佐崎淳子の発言 (政府開発援助等に関する特別委員会)

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○参考人(佐崎淳子君) 今日はお呼びいただきまして、どうもありがとうございます。
 私、佐崎淳子と申しまして、広島生まれの広島育ちで、大学に行きまして、その後就職活動をしていたんですけれども、日本ではなかなか女性は総合職にはなれないという時代でしたので、アメリカの大学院に行きまして、その後、国連機関、あと世界銀行で、人口、ジェンダー、女性の地位向上、リプロダクティブヘルス関係について仕事をしてまいりまして、その後、三年半前に東京の事務所の所長として帰国いたしました。
 今日のプレゼンテーションなんですけれども、開発における女性の参画の促進ということで、まずは国連における国際社会の取組と課題、次は我が国の取組に対する評価、最後に今後日本に期待したい点ということでお話をさせていただきます。
 まず、国連におきましては三つ理念があります。一つはミレニアム開発目標、先ほど稲場さんがおっしゃっていたもので、三番目のゴールがジェンダーの平等の推進と女性の地位向上。二番目、国際人口・開発会議の行動計画、これは一九九四年に国際会議で採択された行動計画でありまして、ここには女性のエンパワーメントを確保するための幅広い措置が必要であると記してあります。三番目、国連安全保障理事会の決議一三二五、これは画期的なものでありまして、女性、平和、安全保障という意味で、安全保障理事会で採択されたものであり、女性の保護、平和構築と和解への女性の参画を保障する行動の枠組みを設定するというものです。
 四つ、女性のエンパワーメント参加という意味で分けて発表させていただきます。まずは経済的エンパワーメント、二番目、教育・保健分野におけるエンパワーメント、三番目、政治的、社会的、法律的エンパワーメント、最後には平和構築時における女性の参加。
 まず、経済的エンパワーメントの活動事例なんですけれども、国連人口基金という基金は人口の課題を扱っておりますけれども、人口の課題は一九九四年の国際人口・開発会議で、これは、女性の地位向上、女性のエンパワーメント、ジェンダーの平等、女性の保健、リプロダクティブヘルスに投資するというふうに方針が変わってまいりました。ということで、女性のエンパワーメント関係のプログラムとしては、新しくできました国連ウイメンよりもまだファンドがあるという状況です。
 女性へのマイクロクレジットのプロジェクトの支援、あと出産時の疾病、例えばフィスチュラなどに伴い社会的に疎外され差別されている女性を対象とした職業訓練をしたり、あと経済的また社会的な政策、貧困削減戦略においてジェンダー視点が組み込まれるための支援をしております。
 次は、教育・保健分野におけるエンパワーメントなんですけれども、世界で読み書きができない人の三分の二は女性です。女性の教育レベルというものは、乳児死亡率とか出生率、あと子供たちの経済的機会に深く関連しており、また母親の教育というものは子供の教育レベルに深く関連してきます。
 国連の機関としての活動事例といたしましては、リプロダクティブヘルスを中心とした識字プロジェクトやカリキュラムの開発プロジェクト、また出産後の少女の学校への復帰プロジェクトなどをしたり、あと男性の参画に向けた支援、これニジェールで、アフリカなんですけれども、夫の学校というプロジェクトをやっております。今、女性の地位向上、ジェンダーの平等のためには、男性の参画がなくては成功しない。また、男性のリーダーシップを必要としております。
 出産後の少女の学校復帰というのですけれども、やはり児童婚が多い。児童婚で早くから結婚した人たちは学校に帰らないということで、世代間の貧困がはびこるということになっております。
 三番目の政治的、社会的、法律的エンパワーメントですけれども、多数の国で女性は土地を所有すること、また貸付けを受けること、相続することの権利を持っておりません。また、政治参加の割合も非常に低い。
 国連人口基金の活動といたしましては、ジェンダー平等に関する法律確立の支援をしたり、あと性別による差別撤廃に向けたアドボカシー、またジェンダー・ベース・バイオレンス、これジェンダーに基づく暴力の予防、保護、回復の支援をしたり、女性のエンパワーメントに関する法律、政策の支援のために開発途上国の国会議員とのパートナーシップを確立しております。
 平和構築プロセスにおける参加ですけれども、これはあらゆるレベルの意思決定で女性の参加と代表を増大させることが必要であると。紛争終結後のプロセス、平和支援の活動にジェンダーの観点を取り入れることが大切である。国連のプログラムの策定、あと報告、安全保障理事会のミッションにジェンダーの観点を入れることが必要である。また、国別行動計画の策定を各国に要請しております。
