郡司彰の発言 (本会議)
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○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司彰です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました自由民主党、維新の党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党、新党改革・無所属の会が共同提案した公職選挙法の一部を改正する法律案に対して反対、民主党・新緑風会、公明党、無所属クラブ、生活の党と山本太郎となかまたちが共同提案した公職選挙法の一部を改正する法律案に対して賛成の立場から討論をいたします。
まず冒頭、参議院選挙制度改革に関する議論がここまで長引いてしまった責任の所在について明らかにしなければなりません。選挙制度は、有権者が制度を理解して適切な判断ができるよう、通常一年以上の周知期間が取られています。来年改選を迎える議員の任期満了の一年前は、明日七月二十五日。実際の選挙を考えれば、既に一年を切ってしまっています。ここまで結論が得られなかった最大の理由は、議会第一党である自民党が最後の最後まで独自の案で党内を取りまとめられなかったことにあります。
そもそも、議論をされている参議院選挙制度改革は、平成二十四年の公職選挙法改正の際の附則に、平成二十八年の参議院選挙に向けて抜本的な見直しを行い、結論を得るよう規定したことによります。これを受けて、参議院では、平成二十五年九月から、選挙制度の改革に関する検討会及び選挙制度協議会でおよそ四十回にわたって議論をしてきました。
選挙制度協議会では、当初、昨年末までに成案を得るべく議論が続けられ、昨年夏頃にはおおむね各党が案を提案するなど、取りまとめの機運が高まっておりました。しかし、自民党は、一票の較差が三倍を超える三案までしか示すことができず、各党の案を取りまとめようとするそぶりさえ見せませんでした。今年になって開会された検討会でも同様の姿勢を崩しませんでした。党としてまとまった案を示せず、最後の最後になって、野党四党が提案した今回の改正案に便乗することでしか党内をまとめ切れず、各党協議を進められない自民党には、もはや議会第一党としての資格はありません。
さて、自民党ほか四党が提出した案に賛同できない最大の理由は、投票価値の平等を求める最高裁の要請に応えることができないからであります。
直近の人口推計である平成二十七年一月一日現在の住民基本台帳日本人人口を基に一票の較差を計算すれば、自民ほか四党案は最大較差が三・〇二倍になります。かつて最高裁は、参院選については較差五倍を超えても合憲と判断をしていました。しかし、昨今は判断を厳格化して、較差が五・〇〇倍だった平成二十二年の参議院選挙、同じく四・七七倍だった平成二十五年の参議院選挙の二回連続で最高裁は違憲状態との厳しい判断をしています。
昨年出された最高裁判決では、参議院の役割がこれまでにも増して大きくなっていることに加えて、衆議院が較差二倍未満となることを基本とする区割りの基準が定められていることを引用した上で、参議院についても適切に民意が反映されるよう投票価値の平等の要請に十分に配慮することを求めています。さらに、参議院議員の選挙だからといって投票価値の平等が後退してよいという理由はないとしています。これらを勘案すれば、最高裁が許容する較差は、衆議院と同等の二倍を一つの基準として考えるのが妥当ではないのでしょうか。
今回、自民党ほか四野党が共同で提案している案は、較差が三倍を超えるものなので、最高裁が違憲とする可能性を否定できません。立法府の一員として、違憲の可能性がある法案の成立にくみすることはできません。
また、来年の参議院選からは、十八歳、十九歳の若者も選挙に参加できるようになります。初めて投票した選挙が違憲と判断をされたならば、若者たちはどう思うのでしょうか。参議院が本当に良識の府であるならば、最高裁及び大多数の国民、有権者が合憲と判断できる改革案を成立させるべきではありませんか。
そもそも、三十一回の議論を重ねた選挙制度協議会では、自民党以外の会派は全て較差を二倍未満にすべきと主張していました。今回提出をした会派には改めて伺いたいと思います。
現時点で最大較差が三・〇二の改正案について、自信を持って最高裁は合憲の判断をしてくれると考えているのか。なぜ主張を変えて三倍を超える案を提出するに至ったのか。選挙制度協議会での合意事項や、自民党以外の会派が較差二倍未満とすべきとしていたことなどの考えを取り入れた多くの会派が賛同しやすい案、それが我々四会派が共同提出した二倍以内案であります。この案ならば、最高裁にも合憲と判断をしていただけると確信を持っています。
司法と国会が互いに敬意を表せる制度を成立させることが、参議院の権威と尊厳と英知を示すことではありませんか。
我々四会派が共同提出をした二倍以内案への賛同をお願いを申し上げて、私の討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)