田島泰彦の発言 (内閣委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(田島泰彦君) 一つの面だけでやっぱり見てはいけないのかなというふうに思います。
 こういう共通番号みたいなシステムは、実は労働党政権の中で、九・一一、二〇〇一年ですね、提案があったんですね。要するに、テロと闘うためには身分証明なりあるいは管理なりを強めなければいけないんじゃないかという、そういう提案をしたんですけれども、それに対してやっぱり非常に規制が見え見えであるという批判が、要するに、非常に治安的な観点から過剰な市民管理、監視につながるんではないかという批判があって、それでなかなかうまく実現できなくて、その後、じゃ、どういう提案したかというと、いや、こういう身分証明なり管理を強めるのは、そういうテロ対策とかどうこうではなくて、社会保障での不正を暴くために必要なんであるとか、あるいはEU域内で自由に移動ができるためにもそういう制度が必要だというふうに、すなわち看板を付け替えて提案をしたんですけれども、それでやっと労働党政権の最後にその制度ができたと。
 ところが、やっぱり自由党やあるいは保守党の中には、伝統的な個人の自由というのをここまで国家が踏み込んでいいのかという、番号を付けて管理して、しかも生体情報まで登録してという、これはやっぱり行き過ぎだという、だから社会民主主義の方からの批判ではなくて、むしろリベラルや保守的な観点からの、個人の自由に対する過剰な管理はよろしくない、こういう形で揺れ戻しがなされていると。
 すなわち、この問題というのは、私は必ずしもイデオロギーの問題ではなくて、民主的な社会をどういうふうに形成して、個人との関係はどうなのか、そういう問題であって右左の問題ではないだろうと。やっぱり個人の自由と、それから他面でもちろん直面しているテロの問題もあるし、EUの問題もあるし、いろいろな問題はあるんですけれども、どこで折り合いを付けてやっていくのかという問題としてやはり考えるべきだろうなと。
 じゃ、落としどころはどこかというと、イギリスは一切の番号制度がないわけではなくて、国民保険番号の制度というのは社会保障とか税を対象にしてやっているわけで、そういう形で、非常に限定的な形でむしろ管理をし、それぞれのところで分散的に番号を利用し活用するという、それによって余り過剰な国家の介入、あるいは個人の自由に対する侵害というのを避けようと、そういう配慮なのかなというふうに理解をしております。

発言情報

speech_id: 118914889X01120150602_044

発言者: 田島泰彦

speaker_id: 14962

日付: 2015-06-02

院: 参議院

会議名: 内閣委員会