2015-05-20
参議院
舞立昇治
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
舞立昇治の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
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○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。
これまでの円滑な調査会の運営に関しまして、会長始め委員の全ての皆様に感謝申し上げたいと思います。
それでは、今日は最後の意見発表の場ということで、私からも発言させていただきます。
これまで、日銀の量的・質的金融緩和とその効果、そして金融政策の在り方、そしてデフレ脱却、成長戦略、日本の財政事情と財政再建への取組について議論し、様々なお話、貴重な御提案をいただいたと思っております。
こうした議論の中で、私といたしましても改めて、デフレ脱却なくして経済成長なし、経済成長なくして財政再建なしという思い、やはり短期的にはデフレから完全に脱却したと言える環境、そして持続的な経済成長ができる土台を整備していくことが最重要課題だと再認識したところでございます。
その上で、地方の成長なくして地方創生なし、地方創生なくして国の未来なしというやはり決意が芽生えてきまして、中長期的にしっかりと地方に対する財政措置をしながら政策を前に進めていくことが重要と考えたところでございます。この点、マクロ金融、経済、財政政策、これら三つをしっかりとバランスよく一体的に実行していくことが何より重要であるということが分かりました。
現在の金融経済政策は私は比較的順調に進んでいると考えておりますが、そうした中で、この夏に予定される二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化を目的とする財政再建計画の策定が、この優先課題でありますデフレ脱却や経済再生の流れに水を差すことにならないかどうかが非常に重要な分岐点になると考えております。
先日の西村副大臣からの答弁で、歳出削減ありきでの財政再建ではないと言われたことは評価しておりますし、現在、政府や経済財政諮問会議が検討している財政健全化の三つの柱、つまり、一番目、デフレ脱却、経済再生、二番目、歳出改革、三番目、歳入改革、その項目立て、優先順位は妥当なものだと考えております。
以前から主張していることでございますけれども、既に日本は歳出改革を相当やってきて小さな政府となっております。社会保障以外の歳出が先進国でも最低水準まで落ち込んでいる中では、この歳出改革をやるに当たっては、主に社会保障費の自然増や効率化、重点化すべきと考えられる改革をやる以外は、余り私としては大きな額の捻出は期待できないと考えておりますし、社会保障以外に必要以上に切り込んでいけば、今度こそ地方そして日本は立ち上がれなくなるんじゃないかという懸念でいっぱいでございます。そして、この社会保障の効率化に当たっても、高齢者の方のみならず現役世代や次世代まで大きな影響を与えるだけに、相当慎重に広く理解が得られる形で進めていかなければならないと考えております。
こうした中で、やはり三番目の歳入改革が鍵となってくるわけでございますが、税の部分は与党の税制調査会での影響を受けるにいたしましても、やはり税以外の、税外収入を財政健全化に用いる議論、もっとやっていいんじゃないかと。余りに政府、経済財政諮問会議でその議論が低調なのが私は残念に思っております。
消費税は当面一〇%で固定するといたしましても、それでこの先も大丈夫なのかどうか考える期間をある程度確保する必要があると考えておりまして、そうはいっても五年後にはどうしてもプライマリーバランスを黒字化したいということなので、デフレ脱却や経済成長による税収増、そしてその経済成長に水を差さない歳出改革案を作成し、さらには租税特別措置で捻出できる大義名分があるものはできる限り捻出し、それでも足りない分についてはまさに税外収入の出番で、恐らく確実にその出番は私は必要であると考えておりまして、今から本格的に検討に着手するよう当調査会として政府や経済財政諮問会議に申し入れるべきだと考えております。
いつも例に出して恐縮でございますけれども、今、外為特会の二十二兆円の積立金から例えば十兆円、そして労働保険特会ほか幾つかの特会から合わせて数兆円程度、そして、もう財投会計におきます地方への財政投融資、手を引く。地方はもう自ら資金調達できる環境ができております。その地方への財投から手を引くことで五十兆円程度、これだけでも少なくとも六十兆円以上積み上がります。ほかに、有価証券も現金化できるものは可能な限り現金化する。
これ仮称ですが、プライマリーバランス黒字化と持続可能な財政運営に対処するための財政調整基金みたいなものを、一つのパイをつくりまして、来年からでも再来年からでもいいですし、はたまたプライマリーバランスの黒字化目標に足りない、財源不足の詳細が分かる二〇一九ですとか二〇二〇年からでもいいですけれども、できる限り早く、毎年の予算編成で、国債の縮減との見合いで必要な財源不足を補えるような取崩し基金の形で用いればいいかなと思っております。
仮に百兆円捻出できれば、毎年十兆円取り崩したとしても十年は活用できます。はたまた五十兆円程度であれば、毎年五兆円で十年程度は活用できると思います。その間に、経済成長は順調に進んでいるか、社会保障の改革は効果を出しているか、消費税の再引上げが本当に必要かどうか等々について十分検討する時間が確保できるんじゃないかと考えております。
長々と話してしまいましたけれども、まとめますと、現在の金融、経済財政政策は、選択肢が余りない中で何とか総合的、一体的に考慮、実行され、全体としておおむね順調にいっていると思いますが、これから超高齢化、人口減少社会の厳しい坂を上っていかなければならない正念場のところ、プライマリーバランス黒字化目標の達成のために、財政原理主義に固執し、一律、一方的な現場を無視したむちゃな歳出改革をやってしまわないように、また昔のデフレに戻らないようにすることが何より重要であることを胸に刻んだ上で、二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化やそれ以降の財政健全化策を考えるまでのつなぎの役割として、国民生活や経済にできる限り支障を生じないよう、何とか先人の皆様たちが積み上げてきた世界一とも言われる日本国のこの資産の一部を今こそ有効活用し、デフレからの完全な脱却、そして持続的な経済成長、そして実りある地方創生を着実かつ計画的に実現していくべきだということを申し述べまして、私からの意見発表とさせていただきます。
ありがとうございました。