清水貴之の発言 (憲法審査会)
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○清水貴之君 維新の党の清水貴之です。
現在、政府提出の安全保障法制に関する法案、参議院において審議されており、政府案の憲法適合性の問題につき、連日、真摯な議論が闘わされています。維新の党も、安全保障法制に関する自らの考えを法案にまとめ、皆様に御議論をいただいているところです。
我が国の将来に関わるこの重要な法案について参議院としてどのような判断を下すのか、今まさに二院制の意義が問われていると考えます。その意味においても、本日この憲法審査会の場において二院制について議論をすることは極めて意義深いことであると考えます。
そこで、二院制について、我々維新の党の考え方をお伝えしたいと思います。特に、維新の党が考える統治機構改革の全体像の中に参議院あるいは国会の在り方をどのように位置付けていくかという観点から意見を述べたいと思います。
まず初めに、維新の党は、統治機構改革により、この国の形を決める仕組みをグレートリセットすべきであると考えています。今、日本は、経済のグローバル化と大競争時代の荒波の中で、新陳代謝が遅れ、国力が停滞、弱体化し、国民は多くの不安を抱えている、そのように考えています。我が国がこの閉塞感から脱却し、国民の安全、生活の豊かさ、伝統的な価値や文化などの国益を守り、かつ国の将来を切り開いていくためには、より効率的で自律分散型の統治機構を確立することが急務です。
維新の党は、以上の認識の下、直接国民から選ばれた首相が一義的には国民に対して責任を負い、自ら掲げた政策のイニシアチブを取り、国民の支持の下で強いリーダーシップを発揮し、与えられた任期において最大限の使命を果たす努力が求められる首相公選制と、国の役割を外交・安全保障、マクロ経済政策などに集中する中で、広域地方政府として道州制を導入して、最終的には憲法四十二条を改正し、一院制の国会を創設することを目指しています。
一院制につきましては、首相公選制を前提とするならば、一つの国家の意思を二つの院の意思で決める制度の合理的な理由がないと思われます。従来より、衆議院及び参議院とも与党が過半数を制していれば、参議院は衆議院の焼き写しと言われ、逆にねじれていれば、再考の府というよりも決められない政治のデメリットが度々強調されてきました。
社会が目まぐるしく変遷する時代、まさに政治判断が要求されております。それなのに、我が日本の政治は余りにスピード感がなさ過ぎると言っても過言ではありません。したがって、一院制にした方が、責任を問われた場合にも分かりやすく、より政治の的確性や透明性が高まるものと期待できます。
しかしながら、国の統治におけるチェック・アンド・バランスの機能を重視すれば、いきなり一院制まで行くのはどうかという議論もあり得るかと思います。その場合、一院制に至るまでの過渡的な措置として、両院がそれぞれ異なる観点から異なる役割を果たすことを明確にすることにより、チェック機能を有効に働かせることが望ましいと考えます。
このような考えから、現在のように、参議院と衆議院の位置付けや権限、議員の選出方法が似通っている状況をいかに改めるのかという議論を避けることはできないものと思われます。その場合、道州制との整合性を高めるという視点からは、参議院議員の公選制を維持しつつ、両院の議員の性格やその選出方法の原則を憲法に明記し、参議院では道州代表的な要素を打ち出していくこともあり得るでしょう。道州の首長と参議院議員の兼職を認めるということも一つの選択肢となると考えます。私たちは、日本維新の会の時代に、地方公共団体の長と参議院議員との兼職を可能とする法案を提出しているところです。
なお、道州の首長と参議院議員との兼職が認められ参議院に首長が集うことになれば、当然、その審議の在り方についても検討がなされることになると考えます。道州代表的な側面をもっと強調していけば、国民代表としての二院制ではなく、ドイツの連邦参議院のような道州代表としての性質に純化し、全ての参議院議員が道州の首長や大臣から構成されるという形もあるかもしれません。しかし、この場合には、連邦制と道州制の違いなど、国の成り立ちに関わる根本的な議論を踏まえる必要があると思います。
また、特に我が党が目指している首相公選制との関係でいえば、参議院の役割について、衆議院とは異なった首相に対する事後的なチェック機関としての性質を強調していくことが考えられます。この点で維新の党は、米国会計検査院型の強力な会計検査機関を国会に設置することを提案しています。これと参議院の決算審査とのリンクを強化していくこともあり得ると考えています。
なお、現在最高裁判所が持つ違憲立法審査権を強化する観点から、参議院によるチェック機能の一つとして、最高裁に違憲審査を求めるための勧告権を参議院に付与するといったことも検討されるべき論点であると考えます。
以上、二院制に関して我々維新の党の基本政策を基に意見を述べてまいりましたが、これらの項目はいずれも憲法改正抜きには実現することは困難であることを申し上げ、意見表明としたいと思います。
御清聴ありがとうございました。