岡本三成の発言 (環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会)

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○岡本(三)委員 副大臣、これはぜひお願いしたいことがあるんです。
 要は、すばらしいクオリティーのものを既に生産していらっしゃる方で、いろいろと海外に販売をしていきたいというふうな問題意識がある方は、多分、向こうから御相談にいらっしゃいます。しかしながら、実は世界で十分勝てるものをつくっているのに、目の前の仕事で大変でいらっしゃるので、世界に売っていこうというふうな発想をお持ちでない方もたくさんいらっしゃるんです。もったいないと思うんです。
 ですから、相談に来れば相談に乗ってあげるみたいなことじゃなくて、こちらから出向いていって、これはチャンスですよ、ここにこんな高値で売れる可能性が高いですよというふうな、こちらから営業に行くような政府の支援体制をぜひよろしくお願いいたします。
 続きまして、今はまだ世界で勝てるような品質の農産物にはなっていないけれども、今後そのような状況に達する可能性がある農業生産物をつくっていらっしゃる方に、その品質を向上したり生産性を向上したりするような支援をどのようにしていくかということについてお伺いさせていただきたいというふうに思います。
 私は、農業の生産性を含めまして、日本全体、生産性が低いと言われるんですけれども、一番初めにやるべきことは、成功している人のまねをすることなんだと思うんですね。そのまねをした上で、ある程度のレベルまで行った後に、差別化をして、さらに自国がつくっているその製品に関してのクオリティーを上げていくということが非常に重要だと思います。
 そこで、世界を見渡してみますと、日本と環境が比較的似たところで農業大国と言われているのはオランダなんですね。その証拠に、安倍総理も平成二十六年にオランダの農場を視察していらっしゃいます。
 実は、オランダは小さい国なんです。国土面積でいうと日本の九分の一にもかかわらず、農産物の輸出は、アメリカに次ぎまして世界第二位であります。圧倒的に海外で農産物を高く売る国なんですね。オランダの人口は日本の八分の一、耕作面積は日本の約四割。そんなところで、日本が輸出の国際ランキング五十五位にもかかわらず、オランダは第二位です。
 オランダと日本の何が違うかというのを調べてみたんです。大きく分けて二つあります。ちなみに、オランダが輸出をしてもうけているもの、確かに輸出に適さないものもありますけれども、オランダが輸出を多くしているものは、花卉、ジャガイモ、トマト、キュウリ、キノコ、チーズなど。
 オランダの最大の強さの秘密は、産官学で協同いたしまして、フードバレーというコンセプトのコンソーシアムをつくっています。これは、アメリカのシリコンバレーに匹敵するような、農業生産におけるフードのバレーをつくっていこうという感覚なんですけれども、この中で彼らが重視していることが二つあります。
 一つは人材育成です。人材育成は、実は農業従事者の人材育成ではありません、その農業従事者のマーケティング戦略、経営戦略を考えるコンサルタントの人材育成なんですね。これが一つです。
 ちなみに、この人材育成のために、オランダには、国営で出発をいたしましたワーヘニンゲン大学というのがあります。この大学は、当時農林水産大臣だった林大臣が平成二十五年に視察に行かれています。一八七六年にできました非常に歴史の長い大学なんですが、この大学で教えているのは、農業技術だけではなくて農業経営です。どうやって高く売っていくかということを教えているんですね。そして、その卒業生の多くは、卒業後には農家の生産者にはなりません。国や自治体の経営コンサルタントとして、農業技術の高い方とともに二人三脚で、どうやってその農家の方がつくられたものを高く売っていくかということを考えていく仕事をやっていらっしゃいます。
 私は、こういうことが日本にも必要だと思うんですね。農家の方のつくっていらっしゃるクオリティーは、多分、世界水準で見ても、世界最高水準のものをもう既に日本はつくっています。要は、どのように経営のベースに乗せて、販路を開拓して、高く売れるような仕組みをつくり上げていくかということが重要です。
 物のクオリティーを上げるのは、なかなか上がりません。どんなに時間をかけても、スペックというのはそう上がらないんですね。ただ、経営戦略というのは、知恵を持った方が横にパートナーとしてつけば、比較的短期間で実現できるようなものであります。
 日本の中にこういう研究機関や学校みたいなことがあればそれが一番いいわけですけれども、もしないのであれば、例えば海外の最高峰の大学、アメリカの州立大学は、例えばイリノイ大学、カリフォルニア大学、ミシガン大学、最高水準の農業の大学院を持っています。国費で農協の職員、自治体の職員を送り込んで、勉強してきてもらったらいいと思うんですね。
 加えてもう一つ、オランダで圧倒的に日本と違うのは、農業がIT化されています。農業とITというのは物すごく相性がいいんですね。
 例えば、オランダのハウスの九割以上はコンピューター制御です。多分、日本ではほんの数%だと思います。コンピューター制御されていますから、温度や湿度や気候等で、ビッグデータで管理されていますから、その食品に対してリアルタイムで手が加えられて、製品のクオリティーも上がります、栄養も上がります、そして安定的な生産につながって、農家の方の所得も上がっていきます。
 この二つの点、人材育成、そしてIT化を進める、政府としてどのように取り組もうとしていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 岡本三成

speaker_id: 5365

日付: 2016-04-19

院: 衆議院

会議名: 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会