丸川珠代の発言 (環境委員会)

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○丸川国務大臣 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の丸川珠代です。
 第百九十回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
 まず、東日本大震災からの復旧復興について申し上げます。
 ことしの三月で東日本大震災から丸五年が経過します。平成二十八年度以降の復興・創生期間において、被災地の自立につながるよう、引き続き福島の復興は最優先の課題と認識し、取り組んでいかねばなりません。
 除染、中間貯蔵施設の整備や指定廃棄物の処理といった課題に取り組むに当たっては、何よりも被災地の皆様の思いに寄り添いながら、環境省の総力を挙げ、誠心誠意取り組んでまいります。
 除染は、福島の復興にとって極めて重要です。
 国直轄で行う面的除染については、十一市町村のうち六市町村では既に終了し、一村においては宅地部分が終了したところです。平成二十八年度末を目標とする完了に向け、全力で取り組んでまいります。
 市町村等が行う除染についても、同時期を目標とした除染の完了に向け、さらに加速化されるよう適切な支援を行ってまいります。
 福島の除染と復興を進めるために必要不可欠な中間貯蔵施設については、現在、地権者の皆様への丁寧な御説明を進めるとともに、除去土壌等のパイロット輸送を実施しているところです。
 施設整備に必要な用地の取得については、昨年十一月に公表した地権者説明の加速化プランに基づき、人員体制のさらなる拡充など、加速化を図っているところです。
 引き続き、地権者を初めとした地元の皆様への丁寧な御説明を行い、御理解をいただきながら、本年二月十九日に公表した平成二十八年度を中心とした中間貯蔵施設事業の方針に沿って、用地取得を加速化し、段階的に施設の整備を進め、除去土壌等の継続的な搬入に向けて全力を尽くしてまいります。
 指定廃棄物については、発生した各県内で処理するという方針のもと、安全な処理に向けた調整を進めます。
 福島県では、安全、安心の確保に万全を期して、減容化事業や既存の管理型処分場を活用した埋立処分事業等を進めてまいります。また、福島県外においても、災害等に備えた長期にわたる管理を確実なものとするため、地元の御理解が得られるよう誠意を尽くしつつ、丁寧な説明に努めてまいります。
 また、原発事故による放射線に係る住民の健康管理については、甲状腺検査等の福島県の県民健康調査への支援、疾病の発生動向の把握、地域のニーズに合ったリスクコミュニケーション事業の推進等の取り組みを適切に進めてまいります。
 さらに、三陸復興国立公園やみちのく潮風トレイルなどの豊かな自然を活用したグリーン復興を進めます。
 次に、低炭素社会の構築について申し上げます。
 昨年は、年末にパリで開催されたCOP21で、我が国がかねてより求めてきた、全ての国が参加する公平で実効的な新たな国際枠組みであるパリ協定が採択されました。本協定で位置づけられた二度目標の達成に向け、ことしは世界が新たなスタートを切る年となります。我が国も協定の署名、締結に向けた準備を進め、協定の着実な実施を図っていく必要があります。
 我が国は、昨年七月に、温室効果ガスを二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%、二〇〇五年度比で二五・四%削減するとの目標を柱とする約束草案を決定しました。その先には二〇五〇年に八〇%削減するとの長期目標があります。約束草案とパリ協定を踏まえ、本年の春までに、地球温暖化対策計画を策定し、着実に実施していきます。
 国内では、特に業務、家庭の分野で大幅な削減を行う必要があります。このため、地球温暖化対策税の税収も活用しながら、徹底した省エネルギーと自然や地元に配慮した再生可能エネルギーの最大限の導入のための技術革新と実証・実用化、地域における再エネ、省エネの推進、電力業界全体の実効ある取り組みの確保、環境金融や国民運動等により、社会システムやライフスタイルの変革を含めて取り組んでいきます。
 そして、こうした中、国民各界各層の行動変革を引き出す啓発等の強化を図るため、今国会に地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正法案を提出します。
 国際的には、署名が十六カ国に達した二国間クレジット制度を一層推進し、すぐれた低炭素技術による世界全体の排出削減に向けて、リーダーシップを発揮してまいります。
 さらに、昨年十一月に我が国として初めて策定した気候変動の影響への適応計画を着実に実施し、排出削減と適応を車の両輪として取り組みます。
 次に、循環型社会の実現について申し上げます。
