大塚耕平の発言 (財政金融委員会)
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○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚耕平と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
大変参考になるお話をお二人から聞かせていただきました。
私からは、ちょっと私なりの問題意識を申し上げた上で、それぞれから一回ずつ御発言いただくような形で進めさせていただきたいと思います。
今、長峯さんもおっしゃられましたように、伊藤先生のこの開発銀行と投資銀行の分類というのは、ああ、なるほどなという感じがしたんですが、これは伊藤先生への後ほどの質問にもなるんですが、なるほどなと思う反面、しかし、AIIBはもう既にヨーロッパ、つまり域外の国が参加することを表明してしまったので、実はこのどちらの類型にも属さない形になってしまったわけですね。
そういう中で、言わば伊藤先生の分類のこのどちらにも属さない銀行が我々のもう目の前で誕生しようとしているものに対してどう対処していけばいいのか、こういうやはり論点を消化していかなきゃいけないなと思います。
そういうことを申し上げた上で、中国の意図がどうなのかということがそれぞれから御発言があったんですが、中国の意図は明々白々と言っておいた方がいいと思うんですね。どこの国でも、自国のため、あるいは公共のため、両方の要素を持っていると思います。これはアメリカも、今のブレトンウッズ体制は公共のためという色彩が強いかもしれないけれども、自国の利害に反することを認めるわけがありませんから。それは、かつて日本が十数年前にアジア通貨基金、AMFをつくろうとしたときにアメリカが中国と組んで反対をしたという事実を見ればもう明々白々であります、これは。
だから、やっぱりこれは党派の問題じゃなく、日本を取り巻く環境が激変している、あるいは激変しつつある中で我々はどうこれに向き合っていくかという視点が必要だと思いますが、だんだん国会の方は世代も替わってきて若い方も増えている。私がちょうど今真ん中ぐらいの年齢だと思うんですが、ちょっとこの問題を議論する、ないしは決定権限を持っていらっしゃる方々の状況認識がまだ何か十年前、二十年前の状況認識に近い感性の中で議論がされているんではないかなという気がしてなりません。
つまり、自国のため、公共のため、両方の要素を持っているけど、確かに、今までのブレトンウッズ体制と国際金融機関は公共のためという要素をより強く出していたと思います。今度のAIIBは、やや中国がその辺がエレガントでないために自国のためということがありありとしているのは、ある意味では正直とも言えるんですけれども。
そういう中で、我々は中国とどう向き合っていくかというときに、中国の好き嫌いは別にして、つまり、さっき申し上げました今決定権限を持っていらっしゃる方々が見てきた中国の過去百年というのは、中国四千年の歴史の中で特殊な時代だったんですね、彼らから見ると、中国から見ると。つまり、中国は過去百年、百五十年以外は常に歴史の中心にいたわけであって、その彼らの定位置に今戻ろうとしているという彼らの高揚感と彼らの言わば目標意識を考えると、やっぱりこれは明々白々な意図と展開を彼らは念頭に置いていると。
それと同時に、もう一つ考えなきゃいけないのは、さっきも申し上げたように、イギリスを含めてヨーロッパが参加表明しました。イギリスの中国への接近の仕方はかなり露骨でありまして、御承知のように、中国から原発も買っていれば、去年の九月には先進国で初めて人民元建ての国債を発行するということを、これをもう意思表示しています。恐らく、今年は特別引き出し権、SDRの基準通貨の見直しの年に当たりますが、ここに中国元が入ってきたら、多分もう中国の地位は確固たるものになり、国際基軸通貨の地位をより強めていくと思いますが、僕は、イギリスは多分賛成するんじゃないかと思っています。
そうなると、イギリスはなぜこういう行動を取っているかということですが、ヨーロッパの中の力学からいうと、独仏に対抗、あるいはアメリカにも対抗するということを考えると、これはアジアの中国と組んだ方がいいのではないかという彼らなりの何か判断も働いているような気がしてなりません、ここ数年のイギリスを見ていると。
そうすると、そういう中で、AIIBが今日本の国内で議論されているような論点だけで考える場合と、今私がるる個人的な意見として申し上げた論点なども加味して考える場合では、かなり判断が変わってくるんだろうなと思います。
以上申し上げた上で、私からはそれぞれに一問ずつ御質問を申し上げたいんですが、まず伊藤先生には、冒頭申し上げましたように、大変参考になる類型だったのですが、つまり、この間になるような類型に今もうなりつつありますので、つまり、投資銀行型なんだけれども域外の国も参加して、イギリスまでも参加を表明していると、この形態をどう分類するのかと。
それから、先ほどの、AMFの日本のチャレンジにかつてアメリカが反対したことを考えると、アメリカはひょっとするとどこかの段階でAIIBに参加する可能性があるんじゃないかと私は思っています。つまり、アメリカはかつて中国と組めば日本のAMF構想は潰せたわけです。ところが、もう日本と組んでも中国のAIIB構想にブレーキを掛けられないと分かった瞬間に、アメリカは今度は取り込もうとするんじゃないかと思いますので、伊藤先生への質問は、ある意味二つなんですけれども、この二つの類型に属さない形になったAIIBとどう向き合っていくのかということと、アメリカは今後AIIBに参加する可能性があると思うかどうかという点です。
河合先生へは、ということですので、私は、できるだけ日本がアメリカやヨーロッパと組んで、場合によっては、イギリスなんかが中国側に付いた場合でも何がしかの拒否権を連帯して発揮できるような出資比率にした上で参加するべきではないかと思っているんですが、今のGDP基準でこの数字をはじくと先生の御指摘のとおりなので、先生には国際機関の御勤務の経験もあるので、GDP以外で日本の出資比率がもっと高くなるような配分基準はあるのかないのかということをお伺いしたいと思います。