高橋千鶴子の発言 (本会議)

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○高橋千鶴子君 まず、今般の台風十八号による豪雨災害などで被害に遭われた皆様に、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 今後も被害の拡大が心配されますが、政府は、人命最優先に、万全の体制、対策をとるよう要請するものです。我が党としても全力で取り組んでまいります。
 私は、日本共産党を代表し、労働者派遣法の一部を改正する法律案の回付案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 参議院での修正案の中心は九月一日の施行日を三十日にすることであり、そのほかは、制度の周知を徹底する内容などです。
 そもそも政府・与党は、九月一日を過ぎても何の提案もせず、九月八日の委員会採決の直前に修正案を提出、野党には質疑どころか案文を検討する余裕さえ与えず採決に至るという異常な運営でした。
 また、塩崎厚労大臣はたびたび答弁不能となり、審議が何度も中断されました。八日の委員会においても、正社員化への実効性を尋ねる質問などに対し、考え方の違いという言葉で答弁を避けました。このことは、曲がりなりにも与野党が積み重ねてきた議論さえ否定するもので、断じて許されません。
 反対する最大の理由は、本法案は臨時的、一時的、常用代替の防止としてきた派遣労働の大原則を根底から覆す重大な改悪であり、参議院での修正によっても何ら本質を変えるものとはならないことです。
 第二に、労働契約申し込みみなし制度を発動させないことが本法案の動機となっていることです。
 二〇一二年、民主党政権での改正の際、みなし規定は削除せよという経済界と自民党の圧力の中、みなし規定の施行日は三年後まで見送られました。その間に今回の法改正が準備され、事実上の廃案という指摘が当時からありました。それが今、現実のものになったのです。
 〇八年のリーマン・ショック時は、与野党なく、派遣切り防止、雇いどめされた労働者の救済に取り組み、派遣労働者の保護へかじを切ったこと、その中から生まれたのがみなし規定だったはずです。だからこそ、自民党政権になっても規定そのものの削除はできませんでした。
 しかし、本法案は、専門二十六業務の廃止や期間制限を実質なくすことで、みなし規定発動の根拠を消してしまいます。みなし規定の発動を心待ちにしていた派遣労働者は、三年待たされたあげく、十月一日施行日のたった一日前に本法案が施行され、手にするはずの直接雇用の権利をなかったことにされる。こんなことが許されるのか。満身の怒りを込め、糾弾するものです。
 第三に、施行日まで二十日間というのは極めて短期間であり、過去に例のないものです。
 施行までに必要となる政省令、指針は、法案や労政審建議で示されている四十一項目と、参議院での修正案、附帯決議三十九項目に対応したものが必要となります。労政審、パブリックコメントを経て、まともに施行準備が整うなどと言えるはずがありません。
 最後に、本法案は昨年二度も廃案になった上、さらに二度の与党修正がされたことは、政府・与党みずから法案の欠陥を認めたからにほかなりません。
 本法案は、職安法四十四条、労働者供給業の禁止の例外として始まった労働者派遣を、例外ではなく一般的な働き方に逆転させる、派遣法制定以来の大改悪であります。その上、新設された個人単位の期間制限は、派遣先による派遣労働者の特定、選別につながり、派遣法違反そのものです。
 また、専門二十六業務の廃止により、三年後の雇いどめが宣告される派遣労働者が相次いだ問題について、労政審でも経過措置を設けるとされたにもかかわらず、政府は何の対策も示さないばかりか、法律が雇いどめを生み出すという事態を見て見ぬふりをしていることは断じて許されません。
 以上、法律によって雇用不安をつくり出し、派遣労働を一般化、恒久化させておきながら、わずかな可能性にすぎない雇用安定措置やキャリアアップ措置をもって派遣労働者の保護を語る資格などあろうはずもなく、本法案は廃案以外にないことを指摘して、討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 高橋千鶴子

speaker_id: 34526

日付: 2015-09-11

院: 衆議院

会議名: 本会議