末松信介の発言 (本会議)

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○末松信介君 おはようございます。自由民主党の末松信介でございます。
 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、自民党発議者に質問をいたします。
 平成二十二年と平成二十五年の参議院通常選挙に対し、二回連続して違憲状態という最高裁判決を受け、参議院としても、選挙制度の改革に関する検討会及びその下に設けられた選挙制度協議会において協議が行われてきました。さらに、自民党でも様々な党内協議を続けてまいりました。当選期別ヒアリング、党内検討会の実施、全議員懇談会、議員総会など、多くの議論の中では、人口の多い都道府県の区域の一部を人口の少ない都道府県の選挙区に編入する区域調整案や奇数の定数配分を導入する案など、多くの議員から様々な案について提案があり、話合いが行われました。
 しかし、どの案を考えるときにも、まず論点となるのは、いわゆる一票の較差について、具体的には何倍以内にしなくてはならないのか、どの程度が許容範囲と判断しているのか、これらを党としてどう判断しているのかということでありました。
 今回の改正では、最大較差は二・九七倍となります。これは合憲判決を得られるに十分なものか、まずお伺いをいたします。
 次に、当初、自民党は、参議院が担ってきた地域代表的な使命を重視する観点から、現存の広域地方自治体である都道府県を単位とする選挙区を極力尊重するという考え方を軸に、六増六減案で各会派と交渉してきました。しかし、今月に入り、急遽、二合区を含む十増十減で、維新、元気、次世代、改革の四党と合意し、今回の改正案を提出するに至りました。
 今回の改正案では、特に合区対象県である鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県では、市町村県議会等関係者から多くの反対決議が提出されています。参議院自民党執行部は、この改正案を取りまとめる過程で地元自民党県連にお伺いしました。そこで地域の方々から、合区反対、地方が崩壊する、地方切捨てで都市部と地方の格差がますます広がっていく、地域の代弁者がいなくなってしまったらその地域特有の課題、問題点を伝えるのは誰なのか、人口だけで一票の較差の平等と言えるのかとの心からの怒りの声を直接お伺いをしました。そして、改めて、政治、経済の中心は都道府県であると痛感し、文化や歴史もそれぞれ異なり、それを生かして、今まさに地方創生に向け知恵を出し合っているさなかなのです。
 そのような状況の中、たとえ隣の県といえども、異なる政治、経済、文化、歴史を持つ二県から一人の参議院議員しか選出されないという二県合区は、国の形を変えてしまうかもしれないという苦渋の選択と感じざるを得ませんでした。それでもなぜこの四県二合区を含む十増十減に踏み切ったのか、その経緯をお聞かせください。
 合区対象県で非常に危惧していることは、自分の県から参議院議員が一人も輩出できなくなってしまうのではないかということです。我々一人一人、必ずいずれかの都道府県の出身者であり、住人であり、その地域の発展や安全な暮らし等に希望と責任を持っています。その希望を政治家に託し、責任を持って投票し、議員を国政に送り出しているのです。だから、私たちはここで仕事をさせていただいています。その送り出す候補が、自分の生まれ育ったふるさと、愛着を持った土地から輩出できない。これは、地域に住み、生きる人たちの尊厳に関わることかもしれません。
 昨年末、選挙制度協議会に提出した参議院自民党選挙制度改革案では、二十八年参議院選挙に向けては現行憲法で対応しつつ、近い将来の憲法改正を掲げ、全ての都道府県が三年改選ごとに少なくとも定数一を確保し、全国比例代表とともに参議院を構成するよう明記することを目指すと示しています。
 アメリカも上院議員の定数は、人口にかかわらず各州二名とされています。人口が合衆国最大の三千八百万人であるカリフォルニア州でも、最少人口五十七万人のワイオミング州でも、州から選出される上院議員は二名であるため、一票の較差は六十八倍にも及びます。
 憲法改正は我々自民党の党是であります。自民党は、国民政党として、地域の声を聞き、地方こそ成長の主役として、今日、政権与党としての立場があるわけです。今回の改正は非常に苦渋に満ちた決断ではありますが、我々が行うべきことは、憲法改正をもって、必ず各都道府県から一名以上の参議院議員が選出されるよう取り組むことであります。その決意についてお聞かせください。
 先日、自民党内で行われた部会において、茂木選挙対策委員長より、憲法改正にしっかり取り組む、しかし次回参議院通常選挙までには憲法改正は間に合わない、このような状況においては、合区対象県から各県の代表を確実に出せるよう執行部として責任を持って対応したいとの趣旨の発言がありました。
 また、谷垣幹事長からも、国政を担っていく与党第一党としての責任を持って結論を出さなければならない、しかし地方創生をうたう我々自民党が自分のふるさとから代表を送りにくくなってしまうかもしれない、その一方で、最高裁は、選挙制度を考えるときに都道府県制が前提とはなっていないとの判断を下しました、我々の矛盾をどのように調和させるのか、完全な調和は難しいかもしれない、しかし少しでも調和ができるような道を追求していかなければならないとの発言がありました。
 選挙は、国民の生活を豊かにする政策を実現するために、党員、地方議員、国会議員、全党挙げて取り組むべきもので、党本部が示す方向の下で戦い抜きます。そのための策を幹事長、選挙対策委員長より示されると全幅の信頼を置いております。そしてまた、参議院自民党執行部も、合区対象県である鳥取県及び島根県、徳島県及び高知県の参議院議員を最大限サポートすることをお願いし、私自身もできる限りの対応を約束しまして、私の質問を終わります。
 御清聴大変ありがとうございました。(拍手)
   〔鶴保庸介君登壇〕

発言情報

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発言者: 末松信介

speaker_id: 34239

日付: 2015-07-24

院: 参議院

会議名: 本会議