山本隆一の発言 (内閣委員会)

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○参考人(山本隆一君) はい、済みません。
 御質問ありがとうございます。
 EHRという言葉自体は世界で結構定義が違うことですので、今、上野先生から御質問いただいた日本版EHRの、まずどういうものかというのをはっきりさせたいと思うんですけれども、これは実は二つの面がありまして、一つは、医療サービス側からネットワークを組んで医療連携をする。それからもう一つは、患者自身に情報を集めて患者さん自身がコントロールすることによって、どこに行っても自分の最適な医療、介護を受けることができる仕組みと。これは、狭い意味ではパーソナル・ヘルス・レコード、PHRと呼んでいますけれども、この二つの組合せがこれから先の医療の情報の共有に必要だと考えておりまして、その二つの組合せを日本版EHRと称して、これを推進すべきというふうに言っております。
 世界との比較でございますけれども、まず、我が国は、医療従事者が主体的に情報を共有するというのは現在日本で二百数十か所、既にITを使ったネットワークが動いておりまして、比較的よく進んでいる方だと思います。しかしながら、いずれも規模はそれほど大きくなく、なおかつ持続性に若干の問題を抱えているところが多くて、一部は始めてはみたものの止まっている、主には資金的な理由で止まっているということがございます。
 もう一方のパーソナル・ヘルス・レコードの方は、これは日本は実はITを使わないパーソナル・ヘルス・レコード、これ例えばお薬手帳とか糖尿病手帳とか高血圧手帳とかあるいは母子手帳、これは紙のパーソナル・ヘルス・レコードで、かなり目的は限定していますけど、これは非常によく発達していて、なおかつ成功している国だと思っています。
 これは世界に比べて相当進んでいる話ですけれども、一方で、この情報は紙であるために何冊もお薬手帳を持っているとか、薬局を変えると全く違うお薬手帳になってしまうとか、なくしてしまうとか、母子手帳も私は自分の母子手帳分かりませんし、本当はそこに予防接種のことも全部書いてあるのに分からなくなってしまうとか様々な問題がありますので、これをIT化した上で御本人が確実にコントロールできる仕組みというのは、非常に重要でかつ急ぐべきだと思って、それを早く実現すべきと主張しておりますけれども、ITを使ったPHRというのは実はいろんな実証事業をやっているんですけれども、これは非常に難しくて、何が難しいかといいますと、御本人を識別する識別子がないと情報が集められないんですね。
 例えば、労働安全衛生法で企業健診が義務付けられておりますけれども、この企業健診は職員IDで管理されているんですね。それで、特定健診は保険の記号番号で管理されていますし、この二つはつながらないんですね。自治体は特定健診、特定保健指導は分かりますけれども、企業健診の社員番号分からないです。実は沖縄でその実証事業をやったんですけれども、比較的同じ名前の方が多いということもありまして、結局は、全て電子化されているんですけど、その人の下に集めてこられないということで行き詰まった経験がございます。あと、これは今の番号法によるマイナポータルの認証基盤を利用して、個人番号、マイナンバーそのものを利用するとは申しませんけれども、あの仕組みを活用して初めて多分スムーズに実現できるんだろうと思います。
 世界ではフランスが先駆けて構築をしましたけれども、CNILによって、プライバシーの侵害があるということで、相当長期間止まっていました。最近になってようやくCNILもこれを進めるべきという立場になって、進めていくだろうと思いますし、アメリカではブルーボタンといいまして、メディケア、メディケードのホームページでブルーボタンというボタンを押すと、そこに自分の健康情報が全部入っていると、これはもう二千万人以上使っているという非常に優れて早く普及したので、少し日本も慌てないと後れを取ってしまうという状況にあるんだろうと思います。

発言情報

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発言者: 山本隆一

speaker_id: 22202

日付: 2015-06-02

院: 参議院

会議名: 内閣委員会