小野寺五典の発言 (予算委員会)

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○小野寺委員 私の質問よりも先に随分言っていただきまして、ありがとうございました。
 今、まず前提としましては、現行法規では、実は自衛隊員は、自分の隣の宿営地にいる、例えばPKO職員、そしてNGOの職員、これはもちろん日本人もいます、その日本人ですら実は助けを求められても助けることができないという状況にあります。もし、国連から、この職員を助けてくれと要請があって、すぐ脇に十分能力がある自衛隊員が何もしなかったら、そして、この国連職員の中に被害者が出た場合、あるいはNGOの職員の中、日本人に被害者が出た場合、恐らく国際社会の中で日本に対する評価は大変厳しいものになると思います。
 実は、現場の隊員は、いつもこのような問題に直面をしております。
 現場で、同じくある隊員に私は聞きました。このような状況にあった場合、やはり法規を守って、当然この問題について黙って見過ごす、救援要請があってもそれを黙って聞き流す、そのことしかないのか。そのとき答えた隊員の言葉、これもまた同じく悲しいものでありました。
 恐らく、危険とわかっていても、みずからの判断で、例えば情報収集という名目で、この武装集団がある面では攻撃しているところに状況を見に行き、そして武装集団の攻撃に身をさらすこと、そして我が身が攻撃を受けたことをもって武器を持ってこの武装集団に立ち向かう、そして自分の後ろを振り返ったら、たまたまそこに国連の職員や日本のNGOの人たちがいた、だから、自分の管理下にあるからこの人たちを守れる、恐らくこういうことをとる可能性もあります。
 実際、平成十四年に東ティモールのディリ市において、現地の日本人から自衛隊派遣部隊に救援要請があったときに、自衛隊員は現地視察という名目でそこに赴き、無事この日本人を救出したこともあります。でも、この事例もそうなんですが、隊員がみずからの判断で、まずみずからが危険にさらされる、このようなことが実は現実にあるわけです。
 今回の武器使用の権限の新しい考え方において、現場の自衛官も戸惑うことなく、現場の自衛官もみずからを危険にさらすことなく、無事に日本人や国連職員を守ることができるようになります、今、中谷大臣からそのようなお話がありました。
 自衛隊員のリスクのことについてさまざまな議論がありますが、私は、現場に行ってみて、実際に部隊を視察してみて、隊員から声を聞いて、それを聞けば、何をすべきかということ、そして、私たちが行わなければいけない、政治の責任でこれは決着しなければいけない、現場の隊員にこのような惑わしを与えてはいけない、現場の隊員がみずから危険に身をさらすことがあってはならない、このことはぜひ政治の場で、国会の場で決着をつけていただきたい、そのように思います。
 次に、同じく今回提案があります国際平和支援法について行います。
 国際平和支援法につきましては、これは国際社会の要請に基づいて、私どもとしてさまざまな国際社会に貢献する、後方支援を行う、このような内容だと思います。
 このような活動、過去には、政府が判断を行った中で、必要な場合には、特別措置法としてその都度法律をつくって派遣をいたしました。平成十三年のテロ特措法では、インド洋で給油支援を行いました。平成十五年のイラク特措法では、イラク・サマワにおいて人道復興支援を行いました。いずれも難しい任務ではありましたが、隊員は高い能力で任務を完遂し、国際社会から高い評価を受けました。
 実際、このような任務には十分な準備が必要です。しかし、現実には、法律が国会で成立するまでは、本格的な情報収集や装備の準備、訓練を行うことはできません。もし特措法が成立する前に自衛隊が準備を始めたら、恐らくこの国会は紛糾し、とまると思います。ですから、国会で法律が成立するまでは、隊員は準備ができないんです。そして、いざ法律が成立した後、これはニーズがあるんだから早く現地に行け、恐らくこういう声になると思います。
 実際、テロ特措法では、わずか成立後二週間で自衛隊員はインド洋に派遣されました。イラク特措法では、成立後四カ月で、あのイラクの地に自衛隊員は派遣されたわけです。このような、ある意味でしっかり準備ができているかどうか難しい状況の中で現地で活動すれば、隊員が危険にさらされるリスクは高まり、十分な活動ができないことになるかもしれません。
 今回の国際平和支援法の成立により、事前に派遣のための根拠法ができます。そうすれば、事前に情報収集や教育訓練、必要な装備、これを備えることができる。訓練が十分できる。準備が十分できる。これがむしろ、より安全で、自衛隊の得意な分野の能力を十分発揮した活動ができ、国際社会により一層貢献できる、そう思っております。
 私は、特措法によらず、その都度法律をつくるのではなく、一般法を成立させて自衛隊に十分な準備をさせること、このことの方がよほど安全に任務を遂行できると考えますが、防衛大臣、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 小野寺五典

speaker_id: 27636

日付: 2015-06-18

院: 衆議院

会議名: 予算委員会