設等の本社機能の移転、新増設を行う事業者に対して、オフィス設備に関する設備投資減税や雇用促進税制の特例等の措置を講じるなどの取り組みを行うこととしており、こうした支援措置によって、オフィスの東京からの移転等を促す契機とし、国と地方、民間企業等が一体となって地域の活性化を推進していきたい、このように考えております。
 企業の地方拠点強化の支援対象地域についてでありますが、東京圏のみならず、近畿圏や中部圏の中心部は、既に人口や産業が集中している地域であります。さきに申し上げたとおり、地方創生のためには、地方において急速に進みつつある人口減少に歯どめをかけるため、全国津々浦々に安定した良質な雇用を確保することが重要であり、昨年末に取りまとめました総合戦略にも基本目標として掲げております。
 このため、今回の地方拠点強化の支援対象地域につきましては、企業誘致に計画的、戦略的に取り組んでいる地域に対して、できる限り広く恩恵が及ぶように配慮しているところでございます。
 首都圏整備法の区域を用いることは不適切ではないかとの御指摘であります。
 本制度は、限定的に一部の地域を支援対象外としており、具体的には、首都圏整備法等において、産業及び人口の過度な集中を防止する必要があるとされております既成市街地等の地域及び同法の既成市街地の近郊においてその無秩序な市街地化を防止する必要があるとされている近郊整備地帯としております。
 これらの地域は、現在でもほかの地域と比べて突出して人口や事業所が集中していることから、本制度の支援対象とした場合、周辺地域からその地域への移転が促進され、ますます人口や産業が集中する弊害が生じるおそれがあり、また、東京からの移転が特定の地域へ集中するおそれもあります。したがって、本制度の対象外とすることは妥当であると考えております。
 地方からの御意見に関するお尋ねでありますが、本制度の内容につきましては、除外地域も含め、事前に全国知事会へ御説明をし、調整をいたしました上で昨年末の与党税制大綱に盛り込まれたところであり、平成二十六年十二月三十日に発表された平成二十七年度与党税制改正大綱に関する知事会の声明におきましても、当該税制の創設について評価をいただいております。
 本制度の制度設計の過程におきましては、除外地域も含め御意見を頂戴するとともに、当該地方公共団体には、真摯に御説明をし、本制度を御理解いただいたと認識しておりますが、国会での御審議等を通じまして、さらに御理解をいただけるよう努力をいたしてまいりたいと考えております。
 独立行政法人中小企業基盤整備機構の債務保証についてであります。
 本社機能等を有する施設の地方移転や地方における拡充を促進するためには、事業者にとって大きな負担となる施設設備に係る費用の調達を支援することが有効であります。このため、今回、地域再生法を改正し、同機構に新たな債務保証業務を追加することといたしました。
 御指摘のありました政策評価・独立行政法人評価委員会における勧告は、同機構が行う債務保証業務のうち、平成二十六年一月に廃止をされました産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に基づく事業再生の円滑化を目的とした債務保証業務に関するものでありまして、今回新たに措置する債務保証業務につきましては、当該勧告の趣旨に鑑み、主管省庁と連携し、適時適切に業務の状況につき検討しつつ実施をしてまいりたいと考えております。
 人口減少についての見解でありますが、地方創生の実現に向け、国は、昨年末、長期ビジョン及び総合戦略を閣議決定いたし、その中で、人口減少問題に対し、人口減少に歯どめがかかると、二〇六〇年に一億人程度の人口が確保されるとしておるところであります。
 総合戦略におきましては、その基本的な考え方として、人口減少を克服し地方創生をなし遂げるために、東京一極集中の是正、若い世代の就労、結婚、子育ての希望を実現することに加え、当面の人口減に対応するために、地域の特性に即して地域課題を解決するといった視点に基づき、人口、経済、地域社会の課題に対して一体的に取り組むことといたしております。
 その上で、これらの基本的な考え方に対応し、四十九本の政策パッケージを設け、おのおのにつき具体的な成果目標を設定するとともに、その効果を検証するPDCAサイクルを組み込んでおるところであります。
 現在、地方公共団体に対しましては、これらを勘案し、二十七年度中に、地方の実情に応じた地方人口ビジョン及び地方版総合戦略の策定をお願いしております。
 国は、引き続き、意欲と熱意ある地方公共団体に、情報支援、人的支援、財政支援などを実施いたしてまいります。
 地方創生はゼロサムのとり合いではなくプラスサムを目指すべきであるという御指摘であります。
 今回の地方創生におきましては、移住者や企業を奪い合うゼロサムではなく、地方の所得や雇用の増加を通じたまち・ひと・しごとの創生によりプラスサムを目指すこととしており、今後、各地方公共団体が、地域の実情に応じた今後五カ年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた地方版総合戦略に基づき、仕事が人を呼び、人が仕事を呼ぶ好循環の実現により、地方の所得や雇用の増加など、それぞれの地方において新たな価値を創出していくことが重要であります。
 各地域のこうした取り組みにより、それぞれの魅力を発揮していくことができるよう、政府としても支援をしてまいります。
 最後に、道州制などの改革の断行についてでありますが、地方創生は、地方と東京圏を対立構造として位置づけるものではございません。地方創生を進めるに当たりましては、地方と東京圏がそれぞれの強みを生かし、日本全体が成長していくプラスサムを目指してまいります。
 一方、道州制は、地域経済の活性化や行政の効率化を実現するための手段の一つであり、国と地方とのあり方を根底から見直す大きな改革であります。与党におきまして、議論を前に進めるべく精力的に検討が重ねられてきておると承知をいたしております。
 道州制と地方創生については、活力ある地域づくりを目指すという点では共通をしており、それぞれのアプローチからの取り組みを同時並行的に行っていくことが重要と考えております。
 大阪都構想は、大阪市を廃止し特別区を設置することにより、二重行政の解消と住民自治の拡充を図ろうとするものと理解をいたしております。今後、大阪では、大都市地域特別区設置法に基づく住民投票が行われる予定であり、その成否につきましては地域の御判断に委ねられているもの、このように考えておる次第でございます。
 以上であります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2015-04-24

院: 衆議院

会議名: 本会議