渡部恒雄の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(渡部恒雄君) 山本七平の「「空気」の研究」、これは名著だと思います。これは、テーマは皆さんが考えている今日のテーマにふさわしい話で、要するに戦前って誰が一体日本を、まず中国と大陸での戦争、それからアメリカとの戦争に引きずり込んだのかということなんですが、これ日本の場合は、例えばドイツなどと比べて、つまりヒトラーという明確な方がいる、方というか形というか、そのリーダーがいるところに比べると、ちょっと曖昧なんですね。何となく雰囲気、空気がつくられていて、実は余り誰も責任を強く持たないところでそこに引きずられたんじゃないかと。
それをどうしたらいいかということが多分日本の市民社会とそれから政治リーダーのずっと課題でして、私は、それは多分簡単な答えはなくて、もう一生懸命、ここにおられる国会議員の皆様や、あるいは我々のような専門家や、あるいはジャーナリスト等が市民とをつないでと、そこが不断に議論するしかないんだと思います。要するに王道がないんですよね。それは悪いことではないんだと思います。これは着々と進んで、そこは、それを防ごうと思ってみんな意識があると、それをよしとしましょうということだと思います。簡単な答えはない、ただ、このプロセスを決して駄目にしないように、つまりこういう場、国会の関与、そういうものが重要であると。
そういう意味で、市民社会、進んでいると思います。実は、今の安保法制というのが進んでいることがその証拠です。そういうある程度の一定の理解、つまり、防衛も大事だと、しかし市民の自由も大事で、そこをどうバランス取るかということで今、国会で進んでいるわけですから、かなり日本の市民社会は進んでいると。むしろ、過去のように、何でも軍事に関するものは駄目だと言っている方が市民社会は成熟していないと、そういうふうに思います。