赤羽一嘉の発言 (本会議)
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○赤羽一嘉君 公明党の赤羽一嘉です。
私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、反対の立場から討論をいたします。(拍手)
二〇一二年十二月、政権交代を実現した自公政権、安倍内閣は、日本の再生を強力に推し進め、昨年十二月の衆議院総選挙にて、国民の皆様より再び信任されました。
現在に至るまで、自由民主党と公明党は、連立政権合意に基づき、経済再生、地方創生、東日本大震災からの復興の加速、社会保障と税の一体改革等の諸課題に全力で取り組み、具体的な成果を出してまいりました。
今後とも、日本再生のため、安倍内閣には果たすべき大きな使命と役割があり、不信任には全く値しないと、まず強く申し上げる次第でございます。
我が国経済は、長く続いた円高、デフレ不況のもと、自公連立政権の経済金融政策が実を結び、民主党政権末期と比較し、株価、失業率、有効求人倍率、企業収益などの主な経済指標は押しなべて改善し、実質賃金も本年七月には二年三カ月ぶりにプラスに転じるなど、デフレ脱却へ着実に歩みを進めています。
学生の就職内定状況も大きく好転し、将来に夢を持つことが難しかった青年たちの瞳に輝きが戻り、社会に明るさと活力が戻りつつあることを実感いたします。
さらに、自公連立政権は、安倍総理の強いリーダーシップのもと、女性が活躍できる社会、高齢者が安心して暮らせる社会を目指し、さまざまな施策に着手し、着実に前進をしております。
今後は、経済好循環の流れを、地方へ、中小企業、小規模事業者へ、そして国民生活へとつなげていくことが課題であり、その実現に向け、政府・与党は全力で取り組んでまいります。
東日本大震災からの復興の加速は、政府・与党がどこまでも被災者に寄り添い、きめの細かい支援に総力を挙げて取り組んでいます。
公明党は、被災自治体ごとの担当議員を決めて、震災発生から四年半、被災地に足しげく通い、被災者の方々の生の声を政府に届けてまいりました。
被災地の岩手、宮城の両県では、住宅再建や高台移転、まちづくり事業の約九割以上が着手され、また、被災地の南北の大動脈である高速常磐自動車道は、予定より二カ月以上早く全線開通を実現するなど、復興は着実に進んでおります。
福島第一原発事故からの復興について、民主党政権は、三・一一から政権交代までの一年九カ月の間に、現地対策本部長を猫の目のようにかえ、国は前面に立つことなく、全てを東京電力任せにした結果、復興が著しく停滞する中、自公政権が引き継いだのであります。
私自身も、何と第十一代目の現地対策本部長に就任し、政府と被災者の信頼関係がゼロの大変厳しい状況から出発、現場第一主義に徹し、関係者の皆様方の執念の闘いに支えられ、昨年、田村市及び川内村の避難指示の解除を実現することができました。
そして、本年九月五日、公明党高木陽介現地対策本部長の指揮のもと、全町避難地域では初めて、楢葉町で避難指示解除を実現。ようやく、本格的ふるさと帰還への流れが始まったところであります。
今後とも、万全な福島第一原発の廃炉・汚染水対策を講じながら、被災地の希望であり夢である福島イノベーション・コースト構想の着実な推進による雇用の創出、人材の結集、そして医療機関や商店街、鉄道等を含む社会インフラの整備等々に全力を尽くしてまいります。
我が国は、現在、地方の疲弊と人口減少という大変深刻な構造的問題に直面しています。この解決に当たっては、強力で安定した政治のもと、一貫した政策をもって、産官学金労言が連携して知恵を絞り、じっくり粘り強く取り組んでいくことが必要であり、一瞬の停滞も許されません。
自公政権、安倍内閣が引き続き政権を担い、国民のために我が国の諸課題に立ち向かうことが国益にかなうことであり、内閣不信任決議案は断固否決するべきであると重ねて申し上げます。
反対理由の第二は、内閣不信任決議案では、今回の平和安全法制は憲法違反であると主張されていますが、その指摘は全くの誤りであるということであります。
自由民主党と公明党は、安全保障に関する協議を重ね、政府は、この与党協議を踏まえて、昨年七月一日に閣議決定し、そして本年五月十五日に、この閣議決定の範囲内で本法案を提出いたしました。
同法案は、国民の命と暮らしを守るとの政治の責任として、切れ目のない安全保障体制を構築することにより紛争を未然に防ぐことを目的としております。あくまで自国防衛に限定した政府の憲法解釈の論理の根幹を維持し、専守防衛を堅持しております。
同法案は、国会で慎重かつ丁寧な審議を尽くし、衆参両院の特別委員会での審議時間は、合わせて、過去最長となる二百十六時間を超え、議論も論点も出尽くし、採決に至ったものと承知をしております。