 国連人口基金の活動といたしましては、例えばコロンビアで平和プロセスに参加している女性団体を支援をしたり、あとは、ニカラグア、私ここで代表をしておりましたけれども、ジェンダー・ベース・バイオレンス、これジェンダーの暴力に基づく対策ですね、最高裁判官も女性で、参加しておられました。
 次、日本における女性参加の状況です。日本は国会議員の割合が世界百四十二か国中百十七位、九・五%です。非常に低くなっております。ここにリストしてありますけれども、一番はルワンダ、六三・八%、スウェーデン五位、ドイツ二十位、中国五十五位、アメリカ七十三位というランキングです。
 また、日本のジェンダーギャップ指数というもので、これは世界経済フォーラムで出しているものですけれども、二〇一四年、日本は何と百四十二か国中百四位でした。これは、やはり先進国、開発の援助をするドナーカントリーとしては非常に低い。経済活動参加のランキングが百二位、教育九十三位、健康・生存率三十七位、政治権限は何と百二十九位となっております。
 日本が取り組む女性が輝く社会ですけれども、皆さんも御存じのように、安倍総理が二〇一三年九月の六十八回国連総会で、グローバルな課題として、女性の能力強化、また権利の保護、促進の分野で国際社会に対して協力をするという発言をなさいました。
 重要な政策といたしましては、女性の活躍、社会進出の推進、あと能力強化。二番目、女性の保健医療分野における取組の強化。三番目、平和と安全保障分野における女性の参画と保護という面でございます。
 安倍総理は、二〇一三年から二〇一五年の三年間に三十億ドルのODAを女性のエンパワーメントのために実施するとコミットされました。それで、二〇一三年の一年間で十八・四億ドルの支援を実施済みでございます。
 その他の日本の取組といたしましては、安全保障理事会の決議一三二五、女性・平和・安全保障という名前でございますけれども、国別行動計画を市民社会とともに策定する。これは日本で今行われております。内閣府、外務省、あと市民社会が中心となって行っております。
 次は、自然災害におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント、これに対しましては日本がイニシアティブを取りまして、二〇一四年三月の五十八回国連婦人地位委員会に提出され、採択されております。
 次は、国連防災世界会議、これ、二〇一五年の三月、今年、仙台で行われたものでございますけれども、そこの成果文書の中に、日本が指導原則の一つとして女性と若者のリーダーシップを推進するということを主張し、採択されました。
 今後日本に期待したいことですけれども、安倍総理が女性が輝く社会にコミットされました三十億ドル、これは二〇一五年までです。これに対して、やはり二〇一六年からも継続していただきたい。
 二番目、全ての協力プロジェクトにおきまして、これは女性関係に限らず、インフラ、先ほど高井さんがおっしゃいましたお米のプロジェクトにしても、全てにおいてジェンダーの観点から、その援助がどういうふうに女性に影響していて、ベネフィットしているかどうかということを見ていただきたい。
 三番目は、全ての女性のプロジェクト、エンパワーメントのためには男性の参画が大変必要であるので、リーダーシップが必要であると。そういう意味では、安倍総理のリーダーシップは、非常に日本といたしましては、国際社会においてほほ笑ましいことでございます。
 あと、日本がやはりお手本となるように、日本国内の女性のエンパワーメントをすることが大切だと思っております。
 それと、安倍総理が挙げていらっしゃいます二〇二〇年までに女性の管理職を全体の三〇%にすることの実現、そのためには個々の男性の理解と協力が必要であると思っております。
 男性も育児休暇を取りやすくする環境づくり、育児休暇を取ることによって尊敬されるような社会をつくり上げるべきである。
 あと、女性の考えや意見が重要政策案に反映され、決定権が施行できるような体制をつくり上げること。会議の時間がやはり五時を過ぎないこと。男性の理解と協力がそのためには必要であると思っております。
 それでは、御清聴どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 佐崎淳子

speaker_id: 13668

日付: 2015-05-27

院: 参議院

会議名: 政府開発援助等に関する特別委員会