黒田東彦の発言 (財政金融委員会)
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○参考人(黒田東彦君) 委員御案内のとおり、経済情勢というのはなかなか想定外のことがいろいろ起こるわけでありまして、そういう意味では、非常に重要なことは、そういったことを踏まえつつ、いかに適切な経済政策を行っていくかということになろうと思います。
そういう前提の下で申し上げますと、全体としては、我が国経済が緩やかな回復基調をたどって、需給ギャップも改善し、予想物価上昇率も上昇して基調的な物価上昇率が高まっていくという大きな姿はある意味で想定していたとおりだと思いますが、しかし、例えば昨年夏以降の原油価格の大幅な下落というものは、これは私どもも想定しておりませんでしたし、恐らく多くの方も想定しておらなかったと思いますけれども、その結果として消費者物価の前年比の上昇率はかなり低下してきております。当面、更に低下する可能性があるというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げたとおり、昨年十月に量的・質的金融緩和の拡大を行ったということもありまして、これまでのところ予想物価上昇率など物価の基調に大きな変化は生じていないようでありますので、原油価格が現状程度の水準から先行き緩やかに上昇していくという前提に立ちますと、原油価格下落の影響が剥落するに伴って消費者物価の前年比は伸び率を高めていくのではないかというふうに見ております。
ただ、委員まさに御指摘のとおり、いろいろな、直接的に大きな今影響を与えているというわけではありませんけれども、例えば地政学的リスクなども世界経済の動きには大きな影響を与え得るわけでございますし、予想を超えるようなこともこれまでもありましたし、今後もあり得ると思いますので、そういった事態には十分対処していけるように、常時、金融政策決定会合において経済、金融の状況をつぶさに点検して適切な金融政策を行ってまいりたいというふうに思っております。