稲場雅紀の発言 (政府開発援助等に関する特別委員会)
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○参考人(稲場雅紀君) どうもありがとうございます。
ODA大綱の変更等に関連しましてということで、いわゆる日本の、現場での反応はどうかということなんですが、この点、まあ現場といってもいろいろ、途上国の人たちもいろいろおりますので、そういう意味でこうとかああということを端的にというのはなかなか難しい話かと思います。またもう一つは、日本の事情を逐一調べている人がいるわけではないということで、何となくの印象ということにはやっぱりなってしまうので、そういうような意味合いで実際にどうなのか、いろいろあるかと思います。
私どもとしましては、一つは、こういうような形でのODA大綱の変更が予定されているけれども、実際にアジア、アフリカのNGOとしてはどう考えるのかということについていろいろ聞いてみたりしたことはございます。それに関して、例えばアンケートの回答としましては、やはり日本の援助というものが、いわゆるヒューマンセキュリティー、人間の安全保障ということでずっとやってきた、これは割と多くの海外のNGOも知っているんですね。そういう意味合いで、そういうような人間の安全保障を尊重するような援助というものがこれから減ってしまうと良くない、そういうような声というのはかなり聞くことができたかと思います。
そういう意味合いで、現在のODA大綱の下でも、人間の安全保障についての援助というものをしっかりやる。あともう一つは、実際にそういう人間の安全保障のための援助というのをやっているんだということをしっかり広報するということが非常に重要なポイントかなというふうに思います。
あと、非軍事ブランドというのも、これはもちろんあったというふうに私自身としては思っています。特にアフリカ、私はアフリカでの経験があるわけですけれども、そういう意味合いで、日本というのは色の付かない、しっかり人々のことを考えた形での援助をやっていると。例えば、協力隊なんかでもかなりインパクトはそれなりにあるんですよね。つまり、中学のときに例えば日本人の先生から算数を教わった、そういうようなことを言う、それを懐かしく思い出すみたいな、そういうようなNGOの活動家の方なんかも実際アフリカにもいらっしゃるわけです。そういう印象というのがあるんですね。
こういう印象がなくならないように、また、こういうようなことよりも、もっと激しく、例えばここでこんな問題、日本こんなことをやっちゃっているんだというような感じで、その色を消さないような、そういうようなところって非常に重要なのかなというふうに思っています。
特に、前のODA大綱の下でも、例えば警察に対する支援という文脈で、いわゆる国際紛争助長につながるような形での警察支援がなかったわけではないんですね。そういうことを考えますと、やはりこれからアフリカ等でよりいろんな紛争とかが起こったときに、いわゆる紛争後復興の文脈で何をするのか。これが実際にその後、紛争後復興国というのは大体その後の七割がまた紛争が起こっちゃっているんです。
こういうようなプロセス、こういうようなことがある状況の中で、日本としてはどういう形で、いろんなメニューの中から何を選んで、そして実際に紛争後復興国が紛争を繰り返すことがないような形でどうするのか、ここに関しては相当綿密な研究等をしないと、どの勢力を支援するかとかということで、うっかりすると紛争助長勢力を警察だといって支援してしまうみたいな、そういうことが起こってしまうんですね。そういうことになってしまうと、その国での評判ががた落ちになってしまいます。
ですから、そういう意味合いでも、かなり慎重にインテリジェンスをきちんとやって、そして再びの紛争につながらないような支援というものをしていかないといけない、そこは是非、心に留めていただけると有り難いなと思っております。
以上です。