日本の平和安全創出は、対話外交の努力が最重要であることは言うまでもありません。我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状下、日米防衛協力体制の中で、今回の関連法案の成立によって抑止力が増すことにより、さらなる対話外交の努力が促進され、我が国及び国際社会の平和と安全がより確固たるものになると考えます。一部の野党が主張するような戦争法案ではなく、まさに戦争防止法案であります。
今回の法案は、これまでの政府の憲法解釈との論理的整合性や法的安定性を確保し、憲法に適合した法制であります。
自衛の措置の基本的論理を示した昭和四十七年見解の根幹は、外国の武力攻撃によって、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて許容されるものという点であります。
昨年の閣議決定は、この基本的論理との整合性を追求し、憲法九条のもとで許容される自衛の措置として、大変厳しい縛りである新三要件を規範として定めたものであります。
今回の法案は、これを忠実に反映しており、憲法に適合することは明らかであります。
自衛隊が行う後方支援活動について、武力行使との一体化を回避するため、現に戦闘行為が行われている区域では活動は実施しないとしています。
また、公明党の主張による自衛隊の海外派遣の三原則、すなわち、一、国連決議などの国際法上の正当性の確保、二、国会の関与による民主的統制、三、自衛隊員の安全確保の三原則に基づき法案が作成され、特に、新たな国際平和支援法に基づく協力支援活動は、国連決議がある場合のみに限定し、例外なき国会の事前承認を必要としたことや、改正PKO法における新たな国際連携平和安全活動は、従前同様、参加五原則を適用し、この条件が崩れれば撤退することなども規定されているところでございます。
今回の法案は、そうした意味でしっかりとした歯どめが備わっており、政府による恣意的な運用ができない仕組みとなっています。
公明党は、同法案の速やかな成立を求めるとともに、これからも、国民の命と平和な暮らしを守るため、平和的外交努力を根本とし、国民の皆様の期待に応えてまいります。
なお、参議院の法案審議と並行し、私ども与党は、日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の三党と修正協議を行い、今月十六日に平和安全法制に関する合意事項について合意がなされました。
これは、国会の事前承認をできる限り徹底するなど民主的統制を強め、国会の関与を強化するとともに、審議の中で論点となりました、自衛隊の実施区域については、自衛隊員の安全確保のため、自衛隊の部隊等が現実に活動を行う期間において戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を指定することや、弾薬の提供は、緊急の必要性が極めて高い状況下のみに限り、大量破壊兵器やクラスター弾の輸送は行わないことなど、これまでの委員会審議の成果が生かされたことは高く評価いたします。
我々与党は、できるだけ幅広い合意形成を目指してきたものであり、それが実現できたことは、国民の皆様の幅広い理解に資するものであると確信をいたします。
また、維新の党とも政党間協議を行ってまいりましたが、合意を得られなかったことはまことに残念であります。しかしながら、維新の党の提案や協議内容が、今回の野党三党と与党との合意案に実質的に生かされていると考えます。
最後に、不信任決議案を提出した民主党の今回の対応は、余りに不可解と言わざるを得ません。
我が国を取り巻く安全保障環境の厳しさについて、かつての民主党は我々与党と共通の認識を持っていたはずであります。しかしながら、衆参両院における長時間にわたる委員会審議の中で、民主党が提出された法案は領域警備法案だけでありました。現在の我が国の安全保障のすき間を放置しておくのでしょうか。一度政権を担当した政党である民主党が対案すら出せなかったことは、まことに残念であります。
一方、自衛隊を違憲とし、その解消を目指すとともに、日米安全保障条約を廃棄するべきと主張する政党もありますが、日本の安全保障環境が激変する中、どうやって、憲法十三条にうたわれている、国民の生命、自由及び幸福追求の権利を守るというのでしょうか。
本法案を戦争法案とレッテルを張り、国民の不安をいたずらにあおる行為は、国民を欺くものであり、余りにも不誠実、余りにも無責任と言わざるを得ません。
以上が、内閣不信任決議案に反対する理由であります。
与党議員のみならず、心ある野党の議員の皆様におかれましても、本決議案には到底賛成しかねるものと私たちは確信をしております。
最後に、改めて、このたびの理不尽な内閣不信任決議案に対し断固反対し、私の討論を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)