長島昭久の発言 (外務委員会)
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○長島(昭)委員 これは、日韓の友好関係だけではなくて、日韓の間には歴史的ないろいろな過去の問題がありますから、両方にわだかまりみたいなものが残っている、これは間違いないことでありますし、そういうのを乗り越えて日韓関係をよくしていく、そこにはまた戦略的な背景というのが当然あり得るわけです。
きょう、これから日中関係、日ロ関係、少し議論させていただきたいと思っていますけれども、今、この世界を見て、特に安倍政権、地球儀を俯瞰する外交、こう言っていますけれども、やはり我々、頭痛の種は、台頭する中国をどうマネージしていくか。敵対するわけでもない、封じ込めるわけでもないけれども、国際秩序の中にこの中国をきちっとはめ込んでいく、そういう努力をしていかなきゃいけない。
安倍政権、安倍外交は、岸田外相も活躍していただいて、ずっとこの中国の周りを埋めてきた、ヨーロッパもそうだし、東南アジアもそうだし、日ロ関係も後でやりますけれども。最後に残ったのが韓国なんですね。このピースがきちっと埋まると、中国との関係で非常に重厚な構えができるというふうに思うんです。
しかも、中国側は、これはいろいろな解釈があると思いますけれども、日韓を分断し、米韓を分断し、日米を分断することによって、中国側の活動する範囲を、自由に振る舞える範囲を拡大しようとしてきたことは間違いない。日本に対しては歴史カードを突きつけて、相当揺さぶってきた。
しかし、私は、習近平政権が意図していたような日本孤立化というのは、できなかったと思うんですね。しかも、南シナ海、東シナ海にああいう形で強硬な姿勢に出たものですから、東南アジアの国々も、最近では大分、中国に対して構えてきた。ラオス、カンボジアあたりは残っていますけれども。
せんだって、二月ですか、アメリカの西海岸で、アメリカとASEANの初めての首脳会議が開かれたように、これは実は、中国側がつくり出してしまった状況とも言えるわけで、そういう中で、アメリカが韓国に、THAADというミサイル防衛システム、しかも、中国の奥地まで見られると言われているそういうレーダーを韓国に配備する、韓国がずっと渋っていたけれども、しかし、協議に入ることが決まった。
そして、日韓の間で、慰安婦という巨大な障害を、大みそか、かなり押し詰まっていましたけれども、去年の暮れに外務大臣が行かれて、それを氷解させる第一歩。これは本当に、戦略的には大事なステップだというふうに思っていますので。そういう背景も加えて、外務大臣には、ぜひ、日韓関係、戦略的な視点で改善をさらに加速化していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
それと、きょうはエープリルフールという話があって、済みません、通告していないんですけれども、私も産経新聞の一面を見て、何かエープリルフールかと思いましたよ。
これはごらんになりましたか、外務大臣。「豪、中国企業に港湾貸与」。港湾の一部を貸与するということは、これはよくあることですよ。しかし、こともあろうに、北部ダーウィン、つまり海兵隊がローテーション配備されるその港の反対側のところを、バースを九十九年間貸与する契約を中国と結んじゃった、こういう話です。これは私は、本当にゆゆしいことだというふうに思うんです。
外務大臣、どうお考えか伺いたいと思いますけれども、二〇一一年に、これは御案内のとおり、オバマ大統領がオーストラリアを訪問して、アジアにおける米軍の再配置、その一環として、オーストラリアの北部ダーウィンにアメリカの海兵隊を、最初は二、三百人だったと思います、これが、もう最近では二千五百人規模でローテーション配備されることになった。
これは日本に無関係な話ではなくて、沖縄に駐留するアメリカの海兵隊を、グアム、ハワイ、そしてある意味ではこのオーストラリアに分散配置をする、こういう計画ですよ。ですから、我が国の安全保障にも直結する話、そして、我が国に駐留しているアメリカの海兵隊の配置にかかわる問題です。
この新聞によりますと、嵐橋集団というインフラ関係の中国企業に、ダーウィン港の商業用港湾施設を約五億豪ドル、日本円にすると四百三十億円で九十九年間貸し出す契約を結んだと。問題は、この嵐橋集団というのが、中国軍、人民解放軍とのつながりもささやかれる企業なんです。
これは、実は、オーストラリアの安全保障専門家も、中国軍のフロント企業だからこんなところに貸し出してはいけないということを警告していたにもかかわらず、新しいターンブルという首相がこれを決定したんです。
アボットさんと安倍さんは、AAコンビとかいって非常によかった。アボットさんは中国に対する見方も非常に戦略的だった。しかし、それを去年の九月に党内対立で引きずりおろして、それでターンブルさんがなった。
ターンブルさんというのは、ここで私、初めて知ったんですけれども、中国ビジネスで成功をおさめた人物で、オーストラリアが依存を深める経済を武器に、中国が同盟関係に割って入った構図だというわけです。
御存じなかったかもしれませんが、こういうこと、エープリルフールに匹敵するような驚くべき事実を知って、外務大臣として、今までこういうことを知っていたかどうかがまず一点、それから、日本として、我が国の準同盟国ともいうべきオーストラリアに対して、あるいはアメリカとの関係において、こういう事実をもって外務大臣の方から何か忠告なり働きかけなりをするお考えはありますでしょうか。