羽田雄一郎の発言 (本会議)
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○羽田雄一郎君 足立信也議員にお答えをさせていただきます。
足立信也議員よりは三問の質問をいただいております。
来年の参議院通常選挙が違憲無効とならないための最低要件について、また、今回議論されている二法案がその要件を満たしているか否かについての御質問がございました。
最高裁は、投票価値の著しい不平等状態が生じ、かつ、それが相当期間継続して是正措置を講じないことが立法裁量の限界を超えたと判断される場合に違憲と判断するものと考えております。
昨年出された最高裁判決では、参議院の役割がこれまでにも増して大きくなっていることに加えて、衆議院が較差二倍未満となることを基本とする区割りの基準が定められていることを引用した上で、参議院についても適切に民意が反映されるよう投票価値の平等の要請に十分に配慮することを求めています。
さらに、参議院議員の選挙だからといって投票価値の平等が後退してよいという理由はないとしていることから、最高裁が許容するいわゆる一票の較差は二倍未満であると言えます。これを踏まえれば、まさに較差を二倍未満とすることが最高裁が違憲無効と判断しない最低要件と考えられます。足立議員の言う十合区案、つまり我々の二倍以内案はこの基準をクリアしていると言えると思います。一方、十増十減案は、直近の人口推計である平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民人口によれば、最大較差が三・〇二倍であることが分かっていることから、違憲無効となる可能性が極めて高いと考えております。
また、平成二十四年の改正公職選挙法の附則に来年の参議院選挙までに抜本改革を行う旨を規定していることから、不平等状態は既に相当期間経過していると考えられます。つまり、今回の改正案が抜本改革に見合うものでなければ当然違憲と判断されると思いますが、十増十減案は再び抜本的な見直しが必要になるびほう策にすぎず、合理的期間内に制度改正を行ったというには程遠いものと言わざるを得ません。
これらを踏まえると、我々の二倍以内案は十分に合憲となり、十増十減案は違憲状態や違憲無効となる可能性が高いと言わざるを得ません。
次に、選挙制度協議会における合意事項についての質問がございました。
選挙制度協議会においては、平成二十六年五月三十日の第二十回協議会までに、現行憲法下で検討を行うこと、現行定数を念頭に置き検討を行うこと、及び平成二十四年十月の最高裁判決にのっとり検討を行うことの三点について合意いたしました。その後、選挙制度の枠組みや一票の較差、選挙区設定方法について協議し、最大較差では自民党以外の会派はほぼ二倍以内で合意するなど、昨年の夏、脇座長の下では議論が大分進み、煮詰まってきていると感じておりました。
最後に、自らの提案を取り下げて公明党案とすり合わせた理由と、最後まで自主的な法案提出に至らなかった自民党の姿勢についての御質問がございました。
今回の法改正において、民主党・新緑風会としては、一票の較差を二倍未満に抑え、かつ定数削減案を含む、昨年十月三十一日に選挙制度協議会に提出した案が現時点でベストであるとの考えは変わりません。しかし、私たちの考えを一方的に主張するだけでは多くの会派の賛同を得られないこともまた事実であり、何らかの合意を得るためには互いに歩み寄ることも必要です。
公明党は、元々ブロック案を提案していましたが、多くの会派の合意を得るために自らの案を棚上げし、較差を二倍以内とする合区案を提案してくれました。来年の参議院選挙に向けて抜本改革を行うためには、私たちの案に固執するのではなくて、公明党同様に、自らの案を棚上げし、合区で較差を二倍以内にすることが第一であると考え、公明党と合意したところであります。
また、平成二十二年国勢調査人口における最大較差は一・九五三でしたけれども、平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳に基づく日本人住民の人口では一・九四五まで縮小することが分かったことなどから、二倍以内案として、無所属クラブ及び生活の党と山本太郎となかまたちの皆様にも共同提出者に御賛同いただき、提出の運びとなったところであります。
そもそも、今回議論がされている選挙制度改革は、前回の四増四減のような小手先の改革にならないよう、次回選挙は抜本改革したもので行うことを全会派一致して法改正の附則に盛り込んだことに始まります。
その後、検討会や協議会が設置され、特に協議会はフルオープンで議論を深めてまいりました。協議会では、脇座長が公平公正に議事運営をし、さらに座長案を示すなど、強いリーダーシップを発揮してくれました。これによって、自民党以外の会派も案を提示でき、議論が深まるように見えましたが、脇座長を更迭した挙げ句、自民党だけが最後まで独自のまとまった案を提案できなかったため、協議会では成案を得ることができませんでした。自らの案を取りまとめることすらできず、最後の最後になって野党四党が提出した妥協案に便乗することしかできなかった自民党には失望の念を禁じ得ません。
最後に、昨年の最高裁判決では、衆参同等であるということを改めて認めてもらい、参議院議員の一員として名誉なことであると受け止めており、司法の要請にはしっかりと応えなければならないと考えます。
来年の選挙は、投票権年齢が引き下げられ、十八歳以上の若者が初めて投票することになります。このような重要な選挙が万一違憲無効となったら、参議院は必要ないと言われてしまいます。一人一票の重みを我々一人一人の議員が考えなければならないということを最後に付け加えさせていただき、答弁とさせていただきます。(拍手)
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