長浜博行の発言 (本会議)
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○長浜博行君 民主党・新緑風会の長浜博行です。
会派を代表して、ただいま議題となりました廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び災害対策基本法の一部を改正する法律案について、望月環境大臣に質問いたします。
梅雨前線の影響で、九州地方では大雨による被害が出ています。まず冒頭、地球温暖化による異常気象、地震、火山噴火等で被災をされた皆様に心からお見舞いを申し上げます。一日も早い自然現象の鎮静化、復旧を願ってやみません。
百年に一度の災害という表現もありますが、関東大震災が発生して九十二年経過します。一九九五年の阪神・淡路大震災、長年慣れ親しんだ自宅や会社、買物に行く近所の商店街など、ある意味で日常生活の全てが地震による崩壊や火災で瓦れきの山に変貌してしまいました。同僚議員とともに現地に支援物資を届けたことをつい昨日のように思い出します。
二〇一一年の東日本大震災からの復興事業は、四年三か月が経過した今日も続いています。二〇一三年十二月、政府の中央防災会議が、三十年以内に七〇%の確率で発生するとされているマグニチュード七クラスの都心南部直下地震の被害想定を発表しました。想定される災害廃棄物は九千八百万トンと聞いております。
災害は忘れた頃にやってくるとも言われますが、忘れるどころではありません。先月を振り返れば、五月五日、ゴールデンウイークの観光客でにぎわう箱根では、三回の地震に続き、六日、箱根山が噴火警戒レベル二、火口周辺規制に引き上げられました。なお、浅間山も昨日、噴火警戒レベル二に引き上げられております。二十五日は、震源が埼玉県北部でマグニチュード五・五、茨城県土浦市で震度五弱の地震が発生、決算委員会が開かれておりましたので、審議中に気付かれた方もおられたと思います。二十九日には、口永良部島で爆発的噴火が起き、噴火警戒レベル五、避難となりました。翌三十日には、小笠原諸島西方沖で、震源の深さ六百八十二キロメートル、マグニチュード八・一という大きな地震が発生し、神奈川県内で震度五強を記録をしました。今月に入っても、全国各地で地震が起きていることは御承知のとおりです。
また、政府と損害保険各社は、南海トラフなど巨大地震の最新リスク評価を勘案して、全国平均で地震保険料を一九%引き上げるようです。なお、御承知のように、地震保険の料率は昨年七月に既に一五・五%アップしていますので、官民挙げて大震災発生へのリスクに備える現実味が増してきているとも言えなくもありません。
そこで、平時から災害に備えることはもちろん大切なことですが、不可避的な災害により発生してしまった廃棄物に円滑かつ迅速に対応できるかどうかが復興のキーポイントであるという共通認識の下に、幾つかお尋ねいたします。
まず初めに、環境省の今後の対応として、大きな位置付けが与えられている地域ブロック協議会に関して伺います。
環境省の説明によれば、地方環境事務所を中心として、地域ブロック単位で災害廃棄物の処理に係る行動計画を策定し、平時からの協力、協議する場として設置するとのことであります。これらの措置は、改正案で追加される関係者の連携協力を求める規定などを踏まえていると考えられます。
しかし、地域ブロックが様々な準備や検討の単位として期待されていることが直接的に条文で規定されているわけではありません。地域ブロック協議会が地域における協力の軸となり有効に機能することを担保するためには、直接的に法律に規定した方が確実ではないかと思いますが、なぜそのような規定としないのか、理由を伺います。
改正案は、災害廃棄物処理に関する事前の備えが不十分であるとの前提に立つものでありますが、その一例として、各地方自治体が定める災害廃棄物処理計画の策定が三割程度にとどまっていることが指摘できます。東日本大震災後に策定した地方自治体や検討中の地方自治体も多いとすれば、以前は更に策定率が低かったということになります。このように、策定が思うように進まなかった理由をどのように考えておられるのか、伺います。
また、首都圏の一都三県の市町村については、予想される直下地震を念頭に一〇〇%に近づけるとの目標が決められているようでありますが、国全体としては、どのような目標を持って災害廃棄物処理計画の策定を進めていこうとしているのか、伺います。
次に、より具体的な課題を伺います。
大規模な災害が発生した場合の災害廃棄物処理を円滑に行うためには、速やかに災害廃棄物の発生量を推計することと、あらかじめ仮置場を確保しておくことが不可欠となります。しかし、災害発生直後は、得られる情報は限られており、また、時間の経過とともに変化していきます。そうした中で被災自治体は、災害廃棄物発生量について、とにかくまず推計を行わなければなりません。そして、時間の推移とともに、より多くの情報を取捨選択しながら推計を見直していく必要があります。
このような各段階における推計方法について、それぞれ最も望ましい方法について事前に国から自治体に対して示されている必要があると思いますが、国としてはどのように対応しているのか、伺います。
