下村博文の発言 (本会議)

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○国務大臣(下村博文君) 斎藤議員から八つの質問がありました。
 最初に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催の意義や目指すべきものについてお尋ねがありました。
 本年二月に組織委員会がIOC、IPCに提出した大会開催基本計画におきまして、大会ビジョンとして、全員が自己ベスト、多様性と調和、未来への継承をこの三つの基本コンセプトとし、史上最もイノベーティブで世界にポジティブな改革をもたらす大会とするということを掲げております。
 また、二〇二〇年東京大会は、同一都市として初めて二回目のパラリンピックを開催することから、一九六四年大会やその後の経験を生かし、パラリンピックムーブメントの更なる発展を実現し、その効果を世界各地に波及させ、活力ある共生社会の実現に貢献することとしております。
 これらを踏まえ、政府としては、国内外へのオリンピック・パラリンピック精神の浸透、文化プログラム等を通じた日本や世界の文化の発信と継承、日本発の科学技術イノベーションの発信、被災地への支援や復興状況の世界への発信など、様々な分野でレガシーを残す大会となるよう、オールジャパン体制で取り組んでまいります。
 次に、現在の閣僚会議と大会推進本部との違い、大会推進本部の事務体制の規模、既存の推進室との役割分担についてのお尋ねがありました。
 オリンピック・パラリンピック閣僚会議は、東京大会に係る重要問題を協議し、行政各部の所管する事務の連絡調整を行うために設置されたものであります。一方、本法案に基づき設置する大会推進本部は、それらにとどまることなく、大会推進のための基本的な方針の案の作成、基本方針の実施の推進のほか、大会の円滑な準備及び運営に資する施策で重要なものの企画及び立案並びに総合調整をつかさどる点が異なります。
 大会推進本部の事務体制の規模は現時点では未定でありますが、既存の内閣官房オリンピック・パラリンピック推進室が大会推進本部の事務を処理することとし、政府における東京大会の準備業務が適切に推進できるよう必要な体制を整備してまいります。
 次に、大会組織委員会の大会開催基本計画と本法案の基本方針との関係、大会組織委員会と国との役割分担についてお尋ねがありました。
 大会組織委員会と国との役割分担について、大会組織委員会は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の準備、運営の主体としての役割を、国は、サイバーセキュリティーの問題や来日外国人の円滑な入国手続等、大会の円滑な準備に関する施策の推進を図る役割をそれぞれ担うこととなります。
 大会組織委員会が策定した大会開催基本計画とは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の準備、運営の主体として、大会開催に向けて必要な準備、大会を通して達成し残すべきもの、そのための体制構築、関係者との連携について明記したものであります。
 他方、本法案で規定されている基本方針とは、国として大会の円滑な準備及び運営に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図る観点から、一、大会の円滑な準備及び運営の推進の意義に関する事項、二、政府が実施すべき施策に関する基本的な方針、三、政府が講ずべき具体的な措置などについてそれぞれ記載することとなります。
 次に、競技会場等の整備についての政府の方針についてのお尋ねでありますが、新しく建設する国立競技場は、大規模な国際競技大会の開催が実現できるスタジアム等の設計コンセプトの下、ラグビーワールドカップが開催される二〇一九年春の竣工に向けて整備を進めているところであります。これまで、規模の縮小や経費の縮減、周辺環境に配慮した緑化計画等の検討を行ってきたところであります。
 現在、実施計画におきまして、アクセシビリティーへの対応など、施設仕様の詳細を検討しつつ、建設費用については、建設資材及び労務単価の上昇や低コスト化等の増減要因も踏まえ、精査を進めております。
 また、大会後の利活用につきましては、国際大会から地域の活動まで多様な規模のスポーツ利用はもとより、コンサート等の文化的活動への利用など、有効活用を図っていくこととしております。
 なお、その他の競技会場等についても、開催都市である東京都及び大会組織委員会が開催基本計画に定めた会場・インフラ整備の方針に沿ってそれぞれ整備計画を進めているところであります。
 次に、二〇二〇年東京大会を地域活性化や地方創生につなげるため、どのような取組を進めていくかについてのお尋ねがありました。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会は、東京一極集中を加速させるものではなく、日本全体を元気にし、更なる発展を目指すための大きなチャンスと捉えることが重要だと考えております。新たな日本の創造を果たすような総合的な対策をオールジャパンで推進することにより、東京大会の効果を全国各地に波及すべきであると考えます。
 日本各地の豊かな地域資源を積極的に活用しつつ、事前キャンプや観光客の誘致、一部種目の首都圏以外での実施、聖火リレー、スポーツを通じた国際交流、オリンピック・パラリンピック教育の実施、文化プログラムの実施等を二〇二〇年に向けて幅広く展開し、日本全国での機運を盛り上げていくことも重要だと考えます。
 政府としては、大会開催に向けた様々な取組の中で、地域の御意見が十分に踏まえられ、オリンピック・パラリンピックを契機とした地方創生が進むよう、組織委員会等と連携して取り組んでまいります。
 次に、パラリンピックとオリンピックの格差の是正についてのお尋ねがありました。
 二〇二〇年パラリンピック東京大会を成功させるため、パラリンピックについては、オリンピックと同様に選手の強化などの必要な取組を進めることが重要であると考えております。選手強化については、オリンピックと同様、大会遠征や強化合宿の実施、専任コーチの設置に係る支援を充実しているところであります。
 また、今後、ナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センターの共同利用化や、ナショナルトレーニングセンターの拡充整備などを進めてまいります。さらに、日本パラリンピック委員会等関係団体と連携し、体制が十分でない障害者スポーツ団体の基盤強化のための必要な支援を行ってまいります。
 これらの施策と併せて、より多くの人にパラリンピック競技を見ていただけるよう、東京都や組織委員会等と連携しつつ、認知度を高める取組などを進めていく所存であります。
 次に、文化プログラムについてのお尋ねがありました。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会は、スポーツと文化の祭典であります。東京だけでなく、その波及効果、地方自治体、幅広い民間団体等と連携し、全国津々浦々、魅力ある文化プログラムを展開することにより、世界中の人々を日本文化で魅了したいと考えております。そのため、平成二十七年度予算に、文化プログラムの育成、環境整備、発信強化のため、百二十億円を計上して取り組むこととしております。今後、さらに二〇二〇年に向けて、魅力ある文化イベント等を全国展開するため、若手アーティスト等からいただいた御提案を踏まえつつ、検討を進めてまいります。
 最後に、教育現場との連携の在り方についてのお尋ねがありました。
 二〇二〇年に向けての取組としては、オリンピック・パラリンピックに関する教育を通じ、スポーツやオリンピック・パラリンピックに対する子供たちの関心、理解を高めていくことが重要であります。また、オリンピック・パラリンピック教育は、我が国の文化や異文化理解、外国語教育、道徳心やマナーなど、グローバルで豊かな人間性を備えた人材を育成する観点からも大きな意義を持つものであります。
 これらを無形のレガシーとして子供たちの中に根付かせるべく、今年二月に有識者会議を設置し、オリンピック・パラリンピック教育の基本的な考え方や推進方策について、教育委員会や教育現場の関係者にも参画いただきながら検討を進めているところであります。今後、同会議での議論も踏まえつつ、学校や地域の実情に応じた効果的な取組を支援することにより、オリンピック・パラリンピックムーブメントを全国に波及させてまいりたいと考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118915254X01720150515_012

発言者: 下村博文

speaker_id: 34381

日付: 2015-05-15

院: 参議院

会議名: 本会議