岸田文雄の発言 (安全保障委員会)
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○岸田国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について所信を申し述べます。
冒頭、北朝鮮の弾道ミサイル発射について申し上げます。
一月の四度目の核実験に続き、今月七日に北朝鮮が強行した弾道ミサイルの発射は、日本として断じて容認できません。北朝鮮に対し直ちに厳重に抗議するとともに、米国、韓国とともに安保理緊急会合の開催を要請しました。また、関係諸国と電話会談を行い、緊密な連携を確認しました。日本独自の措置を着実に実施し、毅然かつ断固たる対応を行っていきます。国際社会と連携して、強力な安保理決議の採択を目指すとともに、北朝鮮に対し、安保理決議等を遵守し、非核化等に向けた具体的行動を示すよう、強く求めてまいります。
対話と圧力、行動対行動の方針のもと、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決を目指します。拉致問題は安倍政権の最重要課題であり、北朝鮮に対して厳しい圧力をかけながら、同時に、対話の窓口を我が国から閉ざすことなく、全ての拉致被害者の帰国実現のため、あらゆる努力を傾注する決意です。
日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、国民の命と平和な暮らしを守るためには、力強い外交を通じ、好ましい国際環境をつくることが不可欠です。
昨年、平和安全法制が成立しました。本年、我が国は、G7議長国、国連安保理非常任理事国として、国際的議論をリードする多くの機会があります。こうした機会を十分に活用しつつ、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、地域と国際社会の平和と安定及び繁栄にこれまで以上に積極的に貢献していきます。
日本、そして地域の平和と繁栄にとって、強固な日米同盟が不可欠です。新ガイドライン及び平和安全法制は日米同盟の抑止力の一層の強化に資するものであり、そのもとでの取り組みを推進します。
米軍の抑止力を維持しつつ普天間飛行場の危険性を除去すべく、政府として一日も早い辺野古への移設に向けて取り組みます。沖縄の負担軽減にも引き続き全力で取り組みます。昨年九月には日米地位協定の環境補足協定を締結し、十二月には沖縄の在日米軍施設・区域の一部早期返還等に関する日米共同発表を行いました。
また、韓国、オーストラリア、ASEAN諸国、インドなどとも、安全保障分野も含めた協力関係の強化、ネットワーク化を進めていきます。
戦略的利益を共有する最も重要な隣国である韓国とは、昨年十二月の日韓外相会談で、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認しました。この合意を着実に実施し、安全保障分野を含め、日韓関係を未来志向の新時代へと発展させていきます。日本固有の領土である竹島については、引き続き日本の主張をしっかり伝え、粘り強く対応します。
日中関係は最も重要な二国間関係の一つであり、今後とも戦略的互恵関係のさらなる推進に努めます。他方、中国の不透明な軍事力の強化、海空域における活動の活発化は、地域共通の懸念事項となっています。尖閣諸島をめぐる情勢については、日本の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、引き続き毅然かつ冷静に対応してまいります。
ロシアとの間では、最大の懸案である北方領土問題について、昨年九月の私の訪ロで平和条約締結交渉を再開しました。北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結すべく、一層力を入れて交渉に当たるとともに、さまざまな機会を活用して政治対話を積極的に行ってまいります。また、G7議長国として、ウクライナ問題の平和的解決に向けて尽力してまいります。
南シナ海における大規模かつ急速な埋め立てや拠点構築、その軍事目的での利用等、現状を変更し、緊張を高めるあらゆる一方的な行動の既成事実化は認められません。東シナ海を含め、海洋における法の支配を強化していくため、G7議長国として、海における法の支配の三原則に基づき、開かれ安定した海洋の維持発展に取り組みます。
また、宇宙空間、サイバー空間等における法の支配の実現、強化にも尽力してまいります。
ISILを初めとする国際テロ組織は、引き続き安全保障上の重大な脅威です。テロの拡大を抑止するために、国際社会と協力して取り組んでまいります。昨年十二月に外務省に設置した国際テロ情報収集ユニットを中心に、情報面からもテロ対策を進めてまいります。
唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けて、四月に広島で開催するG7外相会談等を通じ、軍縮・不拡散の取り組みをリードします。
以上のような諸課題の対処に当たり、私は、外務大臣として全力を尽くす決意です。
左藤委員長を初め理事、委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。