田村貴昭の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、地方創生関連三法案に対する反対討論を行います。(拍手)
今、地方の再生にとって必要なことは、農業、中小企業を切り捨て、市町村合併などによって地方から活力と魅力を奪い、東京一極集中を進めてきた自民党政治への総括であります。ところが、反省は全くありません。
大資本家と大企業のみに恩恵をもたらし、地方の繁栄とは無縁のアベノミクス路線は、直ちに改めるべきです。
今回の法案は、財界や大企業が主導して策定した骨太方針や日本再興戦略改訂版、規制改革実施計画を実現するため、選択と集約による地方構造改革を行おうとするものであり、地方版総合戦略と長期ビジョンの策定はその具体化であります。安倍内閣が全国の地方自治体にその策定を押しつけ、国の支援と財源を動員して地方自治体を誘導しようとしていることは、極めて重大であります。
以下、具体的に反対理由を述べます。
第一に、地域再生法の改正案です。
地方への新しい人の流れをつくるとして、企業の本社機能の移転等に対する税制優遇措置を設けるとしています。
しかし、そもそも、東京二十三区の企業が本社機能を移転させるのはその地方での利益獲得が成り立つときであり、それを税制面で支援しても、地方移転が続出するはずもありません。地方の中小企業とそこに働く人への支援を強めてこそ、地方の再生と活性化につながるのであります。
しかも、政府の総合戦略は、本社機能の移転等と一体に、政府の方針として地域限定正社員の普及拡大を目標にしています。
政府が行うべきは、安定した良質の雇用としての正規雇用の拡大であります。地方創生を労働条件の格差拡大、雇用の流動化に利用することは許されません。
生活・福祉サービスを地域再生拠点に集めて、周辺集落を交通ネットワーク等で結ぶ小さな拠点の形成は、農地転用許可や開発許可の特例や立地誘導といった強引な集約の仕組みをつくります。
また一方で、地方路線バスの撤退で広がる交通空白地域で、住民の生活を支える自治体やNPO等のバス事業などに対する財源保障は明らかではありません。
安倍内閣の財政健全化が地方自治体に交通ネットワークの合理化を迫ることになれば、結果として、周辺集落を結ぶネットワークも維持できなくなります。
第二に、地方分権改革の第五次一括法案です。
農地転用許可の事務、権限を都道府県に移譲する農地法、農振法の改正は重大です。
そもそも、農地転用に対する規制は、野方図な農地転用による開発を防ぎ、農地の総量を確保して、自給率や農地の多面的機能の維持向上を図るためのものです。
事務、権限を移譲して国の関与を後退させれば、転用、開発が乱発されることになるのであります。しかも、四ヘクタールを超える広大な農地転用は、地域外の大資本による参入にもつながり、そうなれば、地域内農業の発展にも大きな障害になりかねません。
最後に、国家戦略特区法の改正案は、特区に進出する企業に対して国税、地方税の税制優遇措置を用意するなど、財界、大企業の要望に応えた規制緩和を盛り込むものであります。
しかも、解雇の特例は定めないとされていたにもかかわらず、福岡市の国家戦略特区では、解雇指南のセミナーが行われていたことが明らかになりました。
財界の意のままに規制緩和を行うこうしたやり方には断固反対です。
以上、地方創生関連三法案に対する反対討論とします。(拍手)