石田昌宏の発言 (財政金融委員会)
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○石田昌宏君 ジェネリックの促進が中心の策かなと今聞いて思いましたが、確かに、財政効果はあると思います。例えば六〇%を八〇%に増やした場合には、どのくらいか正確な数字ははっきりしていませんけれども、二千から三千億円ぐらいの財政効果があるんじゃないかというふうに、国費ベースで、と言われているようですが、それはそれで意味があるかもしれませんけれども、ある意味、患者さんの負担を増やしているとか、ジェネリックの差額分を取るとか、そういった感じですとか、流通のコストを増やすとか、ある意味、そういったマイナス面もたくさんあるような気はするんですね。
そこでもう一回、やっぱりこのジェネリックを推進することで本当に、全体としては財政的にはいいかもしれないけれども、成長戦略上本当にいいのかとか、実際使う側の立場で本当にいいのかとか、そういったものを含めて提案をしていかなければならないというふうに思っています。
そこで、この辺、これから提案も含めてちょっとお話をさせていただきたいというふうに思うんですけれども、基本的には、長期収載、つまり特許切れた後の薬とジェネリックに差を付ける必要があるんだろうかという、こういった議論になってくるというふうに思います。
まず、ちょっとここから長くなって申し訳ないんですけど、薬価は難しいので、簡単に仕組みの説明だけさせていただきたいと思うんですけれども、薬の改定、薬価は公定価格でありまして、二年に一回見直されることになっていますけれども、どうやって薬の価格を決めるかというと、既に収載されている医薬品の薬価の改定に関しましては、医薬品の卸会社が実際に医療機関とか薬局とかに販売する実勢価格を調査して、市場全体の価格を加重平均します。そして、それに消費税を掛けて、R幅とかいうんですけれども、今二%を加えて、更に微調整をして個々の薬価を決めていくという、そういう複雑な仕組みを取っています。
そういった中で、特許が切れて、ジェネリックメーカーが同じような薬を出そうとするときに、同じ価格じゃいけないだろうということだと思うんですが、これは資料の三にあるんですけれども、大体、先発品の薬価の七掛け程度の価格で一回決めます。そして、その後どんどんどんどんと後発の薬価が出てくるわけですけれども、それはその一番安いものに合わせながら薬価を決めていくという感じになっております。そして、どんどんどんどんと後発医薬品が増えていくと、だんだんだんだん後ろのものは、どちらかというと安い価格で設定されてきますので、ジェネリック同士の間でも差が付いてくることになります。
そして、資料四を見ていただきたいんですけれども、これは厚生省の中医協の、出ていた一部、例としての資料なんですけれども、これは一つの薬が青いところにあります。ジルテックという例がありますけれども、これが八十八・七円で決められています。同じ薬効を持つジェネリックの薬がどんどんいろんなメーカーから出されるんですね。六十九円から始まって、だんだんだんだん安いものも増えていって、最後、もうまとめて二十一円とか十四円とか、そういった形で設定されているわけです。
よく、コマーシャルとかでジェネリックを使いましょうとか言っていて、先発品をジェネリックにというのは多くの国民の方が御理解いただいていると思うんですけれども、ジェネリックにもすごいいろんな種類があって、じゃ、どのジェネリックを使いますかと多分聞かれたことないと思いますし、だって選べるかとか、これだけのコスト、どう在庫しておくのかとかいろんな問題が起きるわけです。これが現実的な話になっているわけですね。
実際問題、ジェネリックたくさん増えていくと管理も大変ですし、私、看護師ですけれども、看護師側としては、似たような名前の薬いっぱいあるわけです。これ本当に、下手すると投薬間違えちゃうこともあったりして、非常に大変な状況にあります。患者さんの理解も難しいということなんです。
逆に、この価格を見たら分かりますけれども、そもそも、頑張れば二十円とかそのぐらいで作れるジェネリックを六十円、七十円とか、先発品は八十円で作っているわけですね。今やろうとしていることは、先発品の八十円のやつを六十円とか五十円にして、この差を増やしましょうということをやっているんですけれども、そもそも、ちょっと単純かもしれませんけれども、例えば一番安いところに薬価を設定して、先発も後発も分けずに考えれば薬の価格をぐんと一気に下げることだってできるはずだ、そもそもこれで作れているじゃないかと。先発品メーカーは今まで努力してきたというけれども、特許の間にある程度開発費を確保できれば、残りはもう、ブランド名だって持っているわけですし、ある意味、価格競争をしたら強いわけですから、下がったってシェアは取れるかもしれないし、そういった話だと思うんです。
そういった観点で物事を考えると、実は、長期収載品という先発メーカーの長期収載に残ったやつの価格が設定されて、それに合わせてジェネリックの価格はむしろ高止まりしているんじゃないかとか、上がっているんじゃないかというふうに考えるべきじゃないかというふうに思うわけですね。そういった観点で物事を考えていくと、ジェネリックと長期収載品を分けるから分かりにくくなるのであって、もう基本的に価格を同じにしてしまう、若しくは最低の単価をベースにして価格を考えるとかという仕組みに変えた方が財政効果は一気にあるのではないかというふうに思えるわけです。そういった点で、ちょっともう一回考え直す必要があると思います。
ただ、これだけ考えると財政効果にすぎないわけで、まあ財務省としてはいいし、プライマリーバランスの観点では大事なんですけれども、やはり、現実的には特許切れ後の長期収載の薬を売ることによって先発品メーカーも利益を得て研究開発をしているとか、そういった部分もありますし、アベノミクス自体がやっぱりこれから創薬が大事だと言っているので、下がって空いた分の一部を、全部歳出改革に使わないで、一部を例えばもっと研究開発の仕組みづくりだとか助成だとか、そういったものに回すという、こういった手をやると、お金が浮いて更に研究開発も進められるということになると思うんですね。
また、それだけじゃなくて、例えばさっき言ったスペシャリティー医薬品、本当にこれから希少な薬がとても大事になります。流通だって大変で、場合によっては、例えば作ってからもう数時間で使わないと壊れちゃうと、そういった薬は本当に流通も大変ですから、そういった流通のコストが掛かる分を埋めていくとか、そういった部分の整備に使うなどに工夫すべきだというふうに考えるわけです。
つまり、もっともっとお金を薬価から浮かして、その分を財政健全化だけじゃなくて、むしろ創薬開発だとか市場の整備に使っていくという、こういったアイデアが長期収載品とジェネリックを分けないという考え方なんですけれども、例えばこういったアイデアはまだほかにあるかもしれませんが、こういったことについて御所見をまず伺いたいというふうに思います。