吉田忠智の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)

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○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。
 各界のその道の新進気鋭の方々に来ていただいて、本当に有益な話を聞くことができました。会長始め理事、関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 意見を聞いた上で、現下の経済状況や財政についての思いを申し上げたいと思います。
 まず、日本経済の現状でありますが、安倍政権が進めている経済政策、異次元の金融緩和、それから機動的な財政出動、成長戦略、規制緩和、進められているわけでありますが、異次元の金融緩和、前例のない取組が行われている中で、私は一定程度効き目は出ていると思います。株高、円安誘導、原油価格の下落によって、円安によってかなり国民の皆さんの不満は物価が上がって高まっていたわけでありますけれども、原油の下落によってややそれが和らいでいる、燃料費が下落してやや和らいでいる感はありますけれども、昨年の四月の消費税増税も効いておりまして、富裕層やあるいは輸出大企業にはかなり恩恵があって、一定程度そういうところから景気回復をしているんじゃないかという国民の皆さんの見方はありますけれども、全体には及んでいない。中小企業、業種間にも格差がありますし、また大半の労働者の皆さん、また地方には波及していないということでありますから、これからいかにそういうところに景気回復を及ぼしていくかということが極めて大事だと。ボトムアップの経済政策をどのように打っていくのか、そのことが改めて問われていると思います。
 よくCEFと言いますけれども、ケア、医療や健康分野、あるいはE、エネルギー・環境分野、F、農林水産業や観光分野など、そういうところにしっかり重点投資をして、そういう分野を担う中小企業にもっともっと後押しをしていくこと、また、最低賃金の引上げや公契約法の制定、公契約条例の制定など、できることをやっぱりしっかりやることが必要だと、そのように思っております。
 規制緩和でいいものと悪いものが私はあると思っております。セーフティーネットを壊すような規制緩和は行うべきではありません。電力システム改革などはしっかり進めていくべきだと思いますけれども、例えば労働法制の規制緩和、改悪、労働者派遣法の改悪や残業代ゼロ制度など、そういうのはやっぱり進めるべきではないと思っておりますし、医療改革についても、気を付けないと、これは国民皆保険制度を壊していくことになりますから要注意、教育改革についてもそのように考えて、安易に進めることは問題だと思っております。
 それから財政についてでありますが、国、地方を合わせて一千兆を超える借金、GDPの二倍の借金というのは異常な数字であることは改めて申すまでもありません。しかし、ギリシャやスペインなどと日本は違う、だからこそ野方図にこれまで放置されてきた面はあると思います。
 私は、理由は三つあると思います。日本の個人の預金総額が一千四百兆、ちょっと数字は変わったかもしれませんが、まだ国債総額よりも上回っていること。それから、国のバランスシートでいいますと、道路や建物や土地など固定資産がざっくり言って五百兆、それから政府金融資産がざっくり言って五百兆、合わせて一千兆ちょっと、ですから資産と負債がバランスしているわけですね。三つ目の理由は、日本の国債の保有は国内が九〇%を超えている。その三つの理由によって放置されてきた。一方で、そんなに深刻になることはないわけであります。
 いずれにしても、この負債をそのまま放置するわけにいきませんから、しっかり道筋をつくっていかなければならないと思っております。その方法は三つしかない。歳出の削減、税収の増、そして税制改革による負担を求めていく。
 もう消費税は限界のところに来ていますから、やっぱり所得やあるいは資産の分野における応能負担をしっかり徹底していくことが必要だと思っております。また、経済成長に伴う税収増というのはそんなに多く見込むべきではないと思っております。また、歳出削減につきましても、やはり財政規律は私は日本は緩んでいると思っています。基金の問題も指摘をされておりますし、省庁によって類似の事業がありますから、そういうダブりを解消することによってかなり削減ができるのではないか。また、社会保障につきましても、ぎりぎりのところで不公平税制を是正を、正して、もうこれ以上出ないというところからやっぱり社会保障の削減というのは行うべきである、そのように考えております。
 それから、一つ私は印象として、事実かどうか分かりません、私政府に入ったことがありませんから、感じるのは、財政運営戦略は内閣府が担っています。それから歳出歳入の執行は、管理は財務省が担っています。私は、責任が分散しているのではないか、財務省が強大な権限を持ちながら実際責任を回避しているのではないかという気が強くしておりまして、そういう、まさに中長期的に日本の財政を担う、そうしたところがしっかり一か所でグリップできるような体制をしていかなければならない。
 しかし、いずれにしても、それは私たち政治家、国会議員に最後は帰するところでありますから、国会がしっかりしなければならない、そのことを最後に申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 吉田忠智

speaker_id: 19104

日付: 2015-05-20

院: 参議院

会議名: 国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会