石破茂の発言 (地方創生に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○石破国務大臣 委員の御指摘のことは全てもっともで、全面的に賛成と言いたいところなんですけれども、なかなか、そういうことをやると立場上余りうまくないので。
一つは、私は鳥取でずっと育って、高校から東京へ出てきて、二十九で国会議員にならせていただきましたが、とにもかくにも、我々が小学校や中学校のころ、裏日本の天気はと平気で言われましたからね、テレビで。そのたびにふつふつと怒りがたぎって、今に見ておれという思いをずっと持っておったわけであります。
議員になったばかりのころ、委員御指摘のように、東京に住む場合に、これ以上の一極集中は国全体のためにならない、東京は集中の利益、規模の利益の限界点を超えているのではないかという感じを昭和の終わりから平成の初めにかけてずっと持って研究をしたこともございます。ただ、そのときに、本当にこれ以上の東京の一極集中が進むと国全体がどうなっていくのかという議論が余り表で行われたという覚えがございません。
日本の社会は、これから先、間違いなく人口の急減期に入っていくわけであります。そして、東京は、今でこそ二〇二〇年オリンピックだということで沸き返っているのでありますが、これから先、あした来てもおかしくない首都直下型地震等々にどう対応するのか、そして東京が、人類が経験したことのない規模とスピードで高齢化が進んでいくということに対応できるのかというと、極めて難しいだろうと思っております。
この二つの東京の課題を解決するがためにも、地方の発展というのとセットにしてやっていかないと、国全体のサステーナビリティーが失われるという意識を私自身強く持っておるところでございます。
私どもの国は、大統領制ではないもので、議院内閣制でございますから、非常に意思決定がスピーディーではない、もちろんメリットもデメリットもありますが、そういうところがございます。フランスのようにはなかなかいかないのでありますけれども、東京をどういう意味で世界の中心にしていくかということは、ちょっとお話が前後して恐縮ですが、委員御指摘のような、国家資本主義でもない、金融資本主義でもない、株主資本主義でもない、言うならば公益資本主義的なものということの中心に日本が、東京がなっていくという考え方は、やはり私としては真摯に探求すべきものではないかと思っております。東京を世界の中心としてこれからも発達させるということにおいては、それが一つ。
もう一つは、地方が押しなべて衰退をしていったのは、私は、やはり公共事業の減といろいろな事業所の撤退というものが一番大きいのだと思っております。もう一度公共事業をかつてのような雇用と所得を生み出すほどの規模をもって再開できるかというと、これは極めて難しいだろう。そして、現状において、同じものを安くたくさん大勢の人でつくるというモデルが地方に展開するかというと、それは極めて難しいだろう。
つまり、東京に魅力があるから人々が集まったわけですが、地方の魅力というものが相当に落ちているとするならば、まさしく今、人手不足でありますから、いかにして労働生産性を上げ、高い所得と安定した雇用を地方にもたらすか、公共事業と企業誘致以外で、人手不足ということを逆手にとって、いかにして高い所得と安定した雇用を地方にもたらすかということは、従来の手法では無理だと私は思っております。
ですから、今回、地方版総合戦略というのを、いろいろな御批判はあっても、それぞれの自治体でお考えくださいと。どうすれば人が集まるのか、どうすれば労働生産性が上がるのか、どうすれば交流人口をふやすことができるか、それに対して、国として財政面と人的な面と情報の面で支援をしていくという考え方だと思っております。
だから、東京は東京の魅力をさらに増すということと地方の魅力を増すということがプラスサムの関係になるような、そういう取り組みを進めておりまして、これから先も、委員も市長、知事をお務めでいろいろな高い御見識をお持ちでありますから、足らざるところを御指摘いただきたいと思っております。