山本太郎の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。
 国と地方の関係について、私たちは、真の地方分権を実現するためには、根本的に国と地方の役割分担を明確にして、それを基本法として制定することが必要であると考えております。
 国の事務としては、外交、防衛、司法、危機管理、治安の維持、財政、通貨、それから義務教育、基礎的な社会保障、基幹的な社会資本整備、地球環境などの本当に国の根幹に関わる事務は国の事務とし、それ以外は地方自治とすることが重要だと思います。それを踏まえて、私は本調査会で、持続可能な社会をつくるためにも、現在の日本の最重要課題として格差の是正と少子化対策について、国の役割、地方の役割を参考人の先生方に質問いたしました。
 参考人の東京大学名誉教授の神野直彦先生は、格差の是正については、国の役割は現金給付によって所得再分配をすることである、それと、地方自治体が提供するサービス給付、現物給付とでセットで国民の生活を守るということが格差是正になるとお答えになりました。高齢者の生活であれば、年金だけではなく地方自治体が提供する高齢者福祉サービス、それから、子供たちの生活であれば、児童手当だけではなく保育を始めとする様々なサービスで子供たちの生活を支えていくという体制が格差の是正につながるということです。
 少子化対策も、子供たちを地域社会の中で安心して産み、育て、そして成長していくことができるような社会をつくっていく、それは中央政府が責任を果たすべき現金給付と自治体のサービス給付で保障していくことが重要だということでした。
 私の方からは、若者に対する住宅政策というものを推し進めることによって出生率が上がってきていることがヨーロッパの例からも分かるということを申し上げました。例えば、スペインとかイタリアとか、実家から出づらいといいますか、実家で生活を続けたりとか、そのような住宅手当の受給率が低いような国はやはり出生率が低くなると。それ以外にも、スウェーデン、イギリス、フランス、フィンランドのように、若者に対して住宅手当やそのほかの手当てを厚くしている国は出生率をどんどん上げていっているという現実があると。このような形で少子化対策を国家戦略の一つとして取り組んでいるという例を申し上げました。
 参考人の神野先生の御意見について、同じく本調査会参考人の国立社会保障・人口問題研究所所長の森田朗先生は、国の現金給付と地方のサービスという神野先生のお考えには私自身も賛成でございますが、ただし、問題になりますのは、国も地方もそうですけど、それをどういう財源でもって手当てをするかということだと思います、それが非常に限られているというのが今日の問題ですとお答えになられました。
 そこで、私は重ねて質問しました。
 三月二十三日のこれは行政監視委員会の参考人質疑ですけれども、参考人の徳島県神山町の後藤正和町長さんに、二〇〇九年の政権交代のときの民主党のマニフェストの中にありました月二万六千円の子ども手当、そして月七万円の最低保障年金、そして農業を始め第一次産業の所得補償制度、中山間地域の直接支払制度、これらが充実すれば日本の中山間地域は子育てパラダイスになるのではないでしょうかと質問したところ、後藤町長さんは、おっしゃるとおりだと言われました。
 このことをどう思われますかと質問したところ、国立社会保障・人口問題研究所の森田朗先生は、それ自体が可能ならば結構なことだと思いますけれども、基になる財源をどうするかというのが根本的な問題だと思います、そうしたお金の出入りが全部絵が見えたところで初めてそれが望ましいかどうかということが判断できるのではないかと思うとお答えになりました。財源があれば賛成だということだと思うんです。
 私は、財源はある、つくることができると思います。例えば、月二万六千円の子ども手当を実現するためには、厚生労働省の試算によれば、あと三兆円の財源が必要です。月七万円の最低保障年金については、月五万円の全額税負担部分と月一万五千円の国民年金保険料の組合せ方式、これだと四十年間保険料を負担した人は月九万円、二十年間負担した人は月七万円、全く負担しなかった人は月五万円になるわけですけれども、この方式だと、これも厚生労働省の試算によれば、あと七・五兆円の財源が必要になるということです。子ども手当と合わせて合計十・五兆円です。
 この財源ですが、当然のことですけれども、まず行財政の無駄をなくすことから始めなければならないと。今回の大阪都構想に対する大阪市の住民投票で明らかになったことは、地方にも行財政の無駄が多いと誰もが思っており、無駄をなくすことについてはほぼ全員の意見が一致しているということです。
 国の一般会計と特別会計は重複を除いて約二百兆円、地方の一般会計と公営事業会計は重複を除いて約百兆円、国と地方を合わせて約三百兆円の予算の中の無駄を徹底的に省いて行財政改革を進めれば、一〇%分、三十兆円ぐらいの財源をつくることは、プライマリーバランスの黒字化分も含めて実現可能なのではないでしょうか。
 もう一つの財源、税収の増加です。増税というよりは、減税のやり過ぎの是正です。
 消費税が導入された今から二十五年前、その翌年ですね、一九九〇年、日本のGDPは名目四百四十六・八兆円、実質四百二十四・二兆円でした。現在の日本は、二〇一四年でGDP名目四百八十八兆円、実質五百二十七・二兆円です。しかし、一九九〇年度の税収は、バブル期ということもありましたが、六十・一兆円でした。二〇一四年度の税収は五十一・七兆円。今年度の予算の税収概算は五十四・五兆円です。その中で、所得税収は十六・四兆円、法人税収は十一兆円を見込んでいます。しかし、二十五年前の一九九〇年度に、所得税は二十六兆円、法人税は十八・四兆円も税収がありました。現在と比べて、所得税で十兆円、法人税で七・四兆円、合計十七・四兆円も税収が多かったわけです。
 もちろん景気の動向もあるでしょうが、消費税導入以来、消費税増税分より多く所得税と法人税が減ってしまっているんです。減税のやり過ぎではないでしょうか。所得税と法人税を二十五年前の水準に戻すことで十兆円をはるかに超える財源はできると思います。
 以上、国と地方を合わせて年間三百兆円の予算の無駄を省く行財政改革と、所得税、法人税を二十五年前の水準に戻すことで格差是正と少子化対策の財源をつくることができ、財政再建を実現することもできるということを申し上げ、意見表明といたします。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 山本太郎

speaker_id: 8436

日付: 2015-05-20

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会