 高濃度PCB廃棄物については、その処理期限内に一日でも早く安全かつ確実にその処理を完了するため、今国会にポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を提出します。
 廃棄物処理施設の更新等については、広域化、集約化及び災害対応拠点機能の強化を図りつつ支援を進めます。あわせて、浄化槽についても普及を進めます。
 また、本年一月に発覚した産業廃棄物処理業者による食品廃棄物の不正転売事案に対し再発防止に取り組むとともに、産業廃棄物処理業の一層の適正化、高度化を推進してまいります。
 さらに、昨年のG7サミットでは資源効率性が取り上げられ、国際的に注目が高まる中、世界をリードするような新たな循環基本計画の検討や先進的なスリーRの取り組みを進めてまいります。
 次に、人と自然が共生する社会の実現について申し上げます。
 私たちの暮らしは、森、里、川、海の恵みに支えられています。この自然の恵みを将来にわたって享受できるよう、豊かで美しい自然を基礎とした地域づくりを国民とともに進めてまいります。
 鳥獣の管理を抜本的に強化した改正鳥獣法等に基づき、鹿やイノシシの生息頭数の半減を目指します。また、種の保存法に基づく希少種の指定や保護増殖事業の推進、侵略的な外来種の防除事業の推進、魅力ある国立公園づくりなどに取り組むことにより、生物多様性保全を進めてまいります。さらに、美しい景観や温泉地といった地域の自然資源を積極的に活用し、地域の活力を高めてまいります。
 次に、環境省の原点である、国民の健康と良好な環境の確保などについて申し上げます。
 PM二・五による大気汚染については、国民に対する的確な情報提供の実施に努めるとともに、科学的知見の充実を図りつつ、排出抑制対策を推進します。あわせて、中国を初めとするアジア各国と、大気汚染対策に関する協力を推進します。
 また、琵琶湖の保全及び再生に関する法律及び改正された瀬戸内海環境保全特別措置法の着実な実施とともに、世界的課題でもある海洋ごみ対策、化学物質のライフサイクル全体を通じた環境リスクの低減などに取り組みます。
 水銀対策については、水銀に関する水俣条約の締結を踏まえて、水銀による環境の汚染の防止に関する法律等の着実な実施、途上国の水銀対策の支援等を通じて世界の水銀対策をリードしていきます。
 さらに、水俣病を初めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済については、引き続き真摯に取り組みます。
 環境の保全に関する研究及び技術開発の効率的、効果的な推進に向け、競争的資金である環境研究総合推進費の配分業務等を独立行政法人に行わせるため、今国会に独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案を提出しました。
 本年は、日本がG7サミット議長国となっており、関係閣僚会合としてG7富山環境大臣会合を富山県富山市で五月に開催します。パリ協定や昨年九月の国連サミットで採択された持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダも踏まえ、本会合で主要国のリーダーたちと未来を論じ、二十一世紀にふさわしい環境政策を世界へ広げる絶好の機会とします。
 また、日中韓三カ国環境大臣会合についても、静岡県静岡市で四月に開催します。参加各国や関係自治体等と連携し、環境政策を前進させる大きな一歩となるよう、全力を尽くします。
 最後に、原子力防災等について申し上げます。
 万が一の原子力発電所の事故に対応するため、内閣府特命担当大臣として、原子力防災に取り組みます。
 原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画策定への支援、要配慮者への対応や計画具体化のための防災資機材の整備への財政支援など、きめ細かな取り組みを行っていきます。
 原子力災害に対する備えに終わりや完璧はありません。訓練結果の評価等も踏まえ、継続的に対策内容の充実強化に努めてまいります。
 また、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣としてしっかりとサポートします。
 以上、環境大臣として、また原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取り組みの一端を申し上げました。
 赤澤委員長を初め理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

発言情報

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発言者: 丸川珠代

speaker_id: 12671

日付: 2016-02-26

院: 衆議院

会議名: 環境委員会