板橋功の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(板橋功君) ありがとうございます。
大野先生とは長い付き合いでありますし、実は、今日お配りしているこの「テロにどう立ち向かうか」という「外交フォーラム」の前の章の論文は、大野先生がたしか書かれていたような記憶があるわけですが。
確かに、私も二十七、八年、このテロ対策とか邦人の安全対策の問題に関与していますが、まだまだ政府が一体となって一丸となって対応しているかというと、それはなかなかそう言い難い面があるなとは思っています。ただ、二十数年前よりは、実は企業の体制より政府の体制の方が整ってきたのかなと感じているところがあります。
一つは、これは最近の話なんですが、外務省でもエマージェンシー・レスポンス・チーム、ERTをつくりましたし、それから警察の方ではTRT、TRT—2というのがあって、別個に行動はしていますが、それなりの意思疎通はあるのかなと思っていますし、TRTも外交旅券でたしか行っているはずですので、そういったことからすると外務省との関係もあると思いますし。それからNSC、ちょっとまだできたばかりというのがありますし、事態室とNSCの役割分担がどうなるのかというのもまだはっきりしていないところがある。これはまたちょっと時間が必要なのかなと思っています。
それから、先生から英国のコブラの話が出てきましたが、私はかねがね、このペーパーでも指摘したんですが、イギリスには実は内閣官房の附置機関で、いわゆるクライシスマネジメントを研修するアカデミーがあって、そこで各省とか民間人も入って、同じ知識レベルというか教育を受けるようなシステムがあります。これは、各省庁だとか、あるいは場合によっては民間の企業の人たちも入って、同じ場で議論をしたりして共通の言語とか共通の意識とかそういうものをまずつくるのがいいのかなと、実は前々から提唱しているんですが、この際、我が国においても、危機管理とかテロ対策というのはもう重要な課題であるということは明らかでありますので、そういった危機管理に関するアカデミーみたいなものをやっぱり内閣官房の下につくって、そこで各省庁や民間あるいはいろんな機関が集まって、同じような研修を受けて同じような共通言語を持つと。
もう一点だけちょっと指摘させていただきますが、私、二十五年ぐらい前、たしかビエンチャンというタイの国境で人質事件というか誘拐事件、これは三井物産の事務所長さんが誘拐された事件なんですが、そのときにこの件について取材に行ったことがあって、そのときに、当時は外務省が対応していたんですが、タイ警察から、言語が通じない、オペレーションの言語が通じないというので、警察から書記官が出ているんだから警察の書記官を出してと言われたと。これは今は相当改善されてきていると思いますが、そういった、捜査機関は捜査機関、警察は警察、軍隊は軍隊で独特な言語をそれぞれ使っていますので、共通言語を知るということは非常に重要なことなのかなとそのときに感じました。
以上でございます。