武正公一の発言 (本会議)

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○武正公一君 民主党、武正公一です。
 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構法案及び郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案につき、質問をいたします。(拍手)
 昨日の安全保障法制の閣議決定、そしてきょうの国会提出、これは、昨年七月一日、集団的自衛権行使容認へ憲法解釈を変更して行われたものです。そもそも、一内閣が恣意的にみずからの内閣に都合のいいように憲法解釈を変更することは、独裁国家でなければ起こり得ないことが起きていると言わざるを得ません。
 NHKアーカイブスでは五月十日に、「戦後七十年 日本人はなぜ戦争へと向かったのか メディアと民衆」の番組を再放送いたしました。NHKラジオ放送がナチス・ヒトラー、ゲッペルス宣伝大臣の方法をまねて国民を戦争に駆り立てたことをNHKによって検証された番組です。
 このように、放送と政治、テレビと政治をめぐる関係について、まず菅官房長官に伺います。
 三月二十七日夜、テレビ朝日系列「報道ステーション」で古賀茂明氏が、菅官房長官を初め官邸の皆さんからバッシング、非難あるいは圧力を受けてきたというようなことを言っております。
 三月三十日、官房長官からは、事実無根、また、放送法という法律があるので、テレビ局がどう対応するか、しばらく見守りたいという記者会見がありましたが、改めて、官邸からバッシング、非難あるいは圧力、これを加えたのでしょうか、伺います。
 また、放送法という法律があるので、テレビ局がどう対応するか、しばらく見守りたいと菅官房長官が言ったということですが、この放送法という法律があるのでというのはどういう意味ですか。免許の停波という意味での放送法という言及ではないということでよろしいでしょうか。
 例えば、安保法制の審議時間、これについては十分時間をとる必要があります。なぜでしょう。それは、安全保障の議論は、専門用語が飛び交い、また、その安全保障技術の検証には時間を要するからです。特に、国民主権のもと、国民への説明責任を果たすことが欠かせません。そのとき、メディア、とりわけ放送の果たす役割は大きいと考えます。
 いたずらに政府・与党が放送や報道に圧力を加えていると受けとめられることは、こうした安保法制の審議、そして国民の理解への阻害要因になりかねません。
 改めて、官邸からの放送、報道への圧力はかけていない、かけないということを、放送法一条の放送の自律独立の担保という観点から官房長官に確認をいたします。いかがでしょうか。
 郵政民営化法改正から丸三年、施行から二年半が経過いたしました。
 平成二十三年八月から、民主党、自民党、公明党で郵政三党協議会を立ち上げ、十二回の開催を通じ、平成二十四年三月、政府提出の郵政改革法案を取り下げ、私が筆頭提出者として郵政民営化法改正案提出となり、衆参両院の審議を経て、三年前の四月二十七日に成立を見ました。
 与野党で合意をし、法改正ができたのは、行き過ぎた民営化の見直しを求める動きが、四年前の震災復興財源として日本郵政株式売却益を見込むことが背中を押したと考えます。
 あわせて、国民の生活の利便性に欠かせない郵政事業を、郵便、貯金、簡易保険を一体として捉え、ユニバーサルサービスを守ることを基本に民営化を進めることに停滞は許されないとする与野党並びに郵政関係者の強い熱意と取り組みがあったからです。
 同年十月一日、五社体制が四社体制に見直された日本郵政グループの経営状況をどう判断しているのか、総務大臣に伺います。
 連結決算は、経常収益が減少し、経常費用を削減することにより経常利益を確保するという縮小均衡に陥っています。郵便等引受物数等については、平成二十三年度から三年度は横ばいながら、平成十三年度からは三割減です。ゆうちょ銀行の預貯金残高は近年横ばい。しかしこれも、ピーク時からは百兆円近く減少する一方、他の民間金融機関は百三十兆円以上増加しております。かんぽ生命は、総保有契約数は過去十年で半減、新契約数は緩やかな回復となっています。
 日本郵政グループ各社は、預け入れ限度額や簡保の加入限度額の引き上げを求めていますが、その見通しについて、総務大臣、金融担当大臣に伺います。
 民主党政権時代も、預け入れ限度額二千万円へ、簡易保険の受け入れ限度額二千五百万円への引き上げを談話で発表した経緯もあります。しかし、国会状況のもと、議論が進まないまま、その後、民間金融機関からの懸念もあり、民営化法改正附帯決議では、当分の間引き上げないといたしました。
 一方、日本郵政株を上場して売却益を復興財源に四兆円充てることについては、昨年末に、この秋の日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の同時上場、売却方針が、日本郵政グループが財務省と協議の上、発表に至りました。
 法案審議時に日本郵政の売却が念頭にありましたが、なぜ三社同時となったのか、財務大臣に伺います。
 また、ユニバーサルサービス確保のもと、市場価値を上げるために、市場が受け入れるビジネスモデルをどのようにつくろうとしてきたのか、また、しているのか、総務大臣に伺います。
 次に、海外通信・放送・郵便事業支援機構の運営についてお聞きします。
