上川陽子の発言 (法務委員会)
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○国務大臣(上川陽子君) おはようございます。
この度の平成二十七年司法試験考査委員による出題内容の漏えい事案について御報告いたします。
まず、事案の概要でございますが、本年五月の司法試験の実施に先立ち、明治大学法科大学院法務研究科教授であり、平成二十七年司法試験考査委員であった青柳幸一において、同法科大学院修了者で、本年の司法試験を受験した受験者に対し、平成二十七年司法試験論文式試験公法系科目第一問、憲法に関する分野の出題内容を教示するとともに、論述すべき内容について指導したというものであります。
青柳幸一につきましては、昨年十月に平成二十七年司法試験考査委員及び平成二十七年司法試験予備試験考査委員に任命された非常勤の国家公務員でありますので、本年九月八日付けで、法務大臣として、両試験の考査委員を解任するとともに、本件事案の重大性に鑑み、司法試験委員会において、東京地方検察庁に国家公務員法違反事案として刑事告発いたしました。
次に、これまでの経緯について報告いたします。
本件につきましては、本年の司法試験論文式試験の採点期間中である本年八月上旬、採点を担当しておりました司法試験考査委員から、出題内容が漏えいしていた可能性に関する情報提供がなされ、司法試験委員会において調査を開始したものであります。
司法試験委員会においては、平成二十七年司法試験の論文式試験公法系科目第一問の出題内容を精査するとともに、他の答案の確認、問題作成に関わった司法試験考査委員からの事実確認、本件受験者からの事実確認、青柳前委員からの事実確認などを行った結果、御報告した漏えいの事実があったことを確認するに至りました。
そこで、司法試験委員会においては、悪質な不正事案と判断し、本件受験者に対して、本年九月五日、司法試験法第十条の規定に基づき、本年の受験を禁止し、既に提出された論文式試験答案の審査を行わないものとするとともに、今後の五年間、司法試験及び司法試験予備試験を受けることができないものとする処分をいたしました。
また、青柳前委員につきましては、先ほど御報告したとおり、法務大臣として、司法試験考査委員及び司法試験予備試験考査委員を解任するとともに、司法試験委員会において、国家公務員法違反事案として刑事告発いたしました。
司法試験委員会からは、本件受験者及び青柳前委員からの事実確認結果に加え、論文式試験公法系科目第一問について、短答式試験の合格に必要な成績を得た者全員についての答案の確認結果、明治大学法科大学院を始めとする青柳前委員が関わったことがある法科大学院修了者についての答案の精査結果、成績上位であった者の答案の精査結果のほか、同問の問題作成に関わった全ての考査委員からの事実確認結果などにより、同委員会として、出題内容が漏えいされた対象は本件受験者のみであり、他の受験者への影響は確認されなかったと判断したものとの報告を受けております。
本件につきましては、問題作成や採点に関わる司法試験考査委員が、司法試験実施前に出題内容を受験者に漏えいするというものであり、司法試験の公正性、公平性に対する信頼を根底から損なう行為であって、誠に遺憾に感じております。
私からは、司法試験委員会に対し、徹底した原因究明及び再発防止策の構築を行うよう指示しており、司法試験委員会においては、弁護士等の外部者を加えた原因究明等のためのワーキングチームを設置する準備をしているものと承知しています。今後の調査により、本件の原因究明がなされるとともに、二度と同種の事案が生じることがないよう、十分な再発防止策を講じるべく、今後も、私から必要な指示をしてまいります。
委員各位におかれましても、様々な観点からの御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。