宮本周司の発言 (本会議)
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○宮本周司君 自由民主党の宮本周司です。
私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました特許法等の一部を改正する法律案及び不正競争防止法の一部を改正する法律案について、宮沢経済産業大臣に質問いたします。
まずは、我が国の特許の現状について伺います。
近年、国内における特許出願件数は減少が続いており、十年前には年間四十二万件だったものが昨年は三十二万件台と、約二五%減少しております。
一方で、グローバル化の進展に伴い、国際特許の出願件数は、十年前との比較では約七〇%増と堅調に推移をしてきましたが、昨年は前年比で四%ほど減少となり、中国やアメリカの企業が出願件数を順調に伸ばす一方で、我が国は頭打ちの状態になっております。
これらの状況は、特許化する技術を精査、厳選するという企業における知財戦略の変化も背景にあると推察しますので、出願件数だけが国や企業の技術力評価要素ではないと理解しております。しかしながら、このまま特許出願が減少してもよいのか、将来的に我が国の技術的な優位性が損なわれるのではないかと危惧するのも事実であります。
日本を世界で最もイノベーションに適した国にするため、こうした現状をどのように捉え、今般の法改正をどう位置付けていくのか、宮沢大臣の御見解をお伺いします。
私は商工会出身で、小さな酒蔵の経営者でもあり、中小企業・小規模事業者のための政策実現を目指して活動しております。そうした観点で今回の法案を見ますと、やはり大企業を念頭に置いた改正ではないのか、中小企業・小規模事業者に対して丁寧な支援策が取られるのだろうかと懸念する内容もあります。
今回の特許法改正では、職務発明に関する契約や勤務規則などを定めている企業は、特許を受ける権利を企業に帰属することが可能となります。しかし、大企業の九九%が職務発明規程を定めているのに対し、中小企業でこうした規程を制定しているのは二〇%にすぎず、多くの中小企業・小規模事業者にとって知的財産への対応に余力がないというのが実情であります。
中小企業・小規模事業者の中にも優れた技術を有する企業はたくさん存在しますが、それを知財戦略という面からフル活用できている企業は、残念ながら極めて少ないと言わざるを得ません。今回の改正を機に、職務発明のみならず、中小企業・小規模事業者の知財戦略全般を丁寧にサポートする体制の構築も必要と考えますが、いかがでしょうか。大臣の御見解をお伺いします。
次に、不正競争防止法の改正について伺います。
海外への技術流出や企業の情報漏えいなどが大きな問題となる中で、営業秘密侵害罪の罰金引上げ、海外重課、そして非親告罪化、犯罪収益の没収規定の創設など、今回の法改正は大いに評価できる内容だと思います。こうした制度が厳格に運用されることにより、営業秘密漏えいに対する抑止力が高まり、その実効性が向上し、諸外国と遜色がない水準になるものと期待します。
営業秘密の保護を実現するには、法整備のみならず、企業における取組も必要不可欠です。しかし、営業秘密の漏えい防止に取り組んでいるのは、大企業が六七%、中小企業が四七%、小規模企業に至っては三八%と、企業規模が小さいほど対策が十分ではないというデータが確認されています。まだまだ十分に体制が整っていない中小企業・小規模事業者に対して営業秘密の漏えい防止に資する取組をどのように支援していくお考えか、宮沢大臣にお伺いします。
また、中小企業の技術力が我が国産業の強みであることを鑑み、守りだけでなく、攻めによる成長を促していくことも必要であると考えます。オープン・クローズ戦略を含め、知的財産戦略に中小企業の成長をどう位置付けていくお考えか、併せてお聞かせください。
中小企業の努力と英知の結晶であり、我が国の宝と言っても過言ではない特許技術や営業秘密など知的財産について、企業規模の大小にかかわらず、一層きめ細かい対応を講じていく必要があると考えます。このことを最後に政府にお願いいたしまして、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣宮沢洋一君登壇、拍手〕