また、この問題と密接に関係するのが仮置場の確保です。東日本大震災では、災害廃棄物の仮置場の確保が難航しました。環境省が策定した災害廃棄物対策指針では、平時における仮置場の必要面積の算定や候補地の選定を求めています。一方、被災自治体からは、農地を仮置場に使用することの問題点も指摘されました。そもそも、仮置場とすることができる場所というのは、避難所や仮設住宅にも使用が可能な場所が多く、それらと競合する可能性も指摘されております。
様々な課題がある中で、災害時に向けた事前の備えとして、余裕を持った仮置場の確保は重要でありますが、昨年二月に実施したアンケート調査による自治体の状況を伺うとともに、環境省としてはどのように確保していくつもりなのか、御説明をください。
次に、災害発生時の特例措置などについて伺います。
今回、廃棄物処理法の改正で追加される特例措置は、東日本大震災でとられたもろもろの特例措置を踏まえて、あらかじめ備えておけることは定めておくということだと思いますが、多くの特例が考えられる中で、特に本改正案に規定することとした理由を伺います。
また、東日本大震災時に政省令により措置された様々な特例について、今後の災害で同様な特例があり得るのかについてあらかじめ整理して示しておくことは、各自治体の災害時における機動性を高める観点から重要だと思いますが、認識を伺います。
なお、今回とられた措置のうちで、再委託については、更に一定の条件の下で再々委託まで認めるべきだとの要望もあるようでありますけれども、これを認めないとする理由も併せて伺います。
次に、災害対策基本法改正の規定について伺います。
元々、災害対策基本法の廃棄物処理の特例は、平成二十五年の同法の改正により規定されたところであり、著しく異常かつ激甚な非常災害が発生し、政令により指定があった場合には、地域を限って特例的な廃棄物処理基準などを定めることができるとしております。改正案では、特例を増やして、一定の場合に国による廃棄物処理の代行処理を可能とする規定が追加されるわけですが、あわせて、政令により指定された災害においては、国による代行処理が実施されない場合であっても、国が災害廃棄物処理の指針を定めることとなります。
関係者の役割分担などを定めるとのことでありますけれども、東日本大震災後に策定されたマスタープランと比較して、策定時期や内容などはどのようなものを想定をされているか、伺います。
改正案で規定されている代行処理の要件は、市町村長からの要請を前提としている点で、東日本大震災直後に制定された東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法と同様と言えます。特措法による代行処理は、結局、四市町において実施されたわけですが、発災時に制度があればもっと多くの代行処理の要請がなされた可能性もあります。
確かに、市町村長からの要請を受けて代行処理をするという考え方は、一般廃棄物の処理が市町村の責務であるから当然であると言えば当然であると言えるかもしれません。しかし、大規模災害時には、国の責任で、国の判断の下に、要請を待たずに代行を始めなければならない必要が生じる可能性もあります。都道府県との役割分担もあると思いますが、市町村による要請が何らかの理由で遅れたとき、又は遅れそうなときの対応は改正案で万全と言えるでしょうか。今回、特措法の考え方を踏襲することとした理由を伺います。
あわせて、代行処理に係る自治体の費用負担の問題について伺います。
東日本大震災における代行処理では、特措法の規定を根拠として、処理費用を国が実質的に全額負担するという仕組みがつくられました。この費用負担について、改正案では、特措法の規定とは異なり、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるとするにとどまっております。国の費用負担についてどのように考えているのか、認識を伺います。
最後に、放射性物質に汚染された廃棄物の処理に関して伺います。
東日本大震災では、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放射性物質が広域にわたって拡散し、各地で放射性物質に汚染された廃棄物が大量に発生しました。この問題は、平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法を制定して、国の責任により必要な措置が講じられることとなりましたが、事故から四年余りが経過した今日においても、放射性物質に対する住民の不安が大きく、当該廃棄物の長期管理施設等が確保できておりません。
政府の巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会においても、委員からこの点について指摘があったと聞いておりますが、本改正案において、放射性物質により汚染された災害廃棄物への対応を対象としなかった理由を御説明願います。
大きな自然災害が起こらないことを祈りつつ、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣望月義夫君登壇、拍手〕