津村啓介の発言 (国土交通委員会)
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○津村委員 きょうは、羽尾審議官以下担当の方も来ていただいておりますけれども、省令が非常に肝だと思います。法律改正だけではなくて、省令も含めた、運用も含めた御対応が、トラックドライバーの不足解消、バスの事故もございました、今、運転手の方々の雇用の不足、マンパワーの不足というのは大変重要な社会問題だと思いますので、ここは国交省さんにぜひ部局を超えて連携をしていただきまして、御対応いただきたいというふうに思います。
今回の法改正に伴って、新しく貨物鉄道、内航海運などもターゲットに広がっていくわけですけれども、お話を聞く中で、通運業界の方からは、この法律も非常に重要だけれども、ことしが最終年度、五年目となるグリーン物流推進事業支援助成制度、三十一フィート級のコンテナの導入補助ということですけれども、こういったことを引き続き継続するであるとか、あるいは、今まさに熊本でそういう状況が起きているんだと思いますけれども、災害時などの特殊車両の通行許可の迅速化、こういったことも非常に重要だというような御要望もいただきました。あわせて言及しておきたいというふうに思います。
続きまして、きょうは三つの角度からお話をさせていただくと申し上げました。この十年間の振り返り、そして今回の改正案のPDCA、どういう定量的な目標を持っているか、先ほど申し上げたように、雇用のことについてはしっかり数字を決めていただきたいと思います。三点目は、今回の改正案で積み残されてしまっている、まだ皆さんが対応されていないテーマについて、ぜひこれからの課題として問題提起させていただきたいというふうに思います。
それは、端末物流の問題でございます。
今回の物流センターの認定というのは、地域と地域のかなり長距離の輸送、物流、地域間物流のことにかなりフォーカスされたものでございますが、それは大型トラック、長距離トラックでございます。それが地域のトラックターミナルに来た後、その都市の中で今度は小型トラックに積みかえて、都市内の物流があるわけですけれども、そこにつきましては物流効率化法だけではカバーできない、むしろ道路交通法の世界が広がっているわけです。
しかし、道路交通法の目的というのは交通安全であって、物流の効率化ではないために、残念ながら、渋滞の緩和ですとか、あるいは日本経済にとってのプラスマイナスということは、道路交通法は考えていないわけですね。そこをしっかり国土交通省さんと警察庁さんが歴史的な経緯を乗り越えて連携をしていただかないと、せっかく地域間での長距離トラックの物流が効率化されても、都市内で渋滞してしまっては効果は半減されてしまう、そういうことを申し上げたいわけであります。
図表6をごらんいただければと思います。
これが我が国の駐車場政策の変遷でございます。今では車は当たり前ですけれども、日本人が車というものに乗るようになったのは、多くの方は昭和三十年代からということでございます。駐車場法というのは昭和三十二年に制定をされました。これは、主として、自家用車、それから貨物を運ばない営業車を対象としたものであります。つまり、トラックには関係ない法律です。
その二年後の昭和三十四年に自動車ターミナル法という法律ができました。これは、バスだとか大型貨物車、大型トラックの駐車スペースを、まさにトラックターミナルですね、都市のど真ん中から少し離れたところにそうしたトラックターミナルをたくさんつくって、そこから中には大型トラックは入らなくていいように、郊外に大型トラックを、言うなれば、外に出すためにつくった自動車ターミナル法でございます。
そして、昭和三十五年に道路交通法が制定をされました。駐車は路外にというのが日本の駐車場政策の大方針、哲学だと伺っています。路外というのは、道路には駐車しない、道路の外にちゃんと駐車場を確保する、そういう哲学であります。ただし書きとして、貨物の積みおろしのための五分間の駐車は除くという例外条項がございます。
つまり、当時はまだ普通の乗用車よりもトラックの方が世の中に多かったという時代でありまして、今からはなかなか想像できないんですけれども、車を持っている方の方が少なかった時代ですので、乗用車については、車庫証明で自分の家の駐車場はしっかり持ってください、そして、都市の中心部については駐車場法で一定の確保はしていますよと。そして、大型トラックについては、都心部から少し離れたトラックターミナルまでで、それ以上中に入らないでください。でも、小型トラックについては、当時は高度経済成長期の真っただ中ですから、まあ目をつぶりましょうというのがこの法律なんです。
五分間の積みおろしは路上駐車を問わない、五分間でできるだけ早くやってくれれば、まあそこはいいよ、経済成長のために駐車場の確保ということは言っていられないよというのが当時の日本の国策であったというふうに読み取ることができます。
しかし、その後、この三十八万平方キロメートルの、非常に稠密な人口密度を誇るといいますか、人口密度の高い日本において大変なモータリゼーションが進みまして、そのことは経済成長の果実でもあります、すばらしいことですけれども、結果として都市の渋滞は大変深刻になっているわけです。
この五分間の小型トラックのお目こぼしが今の時代にそぐわないのではないかというのが私の問題意識でありまして、これは国交省さんだけでは閉じない、道路交通法にもかかわることですので、きょうは交通局長にも来ていただいているということであります。
国交省さんも何もしていなかったわけではございませんで、平成六年には標準駐車場条例というものを改正されて、図表6の真ん中ら辺に書いていますけれども、おおむね一千平方メートル以上の建物に荷さばき駐車施設の附置を義務づけ、つまり、一千平方メートル以上の建物には必ず小型トラックの荷さばき用の駐車場をつけないと建築として許しませんよという義務づけがされたということであります。
しかし、これは標準駐車場条例でありまして、条例の標準、こんな条例をつくったらいいんじゃないのということを各市町村に向けて言うなればアドバイスしたものなんですが、残念ながら、それからもう二十年たって、皆さん、図表7をごらんください、都道府県別に、その小型トラック向けの駐車場の条例を制定したのは、名前が書いてある百九十八都市のうちシャドーがかかっている八十九都市だけです。そして、この八十九都市の中には東京二十三区と東京の二十六の市が入っていますので、東京を除く四十六道府県では四十都市のみ。京都、大阪、兵庫、岡山、広島もですけれども、西日本の主要都市はどこもこの駐車場条例を実際には制定していない。国土交通省さんは笛を吹いたのかもしれませんが、誰も踊っていないという状況でございます。
結局、五十年以上前の昭和三十年代の駐車場問題、その当時はまだトラックというのは特別なもので、トラックを優遇する余裕があった、あるいは、路上駐車でもいいから、まずは経済成長を追い求めていた時代ですけれども、今では都市内のこの優遇措置がかえって物流自体にとってマイナスになっている。時代が大きく変わって、物流優遇のつもりだったものが日本経済にとっては逆にマイナス要因になってしまっているということがこの図表6の歴史であります。
そこで、御質問させていただきたいというふうに思いますけれども、交通局長にお伺いしたいというふうに思います。
この路上駐車禁止の例外規定である五分ルール、例えば東京海洋大学さんが平成二十一年に行った研究報告では、これは国土交通省さんにいただいたんですけれども、小型貨物車の路上駐車時の平均時間は六・五分だそうでございます。分析対象となった四十八台中二十五台が五分以上の駐車をしていた。つまり、五分間ではそもそも足りないということも含めて、二重三重にこのルールが現状とそぐわないというふうに私は思うんですけれども、今後の道路交通法の改正でこの五分間ルールの見直しを対象にされるお考えはございますか。