 支援機構は、海外において、民主党政権下からも取り組んできた地デジ放送日本方式も含め、通信、放送、郵便事業を行う日本の現地事業体に対し、出資を初め、相手国政府との交渉、専門家の派遣など、事業への参画や運営支援を行うこととしています。
 これらを行うためには、現地の政治情勢や社会状況を熟知し、また技術ノウハウも熟知する専門家の活躍が重要な位置づけを占めます。
 そうした人材の確保を、支援機構は官民どの分野から準備し、どのような身分で派遣するのでしょうか。
 派遣する専門家の確保と派遣実施の方法について、また、機構の役割を二十年と区切ったことについて、総務大臣にお聞きいたします。
 支援基準について伺います。
 この支援機構が支援の対象となる事業者や事業内容を決定するに当たって従うべき支援基準を総務大臣が定めることとしています。また、その支援基準に従って機構が支援内容を決定するためには、あらかじめ総務大臣の認可を受けることとされており、総務大臣の判断が大変重要なものとなっています。
 支援基準の策定と支援内容の決定の認可が公正に行われるための客観的指標、担保が肝心となりますが、総務大臣の所見を伺います。
 次に、他の政府出資支援組織との関係について伺います。
 今回の海外通信・放送・郵便事業支援機構のように、海外展開する企業を支援する官民ファンドはほかにも存在します。交通や都市開発の事業者の海外展開を支援する株式会社海外交通・都市開発事業支援機構があります。
 出資支援としては、日本企業による機械設備や船舶等の輸出に対する支援及び日本企業の海外でのインフラ事業参加への支援を業務の一つとするJBIC、株式会社国際協力銀行があります。さらに、開発途上地域への支援を行うJICA、独立行政法人国際協力機構なども存在しています。
 今回、この新しい機構を動かすに当たり、既存の支援機構とはどのようにすみ分け、あるいは連携していくのか。今回、何ゆえに、通信、放送、郵便の三分野に限った支援機構を改めて設置するに至ったのか、総務大臣に伺います。
 特に財務大臣には、過去、JICA、独立行政法人国際協力機構の海外投資が失敗した検証と、二〇一一年から再開に至って、どのような再発防止策を講じているのかを伺います。
 日本の、海外での評判の高い税関業務については、多くの海外からの研修生を受け入れています。郵便貯金についても同様であり、新興国のインフラ整備のためには欠かせないノウハウがあると考えますが、この支援機構に郵便貯金業務も加えることについての御所見を総務大臣に伺います。
 次に、郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案に関連してお聞きをいたします。
 安倍内閣が進める規制緩和議論の一つとして、規制改革会議において特定信書便の業務範囲の見直しが取り上げられ、総務省情報通信審議会でユニバーサルサービス確保方策と特定信書便の業務範囲の見直しとして議論されてきた経過にあり、本法律案は、その一部、特定信書便の業務範囲の見直しのみを先行して法案化したものであります。
 郵便事業におけるユニバーサルサービスは、国民、利用者があまねく公平に享受できるインフラであり、国民生活に極めて重要なものとして、郵政民営化法において、日本郵政グループに、郵便に加えて貯金及び保険のユニバーサルサービスを提供する責務を課しており、そのため、株主たる国としても、確保のための措置を講じる必要があるものと考えます。
 法案策定の議論では、業務範囲の見直しがユニバーサルサービス確保に与える影響を、日本郵便株式会社の収益全体と比べて少ないとして、支障がないとの説明がされていますが、売上高利益率から見れば決して少ない額ではなく、ユニバーサルサービス確保への影響を懸念する声があります。
 本法案がユニバーサルサービスに与える影響について、総務大臣にお聞きをいたします。
 信書の取り扱いについては、通信の秘密と信書送達のユニバーサルサービス確保のため、一定のルールが必要と考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 また、本法案は、特定信書便の業務範囲の見直しを行うものでありますが、ユニバーサルサービスが今後も安定的に提供されるためには、業務範囲のさらなる拡大が軽々に行われることのないように一定の歯どめをかけるべきと言われますが、総務大臣の見解を伺います。
 ユニバーサルサービス確保の重要性から、総務省情報通信審議会においてユニバーサルサービス確保方策が議論されておりますが、取りまとめには一定の時間を要するものと想定され、本法案による規制緩和の方向性のみが先行することになります。
 ユニバーサルサービスをきちんと確保していく方策についても、政府の責任として明確に示すべきと考えますが、重ねて総務大臣の見解を伺います。
 郵便事業、信書便事業は、国が国民に保障すべき重要なユニバーサルサービスです。このサービス水準を堅持していく仕組みと民間によるさまざまなサービスを工夫する視点の両面が国民生活の向上に重要な視点であることを申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣高市早苗君登壇〕

発言情報

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発言者: 武正公一

speaker_id: 18971

日付: 2015-05-15

院: 衆議院

会議名: 本会議