石破茂の発言 (本会議)
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○国務大臣(石破茂君) 石田議員より、七問御質問をいただきました。
人をかなめとする地方創生についてのお尋ねであります。
地方創生では、人が生きがいを持って生活をし、この地域に住んでよかったと実感できる地域社会を目指すことが必要であります。このため、地方にやりがいのある仕事をつくり、若者や地域内外の意欲ある人材の地方への移住、定着を促進することが重要であると考えております。
この理念のもと、昨年末に、国の総合戦略を策定いたしました。今後は、戦略に盛り込んだ施策を活用しつつ、各地方の自由な発想に基づく地方版総合戦略を支援し、人が主役の地方創生を推進してまいります。
また、総合戦略に盛り込まれた主要な政策をさらに推進するため、各省庁において行う政策の深掘りやフォローアップ、地方再生の新たな原動力となる新型交付金の検討、地方支援、広報普及のあり方などについて盛り込む予定としております、まち・ひと・しごと創生基本方針をことしの六月中をめどに策定することにいたしております。
地方創生は息の長い取り組みであり、この流れが不可逆的かつ自律的に動き始めることが重要であります。このため、国は引き続き、意欲と熱意のある地方公共団体の取り組みをあらゆる手段によって支援していくとともに、各府省庁の縦割りを排除し、相互に連携しつつ、総合戦略に基づく取り組みを長期的、継続的に実施することにより、公明党が力強く提唱しておられます、人が生きる地方創生、人が輝く地方創生の実現を目指してまいります。
次に、第五次地方分権一括法案についてのお尋ねであります。
平成五年からの第一次地方分権改革では、国と地方との関係を、上下、主従の関係から対等、協力の関係に変え、地方分権改革の理念を構築し、地方の自主性、自立性を高めました。
平成十八年からの第二次地方分権改革では、第一次から第四次までの地方分権一括法により、義務づけ、枠づけの見直し並びに国から地方、及び都道府県から市町村への権限移譲を推進し、延べ三百六十六法律の改正を実現いたしました。これにより、地方分権改革推進委員会の勧告事項については一通り検討し、対処したところであります。
以上の成果を基盤とし、地方がイニシアチブを発揮しつつ、引き続き改革を推進するため、平成二十六年から、地方の発意に根差した新たな取り組みとして、提案募集方式を導入いたしました。
第五次地方分権一括法案は、この新たな取り組みにおける地方からの提案を踏まえ、地方公共団体への事務、権限の移譲等を行うものであり、地方の発意による、地方のための制度改革の仕組みを確立するものと位置づけられると考えております。
提案募集方式についてであります。
平成二十六年に新たに導入したこの方式につきましては、有識者による客観的な議論を含めて、地方の提案を解決する仕組みができ、地方六団体からも、高く評価するという声明をいただいておるところであります。
地方分権改革有識者会議におきましても、地方側議員から、今後とも地方の立場に立ってさらに強力に推進されたいといった意見表明がなされておりますことから、平成二十七年も提案募集方式による地方分権改革を進めてまいります。
本年は特に、地方創生が本格化し、各地方公共団体でもさまざまな地域課題があらわれてくると考えております。本年の募集につきましては、募集開始を前倒しし、検討期間を充実しておりますので、いただいた提案について一つ一つ丁寧に対応し、可能な限り実現を図ってまいります。
小さな拠点の形成の推進についてでありますが、人口減少、高齢化が進む中で、中山間地域等において住民の方々の安心な暮らしを守ることは重要な課題であると認識しており、必要な支援を行ってまいります。
昨年末に取りまとめた総合戦略では、町の創生の政策パッケージの一つとして、中山間地域等における小さな拠点の形成を位置づけ、各種の生活サービスの維持を図っていくこととしております。
具体的には、国は、地域再生法改正法案におきまして、生活サービスを提供する施設の集約や交通ネットワークを確保するための措置等、コンパクトビレッジ、いわゆる小さな拠点の形成に必要な措置を盛り込むとともに、二十六年度補正予算や二十七年度予算で準備した地方創生先行型交付金や地域再生戦略交付金などによる財政支援、地方創生人材支援や地方創生コンシェルジュによる人的支援、地域経済分析システム、RESASや、御指摘の高知県の集落活動センター、神奈川県山北町の小さな拠点といった優良事例の紹介による情報支援等により、地方公共団体を総合的に支援いたします。
これらの支援を行うことにより、御指摘いただきました事例のような地域の実態に合った小さな拠点の取り組みが全国各地において広がっていくよう、これから先、図ってまいる所存であります。
地方における雇用創出でありますが、御指摘のとおり、東京一極集中を是正し、地方での安定した良質な雇用を確保するためには、東京二十三区に集中している企業の本社機能の地方への移転や地方における新増設を促進することが重要であると考えており、今回提出させていただきました地域再生法の改正案におきましては、各地域の計画的、戦略的な企業誘致の取り組みとあわせて、企業を支援する枠組みを整備することといたしております。
その一環として、自治体が策定する地域再生計画に基づき、事務所、研修施設等の本社機能の移転、新増設を行う事業者に対し、オフィス設備に関する設備投資減税や雇用促進税制の特例等の措置を講ずることといたしております。
他方、企業で働く従業員の方々あるいはその御家族にとっては、教育、医療、介護などの生活環境が整備されているかどうかという観点は極めて重要であり、こうした生活環境整備の観点では、地方公共団体の果たす役割が大きいものと認識をいたしております。
また、本社機能の地方への移転や新増設を行うのはあくまで民間の事業者の皆様方でありますため、現在、事業者の方々がそうしたことを行う上で何が必要であるかということについて、経団連等にお尋ねをしておるところであります。
そうした結果も踏まえながら、国と地方と民間とが一体となって東京から地方への新しい人の流れを生み出すことを目指してまいります。
次に、国家戦略特別区域法の改正案に係るニーズの吸い上げについてであります。
国家戦略特区におきましては、特区ごとに設置する区域会議におきまして、関係する自治体や民間事業者から、随時、地域や現場のニーズに沿った規制改革の提案を受け付けております。
また、昨年夏に全国から追加の規制改革事項を募集いたしましたところ、自治体や民間事業者の方々から二百六件の御提案をいただいたところであります。
今回の改正法案には、区域会議や全国の自治体、民間事業者の方々から提案がなされました地方創生に資する規制改革事項を盛り込んでおるところでございます。
最後に、国家戦略特区制度が地方創生に果たす役割についての御質問をいただきました。
先ほど申し上げましたとおり、今回の改正法案には、区域会議や全国の自治体、民間事業者から提案された地方創生に資する規制改革事項を盛り込んでおります。各国家戦略特区におきまして、これらの規制改革を行うことにより、地方の創意工夫を生かした取り組みを実現してまいります。
加えて、地方創生を規制改革により実現しようとする熱意のある自治体を国家戦略特区における地方創生特区として選定いたしました。これらの区域が規制改革を実現していくことで、地方創生のモデルとして、それが全国に横展開するとの役割を果たすものと考えておる次第でございます。
以上です。(拍手)